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チョウゲンボウ@成田空港


チョウゲンボウ
タカ目ハヤブサ科
体長 ♂33cm ♀39cm
撮影 2009.7.4 成田空港16エンド

成田空港の敷地内でホバリングするチョウゲンボウ。
空港は草原のようになっているため、ヒバリやセッカなどが多い。
こんな場所で飛んでいると、飛行機と衝突するのではないかと心配になる。

飛行機のエンジンが鳥を吸い込む事故をバードストライクと言う。
今年1月15日、USエアウェイズのA320型機が、ニューヨークのラガーディア空港を離陸直後に、バードストライクによって左右2つのエンジンが停止し、ハドソン川に不時着水した事故が記憶に新しい。

現在、エンジンの開発時には、実際に鳥の死骸を吸い込ませる試験(バードストライク試験)が必須になっている。
この際には4ポンド(約1.8kg)の鳥が使われる。
1.8kgというとかなり大型の鳥で、小型のカナダガン程度の大きさと思われる。(マガンより一回り小さい)
ちなみにチョウゲンボウの体重は180g程度で、現在のターボファンエンジンにとっては致命傷を与えるほどの脅威でなない。
ハシブトガラスでも600g程度だが、例えばオオハクチョウは10kgほどもあり、これは流石に重い。
前述の事故では、場所と季節から考えて、大型のカナダガンの群れなどに遭遇したものと思われる。
これは場合によっては4kgほどの重さがあり、エンジンにとっては致命的になり得る。

海外の空港では、ハヤブサを放って鳥を追い払う試みも行われているようで、これは日本でもかつて行われたらしい。


余談になるが
バードストライクが企業の命運を分けたことがある。
1960年代後半、長距離路線向けにワイドボディーの3発機が構想されるようになった。
ダグラス社はDC-10、ロッキード社はL-1011「トライスター」を提案する。
トライスターのエンジンを担当したのはロールスロイス社だった。
革新的なエンジン”RB211”は、ファンブレードに複合素材を使用したが、これはバードストライク試験をクリアできなかった。
エンジン開発は一からやり直しとなり、大幅に開発が遅れ、その影響でロールスロイスは1971年に倒産、一時国有化された。
結局トライスターはエンジン開発の遅れが尾を引いて、ライバルDC10に遅れを取り、全日空への売り込みで政治力を行使し、ロッキード事件に発展した。
ご存知のようにこれが田中角栄内閣の失脚につながり、戦後日本の大きなターニングポイントとなったのだが、その遠因はバードストライクにあったのである。


もうひとつ余談
航空機エンジンメーカーとしてのロールスロイスを成功に導いたのは、1930年に製造された「ケストレル(チョウゲンボウの意)」というエンジンだと言われる。
その後、1935年に「マーリン(コチョウゲンボウ)」が造られ、これは第2次世界大戦で広く使用された。同社で最も成功したエンジンだと言われている。
ケストレルからは「ペリグリン(ハヤブサ)」、「ヴァルチャー(ハゲワシ)」、「バザード(ノスリ)」というエンジンも派生した。
猛禽類の名前が使われているのは、軍用ならではだろうか。

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