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名盤コレクション122 ベートーヴェン/歌劇「フィデリオ」全曲(フルトヴェングラー/VPO)

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ベートーヴェン/歌劇「フィデリオ」全曲
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団
配役
 レオノーレ:マルタ・メードル(ソプラノ)
 フロレスタン:ヴォルフガング・ヴィントガッセン(テノール)
 ロッコ:ゴットロープ・フリック(バス)
 ドン・ピツァロ:オットー・エーデルマン(バス)
 ドン・フェルナンド:アルフレート・ペル(バリトン)
 マルツェリーネ:セーナ・ユリナッチ(ソプラノ)
 ヤキーノ:ルドルフ・ショック(テノール)
 第一の囚人:アルウィン・ヘンドリックス(テノール)
 第二の囚人:フランツ・ビェルバッハ(バス)
1953年10月13~17日、ウィーン、ムジークフェラインザール(セッション録音)

ベートーヴェンはあらゆる分野に傑作を残したが、オペラにはかなり苦労し、難産の末に唯一のオペラ「フィデリオ」を完成させた。
この作品は、1805年に「レオノーレ」として上演されたが、大失敗に終わる。
翌年、3幕ものを2幕ものとして改訂したが、またも失敗に終わってしまった。
1814年になり、タイトルも「フィデリオ」と改め、序曲も新たに書いたものが今日知られている歌劇「フィデリオ」である。
ちなみにベートーヴェン自身は「レオノーレ」というタイトルにこだわったが、同じ原作による他のオペラが存在したことから、劇場側が難色を示したと言われている。
このオペラは、レオノーレが男装してフィデリオと名乗り、政敵に幽閉されている夫フロレスタンを救いに行く話なので、レオノーレとフィデリオは同一人物だが、タイトルロールとしては確かに「レオノーレ」がふさわしいとは思う。

ベートーヴェンは、モーツァルトが「コシ・ファン・トゥッテ」で、男女の恋愛を茶化したとして非難し、理想の夫婦像を描こうとしてこのオペラを創作したと言われている。
そのため、圧制への抵抗と夫婦愛がテーマとなっており、ベートーヴェンの生真面目さがよく表れてはいるが、台本にかなり無理があることはよく指摘される。

ベートーヴェンはこのオペラに4曲の序曲を書いた。
レオノーレ序曲第1番はベートーヴェン自身が破棄し、のちにOP138として出版された。
レオノーレ序曲第2番OP72aは「レオノーレ」初演の際に使われたもの。
レオノーレ序曲第3番OP72bは改訂の際に書かれた。
フィデリオ序曲OP72cが最終形である。
この中ではレオノーレ序曲第3番が音楽的に最も優れているため、マーラーは序曲第3番を第2幕フィナーレの前に挿入した。
フルトヴェングラーもその方法を踏襲している。
ここなら効果的に収まるし、「1曲余計に聴ける」みたいなお得感もある。
ただ、大臣ドン・フェルナンド到着が2度繰り返されるような違和感がないわけでもない。

フルトヴェングラーは戦時中、「フィデリオ」を頻繁に演奏したらしい。そのことはナチスドイツに対するある種のメッセージも感じられる。
録音が残っているのは4種類で、これは唯一のセッション録音で、台詞はカットされている。
配役は、当時の錚々たるワーグナー歌手陣による。
1950年のザルツブルクでのタイトルロールはフラグスタートが歌っているが、1952年の「トリスタン」での”代役事件”でフラグスタートとEMIが衝突してしまったため、メードルに代わったのだろう。
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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