FC2ブログ

震災遺構「旧女川交番」(宮城県女川町)

震災遺構「旧女川交番」
宮城県女川町
撮影 2020.3.20

「震災遺構」とは、2011年3月11日に起きた大震災の記憶と教訓のために、震災で被災した建物を保存しようとするものである。
保存費用に対しては国の補助があり、そのため原則としてひとつの自治体に1件の「震災遺構」が指定されている。
ただ、これを日常的に目にするのはつらいとして撤去を求める声もあり、今後の保存については曲折も予想される。

DSC01234-001_R_20200405175024e71.jpg
女川町を襲った津波の最大高さは17.42mで、宮城県では最大である。
そればかりではなく、女川町での特徴的な被害として、RC(鉄筋コンクリート)構造物の転倒が挙げられる。
RC転倒は、建築関係者にとって最も衝撃的な事実だった。
それが女川町では5棟ほど見られた。2階建てから4階建ての建物が、建物自体は原型を留めたまま、基礎もろとも転倒したのである。

DSC01251-001_R_2020040517502576f.jpg
震災遺構として、周囲を巡るデッキが造られている。

旧女川交番は2階建てで、1階が交番、2階が休憩室として使われていた。
津波の強烈な引き波によって転倒したと考えられている。(現地の看板による)
ただ、「日経アーキテクチュア」2011年4月25日号の記事によれば、女川で転倒した他のRC建物は全て陸側に頭を向けて転倒、すなわち引き波ではなく第1波の押し波で転倒した可能性が高い。
旧女川交番の転倒方向は、津波の方向に対してほぼ直角であり、見ただけでは押し波か引き波かはわからない。
いずれにしても、途方もない大きな力が加わったことは事実であり、今後の教訓のためにもぜひ保存をお願いしたいと思う。

DSC01256-001_R_20200405175022981.jpg
基礎部分
杭は引き抜かれたか、又は地震で折れたものと考えられる。

DSC01254-001_R_20200405175028d83.jpg
屋上部分は大きく破損しており、漂流物に衝突した跡と思われる。
関連記事

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

papageno620

Author:papageno620
FC2ブログへようこそ!

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
フリーエリア