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シーパルピア女川(宮城県女川町)

シーパルピア女川
設計:東利恵
竣工:2016年
撮影 2020.3.20 宮城県女川町

女川は防潮堤に頼らないまちづくりを選択した、と言われることがあるが、若干ニュアンスが違うようだ。
実際には100年に1回の津波(5m)を想定し、5.4m以上の防潮堤を造る。その背後地を防潮堤以上の高さに嵩上げしている。防潮堤には見えないだけで、むしろ強固な防潮堤であるとも言える。
女川町を襲った津波の最大高さは17.42mで、高台に位置する町立病院まで達した。この数字はは宮城県内では最も高い。
5.4mの防潮堤では、東日本大震災級の津波には耐えられないということになる。
女川町は東日本大震災の教訓から「防潮堤では災害を完全に防ぐことは難しい」と考え、大地震が発生したら逃げることが重要だという方向に舵を切った。
防潮堤により、海と市街地が分断され、海が見えないまちづくりはやめよう。とにかく、女川町はそういう選択をした。

JR石巻線の終着駅「女川駅」は、海への軸線を意識して、強い正面性を持って海と向き合っている。
その視線の間にプロムナードが計画され、プロムナードを挟む形で商業施設が計画された。
設計を担当したのは東利恵。
東孝光の娘である彼女は、あの「塔の家」で育った人物だ。
設計開始から竣工まで1年4か月という、シビアなスケジュールの中で、工期短縮という観点からも、木造平屋建て(一部鉄骨造
が採用された。
建物はプロムナードを中心に、2か所の中庭を配した6棟の分棟配置になっていて、シンプルな切妻屋根の連続が界隈性を演出している。
東利恵は軽井沢の星野地区でいくつかの建物を手掛けているが、手慣れた造形と言っていいだろう。

駅から
女川駅から

海が見える
海に通じる強い軸線を感じる

正面に駅
駅舎がビューストップとなる。このプロムナードと商業施設の建設まで見越したコンセプトであったことがよくわかる。

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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

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