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JR女川駅(宮城県女川町)

JR女川駅
設計:坂茂
竣工:2015年
撮影 2020.3.20 宮城県女川町

2011年3月11日、東日本大震災による大津波で、女川町は壊滅的な被害を受けた。
JP石巻線の終着駅である女川駅は海岸からすぐ近くの位置にあり、列車もろとも流されてしまった。
建築家坂茂は、震災直後から避難所に紙管による間仕切りの設置という活動を行い、次にコンテナを利用した3階建ての仮設住宅という提案を行い、実現させた。
3階建ての仮設住宅は住み心地もよく、評判も上々だったが、一般の仮設住宅に住んでいる人には、格差が生じるため申し訳ない。そこで次に何が欲しいか住民にアンケートを取ったところ、銭湯という意見が多かった。
さすがに仮設では難しいと考えていたが、女川駅を復旧する計画があり、近くにあった「ゆぽっぽ」という温泉施設を液と合築するアイデアが出て、避難所から関わって来た坂茂が設計を行うことになった。

女川の復興計画は、100年に一度の津波を想定した計画になっている。
高い防潮堤を造り、海が見えない街づくりをするのではなく、防潮堤と一体化して全体を嵩上げするという考え方に基づいている。
具体的な津波の想定は5mで、女川駅は既存の駅舎から山側に150m移設し、約7mの盛土の上に建設された。
鉄道の線路は、まっすぐ海に向かっており、駅舎は海につながる強い軸線を意識して設計された。
その軸線上には、後に「シーパルピア女川」という商業施設が建てられることになるが、駅舎はそれを見据え、軸線と呼応するようにシンメトリーな外観を構成している。

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1階には駅事務室とギャラリー、2階に温泉施設がある。
銭湯には絵が欲しいと考えた建築家は、千住博、水戸岡鋭治の両氏、地元でスペインタイルを手掛けている阿部鳴美氏との協働で、タイルによるアートを提案し、LIXILの協力も得て実現した。

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屋上から屋根を見る

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屋根部分の見上げ

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駅コンコースから、まっすぐに海まで見通す

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女川駅は日本に2つしかない「海が見える終着駅」なのだそうだ。
屋上の展望テラスから、シーパルピアを通して海を見る。
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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

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