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ショウナイホテル スイデンテラス(山形県鶴岡市)

ショウナイホテル スイデンテラス SUIDEN TERRASSE
撮影 2019.5.1~4 山形県鶴岡市
設計:坂茂

5月1日
この日は未明に新潟を出て、日本海側を北上し酒田に向かう。
酒田には午後に間に合えばいいので、あちこちに寄りながらのんびりと行く。

1国道から_R
7時ごろ、鶴岡市内の国道7号線を走っていると、右手に気になる建物が見えた。
周辺は工業団地のような雰囲気だった(実際はサイエンスパークだった)ので、何かの研究施設、あるいは企業の研修所のような建物かと思った。


2看板_R
“SUIDEN TERRASSE”とあった。どうやらホテルらしい。
このロケーションにホテルは意外だった。


散歩をしていた女性と話をした。
昨年オープンしたホテルで、建築関係者がよく見学に来ると言う。
この建物のことは知らなかったが、国道から目に付いたことを話し、荘銀タクトや土門拳記念館の話をして別れた。


3_R.jpg
エントランスから正面にロビー棟

4_R.jpg
水面に浮かぶように配置された宿泊棟

5_R.jpg
ロビー棟と宿泊棟は、軽快なフィーレンデールのブリッジで結ばれる。


誰が設計したのだろう。
造形を見る限り只者ではない。
あとから内部を見ると、坂茂を示すアイコンが各所に見受けられた。


6_R.jpg
この日は曇り。
撮影してもあまり映えないので、後日再訪することにした。

・・・・・・

5月4日早朝
前日は鶴岡駅前のホテルに宿泊した。
スイデンテラスは、ここから車で数分の距離にある。
のどかな風景とは裏腹に、市の中心部からほど近い。


ここに「サイエンスパーク」が作られたのは2001年のことである。
21ヘクタールの土地を開発し、慶応大学の先端技術研究所を誘致。
数々のベンチャー企業が生まれ、地方再生の成功事例として注目を集めた。


2013年。
サイエンスパークは大きな壁に突き当たっていた。
21ヘクタールのうち、14ヘクタールが未利用のままだったのだ。

その頃、のちにこの庄内の地で地域に根ざしたベンチャー企業「ヤマガタデザイン」を設立することになる山中大介氏がここを訪れる。
山中氏は先端技術研究所の所長と面識があった関係で、この「サイエンスパーク」の見学に訪れたのである。
山中氏は勤めていた三井不動産を会社を退職し、ここで2014年、ヤマガタデザインを設立した。
ヤマガタデザインが14ヘクタールの土地を購入し、開発、企画、建設、運営の全てを担う形で、スイデンテラスは実現した。

7早朝1_R

8早朝2_R

9早朝3_R

10早朝4_R

11早朝5_R

・・・・・・

朝食後、3たび訪問して見た。

12朝1_R
エントランスへのアプローチ
この造形は、田んぼの「はさ掛け」のイメージかも知れない。

13朝2_R
中央、折版屋根の建物はロビーやレストラン、ショップなどが入る。

14朝3_R
クラスター状に、G棟、H棟、Y棟という3棟の客室棟が、軽快なフィーレンデールのブリッジでつながっている。(G、H、Yは、月山、羽黒山、湯殿山の頭文字)

15朝4_R
遠景には月山
ドーム状の建物は、キッズドーム・ソライという関連施設。

16内部1_R

17内部2_R
フロントは階段を上った2階にある。
屋根は折版構造に、タイロッドで補強している。
鉛直部材は圧縮を受けるわけではなく、張弦構造ではないが、豪雪地帯で軽快な屋根を実現する方法として考えられているようだ。


田んぼの中にリゾートホテルを作ってしまったその構想力と、さずがの造形力に感嘆した。
このホテルを中心とした地域再生が成功することを切に望みたい。
見た目よりもリーズナブルな料金設定なので、次に来る際はぜひ宿泊したいと思う。
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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

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