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清春芸術村(山梨県北杜市)

清春芸術村
山梨県北杜市
撮影 2015.10.25及び2019.6.9

清春芸術村は、武者小路実篤や志賀直哉を始めとする白樺派同人たちが果たせなかった美術館構想を、親交のあった吉井画廊社長の吉井長三が私財を投じて実現したものである。

発端は1977年。
吉井と小林秀雄、谷口吉郎、東山魁夷らがこの地を訪れたところから始まる。
ここは廃校になった旧清春小学校の跡地だった。吉井はこの場所を買い取り、複合文化施設としての清春芸術村の建設が始まった。
芸術村全体の基本設計は谷口吉郎が担当。谷口の死後は息子の谷口吉生が引き継いでいる。
芸術村には有名建築家の設計になる建物が多く、さながら建築博物館の様相を呈している。


ラ・リューシュ1_R
ラ・リューシュ

パリのモンパルナスにあるアトリエを再現した建物で、名称は「蜂の巣」を意味する。
アーティストのアトリエとして使われているほか、一部がミュージアムショップになっている。
パリにあるアトリエは解体される予定だったため、吉井が買い取って日本に移築する予定だったが、急遽保存されることになったため、設計図を買い取り、この地で忠実に再現したものである。
芸術村のシンボル的存在である。


美術館1_R

美術館2_R
清春白樺美術館
設計:谷口吉生
1983年

正面に突き出たガラスの構造物は、軸線を「ラ・リューシュ」に合わせている。
この形は「ラ・リューシュ」のメタファーであることは言うまでもない。
ラ・リューシュと美術館は、ちょうど向き合う形になっている。
こういう軸線の使い方は、谷口が得意とするものだ。


レストラン1_R

レストラン2_R
オーガニック・レストラン「パレット」
これも谷口吉生の設計による。
(2枚目のみ今年の撮影)


礼拝堂1_R

礼拝堂2_R
ルオー礼拝堂
設計:谷口吉生
1986年

20世紀最大の宗教画家と呼ばれるジョルジュ・ルオーを記念した礼拝堂。
ルオーの作品は、清春白樺美術館の重要なコレクションになっている。
比較的地味な外観だが、内部空間は美しい。


梅原_R
梅原龍三郎アトリエ
設計:吉田五十八
1989年移築

梅原龍三郎の作品も、清春白樺美術館の重要なコレクション。
数奇屋造りなどの和風建築で名高い、吉田五十八の設計である。
東京新宿から移築したもの。
(今年の撮影)


光1_R

光2_R

光3_R
光の美術館
設計:安藤忠雄
2011年

人工照明を用いず、自然光だけで作品を鑑賞する美術館。
単純な直方体の箱の角をカットし、屋根にシャープなスリットを入れてトップライトとしている。
(内部は今年の撮影)


図書館_R
白樺図書館
現在は休館中?


茶室_R
茶室「徹」
設計:藤森照信
2006年

建築史家、藤森照信が継続して手がけている、樹上建築のひとつ。
支えているのは、この地に立っていた樹齢80年のヒノキ。


エッフェル_R
エッフェル等の螺旋階段

エッフェル塔は、ギュスターヴ・エッフェルの設計で1889年に完成した。
高さは300mだが、上部180mに鉄製の螺旋階段が設置されている。
1984年、老朽化のため取り替えられることになり、24分割されて解体されたそのひとつがここに置かれている。


ストーブ_R
「素透撫」(ストーブ)

小林勇(冬青)の旧宅「冬青庵」(幸田露伴の命名)を鎌倉から移築し、新素材研究所の杉本博司+榊田倫之が内装設計を行ったもので、レストランとして使われている。
もとは1941年ごろ、原三渓に重用された棟梁・山田源市が手掛けた伝統建築である。
芸術村の中ではなく、駐車場に隣接している。

ゲストハウス_R
ゲストハウス
設計:新素材研究所
2019年

最も新しい建物だが、ゲストハウスのため一般の見学は出来ない。
施設側でも、あまり場所は公にしたくない感じだった。雑誌等には紹介されているのだが。
鉄骨造で、柱にはφ50mmの無垢の鋼材を用いている。
(今年の撮影)
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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

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