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「ソニーパーク」と「メゾン・エルメス」

「ソニーパーク」と「メゾン・エルメス」
東京都中央区
撮影 2018.10.17(最後の2枚のみ2019.5.18)

銀座のソニービルは、1966年に竣工した。
建築家、芦原義信の代表作で、モダニズムの重要建築のひとつとされる。
数寄屋橋交差点という一等地にありながら、その一角をオープンスペースとして開放し、単にソニーのショールームというだけではなく、さまざまな情報発信の場として常に銀座の中心であり続けた。

その平面は、ひとつのフロアを田の字型に4つに分割し、それぞれ900mmの段差を付けて4段分で1階分を上るという、スキップフロアを採用した。これを特に「花びら型」と呼んでいる。
フロアにレベル差を付けて、空間に変化を生む手法はこの時代に流行したが、現在では段差がタブーになっているので、最早こういう建築は出来ないだろう。

2016年、竣工後50年を機にその役割を終え、営業を終了、翌年解体された。
今後ソニービルは、2022年秋に新しいソニービルとしてオープンする予定だが、その前段階として、2020年まで「ソニーパーク」として開放されている。
これは地上部分を解体し、イベントスペースなどとして開放するとともに、地下部分を改修したものだ。
設計を行っているのは、Ginza Sony Park Project と大成建設。

全景
全景(左側にメゾン・エルメス)


外部1

外部2
FM放送のサテライトなども置かれ、新たなスポットとして人気を集めている。
こういうリノベーションのやり方を見ると、やっぱりソニーという会社は面白い。普通の会社だったら、解体して建て替えて(あるいは売り飛ばして)終わりだろう。

やっぱり自由な発想というのがいかに大事かということを思い知らされる。
今後の展開にも期待したい。

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地上部分が一部残されているので、「花びら構造」がよくわかるようになっている。
コンクリートの躯体が、墨出しの線や配管用のスリーブも含めてそのまま露になっているのも一興。

・・・・・・

ソニービルの裏側の通りを「ソニー通り」と呼ぶ。
2001年、ソニー通りを挟んで反対側に、レンゾ・ピアノ設計による「メゾン・エルメス」が建てられた。
特殊な大型サイズのガラスブロックで構成された壁面は、日中は天気や時間の流れを映し、夜間はランタンのように東京の街を照らす。
「メゾン・エルメス」のガラスの箱は、ソニービルへのオマージュであったように思われる。
今回、ソニービルの解体により、「メゾン・エルメス」の北西側のファサードが数寄屋橋交差点側から丸見えになった。

エルメス1

エルメス2
「メゾン・エルメス」では、パリを拠点に活動を行うアーティスト湊茉莉氏の個展を開催している。(6月23日まで)
合わせて、ソニーパーク側のガラスブロック面に“Utsuwa”と名づけたペインティングを行った。
このインスタレーションは、湊氏自身が作業用のゴンドラに乗り、数日間かけて製作された。
刻々と代わり行く光や通り過ぎる人々、建物内部え行われる人々の活動全体を受け入れる「器」をイメージしていると言う。

「ソニー・パーク」と「メゾン・エルメス」
今だけ見られる競演に注目。
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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

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