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名盤コレクション19 ホロヴィッツ・オン・TV

ホロヴィッツ・オン・TV
ウラディミール・ホロヴィッツ(ピアノ)
1968年録音



ホロヴィッツのリサイタルというのは、自分の得意な曲をほとんど脈絡なく並べただけのものである。
て行って、アンコールに超絶技巧を見せつけるというスタイルが貫かれている。
そのようなリサイタルを収めた盤がいくつか存在するが、プログラムは大同小異であると言って差し支えない。
そのような中には、有名な「ヒストリック・リターン」のような歴史的録音もあるが、「オン・TV」は演奏内容的によくまとまっている。

1968年、カーネギーホールで行われた演奏会をCBSが収録し、全米に放映したもの。
1971年にNHKで放送されたようだが、自分は見ていない。


この日のプログラムは
■ショパン/バラード第1番
■ショパン/ノクターン第15番
■ショパン/ポロネーズ第5番
■スカルラッティ/ソナタホ長調L23
■スカルラッティ/ソナタト長調L335
■シューマン/アラベスク
■スクリャービン/エチュード嬰ニ短調作品8-12
■シューマン/「子供の情景」~トロイメライ
アンコール
■ホロヴィッツ自作/「カルメン」の主題による変奏曲

いかにもホロヴィッツ好みのプログラムと言える。
全盛期のホロヴィッツが演奏する姿が記録された貴重な映像で、現在はDVDでも見られるようだ。
LP時代から何度となく聴いたものだが、今聴くと、椅子の軋み音、客の控えめな咳払い、プログラムをめくる音などが聞き取れて、いかにもライヴ感が感じられる。
雑音が入らないよう、CBSは相当気を使ったらしいが、「トロイメライ」の1分10秒あたりに男性の話し声が入っていたのには驚かされた。


「トロイメライ」について
ピアノ曲集「子供の情景」の第7曲で、曲集中最も名高い曲である。
ホロヴィッツはよほどこの曲が好きだと見えて、単独で頻繁に取り上げている。
技術的なことはわからないが、それほど難しい曲ではないだろうと思われる。

一旦上昇し、上昇と下降を織り交ぜながら段々に下降する音型。
これが少しずつ変化し、あるいは再現し、これを8回繰り返す。
ただそれだけの極めて単純な音楽である。
「トロイメライ」は「夢」あるいは「夢見ごこち」というような意味合いだろうか。
上昇し、下降するテーマは、夢見ごこちの息使いのようでもある。
短い作品ながら、シューマンの作曲技法の妙を感じさせてくれる、名曲中の名曲であると言って良い。
この演奏を聴くと、当たり前のことだが、ホロヴィッツが決して超絶技巧だけの人ではないことがよくわかる。
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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