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ジネット・ヌヴー生誕100年



2019年は、音楽関係ではどんなアニバーサリーの年なのだろうか。
ベルリオーズの没後150年というのがとりあえず大物だろう。オッフェンバックの生誕200年というのもあるが、ちょっと弱いか。


そういえば、ジネット・ヌヴーは生誕100年に当たる。
この悲運の天才ヴァイオリニストに、少しは注目が集まるだろうか。
彼女は同時に没後70年。その生涯の短さに想いを馳せる。


写真の7枚組CDに収められているのものが、彼女が残した録音の全てということになる。
特にCDに沿って聴く必要もないし、データ化してしまえば順番は自由に変えられるので、録音順にフォルダを作って見た。
以下、年表風にまとめて見る。


■1919/8/11 パリで誕生

■1935年(15歳) ヴィエニャフスキー国際コンクールで優勝(2位はオイストラフ)

■1938/4~5(18歳)
  スーク/4つの小品より第3曲「ウン・ポコ・トリステ」
  スーク/4つの小品より第2曲「アパッショナータ」
  クライスラー/バッハの様式によるグラーヴェ
  ショパン(ロディオノフ編曲)/夜想曲第20番(遺作)
  グルック/「オルフェオとエウリディーチェ」~メロディー
  パラディス(ドゥシキン編曲)/シチリア舞曲
   ブルーノ・ザイドラー=ヴィンクラー(ピアノ)

■1939/4(19歳)
  タルティーニ(クライスラー編曲)/コレッリの主題による変奏曲
   グスタフ・ベック(ピアノ)

■1939/7(19歳)
  リヒャルト・シュトラウス/ヴァイオリン・ソナタ
   グスタフ・ベック(ピアノ)

■1945/11/21(26歳)
  シベリウス/ヴァイオリン協奏曲
   ワルター・ジュスキント/フィルハーモニア管弦楽団

■1946/3/26(26歳)
  ラヴェル/ツィガーヌ
  ショパン(ロディオノフ編曲)/夜想曲第20番(遺作)
   ジャン=ポール・ヌヴー(ピアノ)

■1946/8/12~14(27歳)
  ラヴェル/ハバネラ形式による小品
  スカルラテスク/バガテル
  ファリャ(クライスラー編曲)/歌劇「はかなき人生」~スペイン舞曲
  ディニーク(ハイフェッツ編曲)/ホラ・スタッカート
  スーク/4つの小品 第1曲「クアージ・バラータ」
  スーク/4つの小品 第2曲「アパッショナータ」
  スーク/4つの小品 第3曲「ウン・ポコ・トリステ」
  スーク/4つの小品 第4曲「ブルレスカ」
   ジャン=ポール・ヌヴー(ピアノ)

■1946/8/16~18(27歳)
  ブラームス/ヴァイオリン協奏曲
  ショーソン/詩曲
   イサイ・ドブロウェン/フィルハーモニア管弦楽団

■1948/3/18(28歳)
  ドビュッシー/ヴァイオリン・ソナタ
   ジャン=ポール・ヌヴー(ピアノ)

■1946/4/25(28歳)
  ブラームス/ヴァイオリン協奏曲
   ロジェ・デゾルミエール/フランス国立放送管弦楽団

■1948/5/3(28歳)
  ブラームス/ヴァイオリン協奏曲
   ハンス・シュミット=イッセルシュテット/北西ドイツ放送交響楽団

■1949/1/2(29歳) 1948年説あり
  ショーソン/詩曲
  ラヴェル/ツィガーヌ
   シャルル・ミュンシュ/ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団

■1949/5/1(29歳)
  ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲
   ヴィレム・ヴァン・オッテルロー/オランダ放送フィルハーモニア管弦楽団

■1949/6/10(29歳)
  ブラームス/ヴァイオリン協奏曲
   アンタル・ドラティ/ハーグ・レジデンティ管弦楽団

■1949/9/21(30歳)
  ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ第3番
   ジャン=ポール・ヌヴー(ピアノ)

■1949/9/25(30歳)
  ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲
   ハンス・ロスバウト/南西ドイツ放送交響楽団

■1949/10/20 パリで最後のリサイタル(30歳)

■1949/10/28 飛行機事故で死亡(30歳)


惜しいとしか言いようのないディスコグラフィである。
こうして見ると、戦争による6年のブランクも大きい。

ブラームスの協奏曲が4種類あるが、名盤として知られるイッセルシュテット盤が最上だろう。
ただ、この演奏については神格化されすぎた面もあり、この時代の演奏で個人的にはメニューイン&フルトヴェングラー盤を採りたい。
戦後初の録音であるシベリウスの協奏曲も名盤と言っていいと思う。

むしろ小品の方にその天才を感じる。
特に1938年に録音されたショパンの夜想曲は、畢生の名演と言えるだろう。その恐ろしいほどの集中力は、聴くものの魂を揺さぶるような力に満ちている。
1946年に兄のピアノで再度録音しているが、1938年盤の方が上である。


あまり知られていない作曲家について、少しまとめて置きたい。

■ヨセフ・スーク(1874-1935)はチェコ生まれの作曲家・ヴァイオリニスト。同姓同名の有名なヴァイオリニストの祖父に当たる。

■マリア・テレジア・フォン・パラディス(1759-1824)は、オーストリアの歌手・作曲家・ピアニスト。
幼少の頃に失明したが、多くのサロンやコンサートで活躍した。
モーツァルトのピアノ協奏曲第18番は、彼女のために書かれたとされている。
「シチリア舞曲」は最もよく知られた作品だが、編曲者のドゥシキンの作品ではないかと言われている。
最も有名な作品が偽作というケースは、アルビノーニの「アダージョ」やカッチーニの「アヴェ・マリア」と同様である。

■グリゴラシュ・ディニーク(1889-1949)は、ルーマニアの作曲家・ヴァイオリニスト。
ハイフェッツの編曲と演奏で知られる「ホラ・スタッカート」で有名だが、ヴァイオリニストとしてハイフェッツが絶賛したと言うから、相当な腕前だったのだろう。

■イオン・スカルラテスク(1872-1922)については、生没年以外には全く情報がない。


CDボックスの裏の写真がとても良い。こちらを表にしたらよかったのにと思う。

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