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デジスコでチュウサギを撮る

野鳥観察の現場で、デジスコを見ることが以前に比べて少なくなった。
思うに、多くの人が「一眼レフ+望遠」あるいは「高倍率コンデジ」に移行したのではないだろうか。
いわゆる大砲の類は別として、「一眼レフ+望遠」のジャンルでは、自分も使っているEOS-7DⅡと100-400mmの組み合わせが現在人気である。

一方、「高倍率コンデジ」は方向性が逆で、コンパクト(とは言えないものもあるが)ながら30倍から50倍ほど、中には80倍ズームなどと言うものもある。
ワイド側24mm(35mm換算-以下同様)とすると、テレ側は30倍ズームで720mm、50倍ズームなら1200mmにも相当する。
価格もリーズナブルなためか、多くの人に受け入れられた。

各メーカーは、どういう層をターゲットにこういう製品を出すのか。
例えば、子供の運動会で我が子をアップで写したい時に、スマホでは物足りない。かと言っていきなり一眼レフ+望遠では敷居が高いと思っている、一般のユーザーだと思われる。

手軽に超望遠撮影が出来るのならば、バードウォッチャ-が目をつけるのは当然の成り行きだ。
ただ、これらのカメラのセンサーは1/2.3型が主流である。センサーサイズを小さくすることで、見かけのズーム倍率を稼いでいると言ったら言い過ぎかも知れないが、テレ側の焦点距離とセンサーサイズはなかなか両立しない。両方を追えば、大きく、重く、価格も桁違いになる。
つまるところ、このジャンルの魅力は、画質には妥協して手軽に超望遠を楽しめるところにある。

「デジスコ」は超超望遠で、画質も犠牲にしたくないという分野なので、かなり方向性が違う。
「手軽に超望遠を楽しめる」という謳い文句もあったが、あくまでも「一眼レフ+大砲レンズ」との比較である。
デジスコをやる人が減った(ように見える)理由は、「やっぱり難しかった」ということかも知れない。
私も何度も挑戦して跳ね返された。結局「デジスコは難しい」というのが自分の実感だった。


もっとも、「デジスコって何だ」という人も多いだろうから、一通りおさらいして見よう。
デジスコとは「デジカメ」+「スコープ」(スポッティングスコープ、要するに地上望遠鏡)の略語で、スコープの接眼レンズ部分にデジカメを取り付けて超望遠撮影するという方法である。

そもそもバードウォッチャーはスコープを日常的に使っている。
デジタルカメラというものが登場した時、スコープのアイピース(接眼レンズ)にカメラを押し当てて、撮影を試みる人が現れたというのは不思議ではない。
我々の先輩たちがそういうやり方を発見し、手作りのアダプターを試作し始めたのは今から20年ぐらい前だと思う。
その後、色々なスコープとデジカメについて、組み合わせが可能なアダプターが市販されるようになり、自分も何度か挑戦した。

CANONのIXYに、専用のアダプターを取り付けてしばらく使ったが、カメラの方が壊れてしまった。
アダプターが勿体ないので、流用できるカメラをアダプターに合わせて使うという、本末転倒なことをやったが、意外にもカシオのEXILIMの1台が相性がよかった。
デジスコにはカメラによって微妙に向き不向きがあるもので、そのあたりはやっぱり自己流では限界があった。
要は、やっぱり難しいのである。ピント合わせがまず難しいし、一般的なデジカメにはレリーズが使えないので、ケーブルレリーズが使えるようにステーを調整するのだが、そのあたりは妙にアナログ的である。


自分は現在、スポッティングスコープを2台使っている。KOWAのTSN664と、同じくKOWAのテレフォトレンズ(P556)である。
TSN664は口径66mm。定番のスコープで、愛用者が多い。

P556は、プリズムユニットとアイピースを付ければ90mmクラスの大口径スコープになり、アダプターを介して一眼レフ用の500mmレンズにもなるという製品だ。

SONYのDSC-RX100を購入した時、懲りもせずデジスコ用のアダプターを購入した。
実際はあまり活躍せず、今はRX100がすでにお蔵入りにあっているので、これも自然とお蔵入りになっている。
RX100の後継として現在はRX100M5を使っているのだが、もしこのアダプターが流用出来るのならば、M5でデジスコをもう一回やって見るのもいいかと思った。
M5の高画質、秒間24枚の連射性能は、P556と合わせれば最強のデジスコになるかも知れないと思いついてしまったのだ。
加えてM5には、デジスコに絶好の機能が2つある。
ファインダーがあることと、リモートスイッチが使えることだ。

問題はアダプターが合うかどうかだ。RX100シリーズはM3からレンズが変更になっているので、アダプターの取付位置の径が大きければアウトだ。
取り付けて見ると、意外にもM5の方が径が小さかった。「大は小を兼ねる」で、適当なスペーサーをかませれば良い。
1mmほどのゴムシートを3箇所に貼ることにした。ゴムなのでカメラにも傷がつかない利点もある。
カメラを3点で支えるので、中心は確実に出せる。
アダプターは非常に精度が高いので、光軸合わせはほとんど問題ないと思う。光軸を正確に合わせるのがこの方式(コリメート法と言う)の核心だ。

レンズの迫り出しが大きいと、アイピースに干渉する。これもスコープ側のアダプターはよく出来ていて、調整が可能だ。
結果的にワイド側24mm(35mm換算-以下同様)では大きくケラレが出るが、テレ側70mmでは問題なさそうだ。
アイピースは30倍なので、720mm~2100mm相当の撮影が出来る。

SONYには「全画素超解像ズーム」という機能があり、2倍まで画質をほとんど落とさずにズームできる機能(デジタルズームとは別)があり、これを使うと4200mm相当の超超望遠撮影が可能だ。




こんなシステムになった。結構な長さがある。
これを支えるには三脚がちょっとヤワだが、とりあえずこれで試して見る。




ワイド側24mm(720mm相当)
こんな風にケラレが出る。
今日の写真は全てチュウサギ




縦長に切り出す。




スクエアに切り出す。
ケラレの状態を考えると、スクエアで撮影するのもありだと思う。




テレ側70mm(2100mm相当)




全画素超解像ズームで2倍(4200mm相当)




別個体だが、待っていると至近距離に来た。
これで720mm相当。

この数日ずっと曇りだったので、どうしてもISOが上がってしまう。晴天ならばもっとよく撮れるだろう。

とりあえず、今まで自分がやってきたデジスコの中では最もいい感触だった。
スコープとカメラの相性が良ければ、比較的簡単に撮れるものだと思った。
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