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「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」展

「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」展
東京国立近代美術館
http://www.momat.go.jp/am/exhibition/the-japanese-house/



日本の建築家56組による75件の住宅建築を、400点を超える模型、図面、写真、映像などを通して紹介する展覧会である。
ローマ、ロンドンを巡回したあと、7月19日から東京で開かれている。
時系列ではなく13のテーマに分けての展示とすることで、さまざまな視点から建築家と住宅との関わりを読み解く展覧会となっている。

日本では、建築家が個人住宅の設計を手掛けるケースが多い。
公共建築では大きな組織設計事務所が強く、民間の建築でも日本特有のゼネコンによる設計施工のシステムが確立されているので、若い、能力のある建築家が個人住宅に向かう傾向が他の国よりも強いように思われる。
若いクライアントによる、割とローコストな住宅が多く、富裕層による大邸宅のようなものはない。
世の中にそういうものがないわけではないが、展覧会の趣旨には合わないだろう。

建築家に自宅の設計を依頼する人の求めるものは、当然のことながらハウスメーカーに求めるものとは異なるわけで、自然ラディカルで実験的な住宅になりやすい。

当然のことながら建築家の自邸も多い。
そういう場合、建築家自身の建築に関する考え方が凝縮して出てくる場合と、普段の創作と異なる方向性が感じられて面白い場合とがある。


なお、この展覧会では、自分のスマホにアプリをダウンロードすることで音声ガイドを聴くことが出来る。
スマホの時代なのだから、今後はこの方式を普及させてほしいと思う。




伊東豊雄の自邸「シルバーハット」は写真1枚の展示。




「中野本町の家」(伊東豊雄)
模型やドローイングが展示されている。




菊竹清訓の自邸「スカイハウス」
これは実際に見たことがある(もちろん外観だけ)

撮影は出来なかったが、東孝光の有名な自邸「塔の家」、丹下健三自邸なども提示されている。




清家清の「斉藤助教授の家」の一部が実物大模型で展示されていて、実際に入ることが出来る。
現存はしないが、傾斜敷地に既存の基礎を利用して建てられた住宅で、一部がキャンティレバーになっていた。




これも有名な、開拓者の家(石山修武)




相田武文の「積木の家」
建築に遊戯性を持ち込んだ例がこの時期流行した。




ガラリと現代的透明性にあふれたHouseNA(藤本壮介)




安藤忠雄の「住吉の長屋」
両サイドは隣の家とピッタリくっついていて、敷地を3分割して中央に中庭を設けた2階建て。
全体は4つの部分になっているが、各々が独立しており、移動するには一旦中庭に出なければならない。
住みやすさとは無縁の建築だが、町屋という特殊な条件の中で、外に閉じ、中に開くという考え方を徹底すれば合理的な解決であると言える。
普通の人はそんなことよりも住みやすさを重要視するはずなので、普通はこういう建築は生まれないだろう。提案した安藤も偉いが、受け入れた施主も偉いと思う。これがあったからこそ、後の安藤忠雄があると思うからだ。

さて、9月27日から「安藤忠雄展」が始まっている。
この日はそちらにも廻ろうかと思ったが、2つの展覧会をハシゴするのはさずがに疲れるので、そちらはまたの機会としたい。

「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」展は東京国立近代美術館で10月29日まで開催中
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