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ワーグナー/楽劇「ワルキューレ」第1幕(テンシュテット/LPO)


ワーグナー/楽劇「ワルキューレ」第1幕(演奏会形式)
 ジークムント:ルネ・コロ(テノール)
 ジークリンデ:エーファ=マリア・ブントシュー(ソプラノ)
 フンディング:ジョン・トムリンソン(バス)
 クラウス・テンシュテット/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
1991年録音
ロンドン、ロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのライヴ


テンシュテットによるオペラ全曲録音というのは、セッション録音では存在しないとされている。
以前書いた記事に関して、1984年にメトロポリタンで行われた「フィデリオ」の上演がCD化されているというコメントをいただいた。
そのCDもなかなか入手困難なようだ。
オペラの全曲録音はそれ以外には確認できていない。

そこに「全曲」ではないものの、こういう録音が出て来たところには正直驚かされた。
ロンドン・フィルハーモニーのアーカイブから、ロンドン・フィルが自主製作したCDシリーズの1枚である。
ソリストたちの充実ぶりもさることながら、そのリアリティ、緊張感はさすがテンシュテットならではのものだ。
録音も秀逸だ。名盤と言っていいかと思う。


「ワルキューレ」は楽劇「ニーベルングの指環」4部作の2作目で、「ラインの黄金」が序夜、「ワルキューレ」が第1夜と位置づけだ。
その中での第1幕だけというのは中途半端な印象があるかも知れないが、実はこの第1幕だけを単独で上演することはよく行われている。
 演奏時間が1時間ほどで、演奏会形式に向いている。
 登場人物が3人だけなので、上演しやすい。
 音楽が劇的で、ストーリーもまとまっている。
というあたりが理由だろう。
クナッパーツブッシュによるものがよく知られている。
また、今年秋に来日するバイエルン国立管弦楽団がNHK音楽祭で取り上げる予定だ。
(10月1日、NHKホール)


ここだけで完結するわけではないが、ストーリーがまとまっているというのが魅力なのだろう。

登場人物は、ジークムント、ジークリンデ、フンディングの3人

敵に追われたジークムントが一軒の家に助けを求める。
そこはフンディングの家で、妻のジークリンデが彼を助けてくれる。
実はジークリンデはジークムントの双子の妹で、幼いころフンディングにさらわれたのだった。
そこにフンディングが戻って来る。
ジークムントが敵であることを見抜いたフンディングは、一夜の宿は与えるが、明日の朝決闘することを申し渡す。
ジークリンデはフンディングに眠り薬を飲ませ、かつてある老人がトネリコの木に刺した剣のことを物語る。
その名剣ノートゥングはその剣を持つにふさわしい真の勇者だけが抜くことができるが、誰も抜くことができなかった。
2人は過去を語り合ううちに実の兄妹であることを知り、トネリコの木からノートゥングを引き抜く。
実の兄妹でありながら夫婦となった2人が出て行くところで幕となる。

このあと、第2幕でジークムントとフンディングの戦いとなる。
ワルキューレ(戦場において戦士の生死を司る女神)の一人であるブリュンヒルデは、父ヴォータンの命令に背いてジークムントを助けようとするが、ノートゥングはヴォータンの槍に砕かれ、シークムントは死ぬ。

第3幕の冒頭で、有名な「ワルキューレの騎行」が演奏され、ブリュンヒルデを筆頭に9人のワルキューレたちが登場する。
この音楽は、映画「地獄の黙示録」の中で9機のヘリがベトナムの村落を攻撃するシーンで効果的に使われた。
自分の命に背いたブリュンヒルデに激怒したヴォータンは、ブリュンヒルデの神性を剥奪し、通りかかった男の妻になる運命を申し渡し、ブリュンヒルデは岩の上で眠りにつく。

これから大作「ニーベルングの指環」は、ジークムントとジークリンデの子であるジークフリートと、ブリュンヒルデを軸に複雑な展開となって行く。

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