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テンシュテット/ロンドンPOのマーラー/交響曲第5番


クラウス・テンシュテット(1926~1998)
旧東ドイツでの活動が長かったため、西側で知られるようになったのは1970年代になってからである
1983年にロンドン・フィルの音楽監督に就任。このあたりから日本でも知られるようになった。
50歳を過ぎてからメジャーになった遅咲きの指揮者と言える。

テンシュテットの初来日は1984年。
4月6日~19日に渡って公演が行われた。
その後、1988年に2回目の来日。
1992年に3回目の来日公演が予定されていたが、病気のため実現しなかった。
オケは全てロンドン・フィルである。

自分はその記念すべき初日の演奏を聴くことが出来た。
1984年4月6日
昭和女子大学人見記念講堂
 モーツァルト/交響曲第35番「ハフナー」
 マーラー/交響曲第5番

この夜の体験は、自分の生涯でも最高の一夜だったことは間違いない。
この時期、東京文化会館が改修工事に入っていたため、人見記念講堂がよく使われた。
前から2列目、向かって左から2番目という、いささか極端な場所だったので、音響的には良くなかったかも知れない。
その代わりテンシュテットの指揮ぶりを真横から見ることが出来た。その姿は今でもまざまざと記憶に残っている。
同時に、目の前に座っていた第1ヴァイオリンの一番後ろのおじさんの、気難しそうな表情まで、昨日のことのように覚えている。よほど印象の強い体験だったことがよくわかる。

マーラー指揮者として有名なテンシュテットだが、来日公演で演奏されたマーラー作品は5番だけである。
この時の来日公演では、ハフナーとの組み合わせで3回か4回取り上げられたようだ。

今回取り上げるのはその7日後、4月13日の大阪での演奏である。
これは東京FMによってCD化されたものだが、今では入手困難かも知れない。
1枚目がマーラー、2枚目がモーツァルトだが、ここはモーツァルトから聴きたいと思う。

テンシュテットのモーツァルトは少ないかも知れないが。テンポもよく、推進力に溢れ、いかにもテンシュテットらしいモーツァルトではないかと思う。

メインのマーラー
極めて重々しく、ゆったりしたテンポで進む第1楽章
恐ろしいほどの緊張感を保ったまま進む第2、第3楽章
第4楽章は非常にゆっくりしたテンポで、弱音の凄味を感じさせる。今聴いても涙が出て来そうなほどの集中力である。
フィナーレの爆発力も筆舌に尽くしがたい。
聴き通すと疲労を覚えるほどの緊張感に満ちている。
数あるマーラーの5番の中でも、これが最高の演奏であることは間違いないと思う。

テンシュテット/ロンドンPOのマーラー5番は、他に何種類か知られているので、そのうち取り上げたいと思う。

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