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新国立競技場はどちらに決定するのか



A案(隈研吾+大成建設その他)



B案(伊東豊雄+竹中工務店その他)

新国立競技場の再コンペ案は、14日に公表された。明日22日にも正式決定するようだ。

ザハ・ハディド案の白紙撤回という異例の事態を受けての再コンペだったが、事前の予想通り2案のみの提出に留まった。
設計と施工のチームを組まなければならないこと、設計及び施工の工期が非常にタイトなことなどから、エントリーのハードルが高かったのだろうと思われる。
今回の事態では、設計と施工のチームによるコンペしかないという意見を当ブログでも書いたが、本来、設計と施工は分離すべきものであり、あくまでもイレギュラーな処置である。

公表された2案(A案、B案)は、設計者非公表とはなっているが、新聞紙上でもそれぞれ隈研吾案、伊東豊雄案であるとされている。
もっとも、図面を見る限り、A案=隈案 B案=伊東案であることは誰が見ても明らかだろう。
それぞれ、隈色、伊東色(及び竹中色)が随所に出ていて興味深い。

コンペの要綱に「日本らしさ」というのがあったのだろう。2案とも木造を取り入れている。「日本らしさ=木造」というのは短絡的に過ぎるような気もするし、部分的に木造を取り入れた構造と言うのは、ある意味安全策であるとも言える。今回はとても冒険が出来る状況ではなかっただろう。

A案は大屋根を支えるトラスに、鉄骨と木造のハイブリッド構造を提案、一方のB案は72本の木製列柱が目を惹く。
ネット上では、この木材を国内では調達できないだろうという意見や、火災に対する疑念が少なからずある。
提案書を見ると、約1.5m角、長さ約15mの柱だが、国産カラマツの集成材という提案で、調達は十分可能である。
耐火性能についても考慮されており、その点での問題はないと思う。(木造だから火災に弱いとは、一概には言えない。むしろ鉄骨は、不燃ではあるが耐火性では劣る)
軸力を負担する1.5m角の木造柱と、鋼管のバックステーの組み合わせは構造的に合理的だし、造形的にも美しいと思う。
ただ、この半屋外空間がやや殺風景に見えるのは惜しいと思う。その点では、A案の賑やかさを演出する空間構成が勝っているように感じる。

ところで森喜朗氏は「外観はB案が良い」と言って顰蹙を買った。
この立場の人が、この段階でそういう意見を述べるのは不見識の誹りを免れないが、この人の不見識は今に始まったことではないので驚かない。
あとから「記者に言わされた」とか不満を言ったようだが、記者と言うのはそういうことを聞くものであり、いちいち乗せられないのが政治家のたる者のイロハだ。何年やってもそういうことを学ばない人なのだろう。
「外観はB案が良い」と言ったあとで、「我々は外観ではない。中身が重要」みたいな、相変わらず意味不明の言動だが、深読みすれば「外観ではB案だが、中身はA案」と言っているようにも聞こえる。
この人に建築やデザインがわかるとも思えないし、まして技術提案書の中身を熟読しているとも思えない。
「私には決定権はない」とも言っているが、自分の影響力を誇示したいという思惑は見え見えである。

森氏に同調するわけではないし、「ギリシャの神殿みたい」というのは見方が間違っているが、個人的にはBの伊東案を推す。
ただしB案は選ばれないだろうと思う。
A案の方が一般受けするし、隈研吾はマスコミ受けも良い。もともと大成有利とも言われている。

両者に対するヒアリングの結果、審査委員会としての結論は19日に出したらしい。
審査委員会が結論を出したのならば、本来はそれで決定のはず。それが審査というものだろう。
これが正式には22日の「関係閣僚会議」で正式決定するという。
またまた密室の議論で決まるのだろうか。だとすれば前回の反省が全く生かされていないとしか言いようがない。
巷間言われているように、これは出来レースなのか?

結局は、ザハ案の白紙撤回と同様、首相の鶴の一声で決定するのだろうか。日本はいつから独裁国家になったのか?
そこまであからさまでなくとも、委員会の決定が「官邸の意向」を酌んだものでものではないという保証はない。
少なくとも、各委員はAB両案に点数を付けたらしいので、各委員が付けた点数ともども公開してほしいと思う。大体審査員がどういう立場の人なのかもよくわからないのである。
誰がどういう理由で選んだのかを公表しなければ、民主的な審査とは言えないのではないだろうか。
もちろん、ここでは「A案当選」という前提で書いているが、開けてビックリ「B案当選」だったりして。。。
決定後の明日、どんな記事を書くことになるか、変な意味で興味津々である。
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