FC2ブログ

マーラーの7番を聴く

今夜、大野和士指揮東京都交響楽団によるマーラーの交響曲第7番がNHKのEテレで放映されたのを見た。
マーラーは、第2、3番、4番で声楽付きの交響曲を書いたあと、第5、第6、第7番では声楽抜きの器楽作品を書いた。
それで7番は器楽作品の集大成みたいに言われることもある。
7番は全5楽章で、中央にスケルツォを置き、最終楽章にロンド・フィナーレを置いたところは5番と共通点もある。

個人的には、マーラーの中で7番は苦手の作品である。
さほど作品数が多くないマーラーの中に苦手があるのは面白くないので、最近は意識して聴くようにしている。
自分の中でのリファレンスは、クラウス・テンシュテット/ロンドンフィルによる1993年のライブ録音だ。

7番は、しばしば「夜の歌」という表題で語られる。
これはマーラー自身が第2楽章と第4楽章に「夜の音楽」と名付けたことによるが、交響曲全体に付けた表題ではないことには注意する必要がある。
この曲にはテノールホルンという珍しい楽器が使われる。
ブラスバンドで使われるユーフォニウムに似た楽器で、今日の放送でも指揮者の大野和士はユーフォニウムと言っていたが、映像で見る限りでは卵型のテノールホルンという楽器だと思う。このあたりのことは正確に放送した方がいいと思うのだが。
また、第4楽章ではマンドリンとギターが使われるなど、色々と変わったところが多い曲だ。

何と言っても、多くの人が一番抱いている違和感は第5楽章のはじけ方にある。
確かに第4楽章までは夜の雰囲気に満ちているのだが、第5楽章がなぜ突然あんなドンチャン騒ぎになるのかがどうしてもわからない。
ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のパロディみたいなテーマだが、これも何かの意味があるのか。
この第5楽章については様々な見方があって
 第4楽章までが夜の音楽で、第5楽章は夜明けの音楽であるとか
 第5楽章は真夜中の饗宴であるとか
 この曲は「暗黒から光明へという」ベートーヴェン的な価値観であるとか
 そのような単純なステレオタイプに対するマーラー流の皮肉であるとか
 交響曲という形式そのものに対する壮大なパロディであるとか
 第8番の予告であるとか
 そもそもそんな解釈には意味はないとか 

今回、大野和士と広上淳一との対談が放送されたが、そのあたりの謎は十分に語られなかった。

関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

papageno620

Author:papageno620
FC2ブログへようこそ!

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
フリーエリア