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朱鷺メッセ(新潟コンベンションセンター)

撮影 2014.11.29
新潟県新潟市
設計:槇 文彦

2002年に建築された、コンベンションセンターとオフィス、ホテルなどから成る高層ビルとの複合施設。
信濃川河口部に近い、新潟港西港の一角を整備する「万代島地区再開発事業」によって建設された。
コンベンションセンターには、国際会議場や展示場などが入る。同じく槇総合計画事務所が設計した幕張メッセと同様の施設である。
高層棟は地上31階、高さ143mで、本州日本海側で最も高いビルである。

槇さんらしい、端正な表情を見せる建築である。



臨港道路側から




海側から




コンベンションセンター棟2階




高層棟31階の展望室から
展望室は、施設命名権により「Befcoばかうけ展望室(ベフコばかうけてんぼうしつ)」と名付けられた。
地元の栗山米菓の商標である。

・・・・・・

朱鷺メッセと、隣接する佐渡汽船ターミナルの間には、5スパン、全長220mの連絡デッキが作られたが、2003年8月26日、そのうちの1スパンが突然倒壊した。
幸い、落下個所には通行人や通行車両がなく、人的被害は皆無であった。
事故発生当時は、地震や強風などの外的要因が全くなかったので、設計、施工あるいはその双方にミスがあったと考えるのは自然だが、事故の原因は特定されていない。
この事故に関しては、発注者の新潟県が、設計者、施工者を相手に訴訟を起こしたが、2012年、新潟地裁は新潟県の主張を認めず、事故原因は特定できないとした。
裁判は東京高裁に持ち込まれたが、高裁は和解を勧告し、2013年に和解が成立した。
この裁判で新潟県側は、事故の原因を科学的に解明するという態度は取らず、責任論に終始したため、今に至るも原因はわかっていない。




問題の連絡橋は、無傷だった4スパンも含めて撤去されたため、現在は存在しない。
この写真右側、不自然に3スパンのアルミフェンスが設置されている所がその跡である。

一番問題なのは、原因が特定されていないということは、今後も同様の事故が起こり得るということだ。
事故調査の目的は、その原因を科学的に特定し、再発を防ぐことにあるはずだが、日本では往々にして「誰が悪いのか」という犯人捜しに主眼が置かれてしまう。航空機事故調査などでも同様である。




臨港道路を跨ぐ連絡橋も別にあるが、同様に危険であるとして補強工事を行ったそうだ。
原因が特定されていないのに補強を行ったとは不可解である。


専門的になるが、興味のある方は以下の記事を参照いただきたい。

■朱鷺メッセ連絡橋事故調査について(土木学会)
http://www.jsce.or.jp/journal/jikosaigai/20040402.pdf

■構造設計を担当した、構造設計集団(SDG)による主張
http://www25.big.or.jp/~k_wat/toki_deck.htm
SDGは、新潟県の提訴に対して反訴を行ったが認められなかった。

■PC工事を担当した黒沢建設による反論
http://www.kurosawakensetu.co.jp/toki_messe/index.html
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非公開コメント

No title

初めまして、
新潟市に住んでおります。
連絡デッキ、その後どうなったのかなー?…って思っていました。
原因が未だ特定されていないとは、驚きです。

No title

> esさん コメントありがとうございます。
裁判が長引いたようなので、気になっていたのですが、何かうやむやな解決になってしまったようで、残念です。
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