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タイミルセグロカモメ

タイミルセグロカモメ
チドリ目カモメ科
体長55cm
撮影 千葉県銚子市、茨城県ひたちなか市

新しい日本産鳥類目録第7版には「ホイグリンカモメ」の名はない。
それはニシセグロカモメ Larus fuscus の亜種とされている。(Larus fuscus heuglini)

ヨーロッパの文献によると、ニシセグロカモメは、主にバルト海や北海沿岸、イギリスなどで繁殖し、南ヨーロッパやアフリカ、一部は北アメリカで越冬するようだ。
背の灰色が非常に濃い種類で、オオセグロカモメよりも黒い。(fuscusは「黒い」を意味するラテン語)
一方、ホイグリンカモメは、それよりも東側に当たる、コラ半島からタイミル半島で繁殖するとされている。
背の色はニシセグロカモメよりも薄めで、ウミネコ程度かと思われる。
足の色はどちらも黄色味を帯びているが、その色合いには個体差が多い。
ホイグリンカモメの繁殖域のうち、一番東側のタイミル半島附近で繁殖する個体群を、タイミルセグロカモメと呼んで来た。

タイミルセグロカモメはホイグリンカモメの亜種、あるいはホイグリンカモメとセグロカモメの交雑個体群とする考え方などがあった。
第7版ではその考え方を認めず、ホイグリンカモメをニシセグロカモメの亜種とした。
そういう考え方自体は以前からあるので、それはそれでいいのだが、その亜種名に適切な和名が与えられていないことは問題だと思う。
 ニシセグロカモメ Larus fuscus 
 亜種ニシセグロカモメ Larus fuscus heuglini
これでは仮にLarus fuscusが国内に飛来した場合(あまり確率は高くないと思うが)、名称をどうやって区別するのかわからない。

今日ここに載せた写真は、第7版に従えば「ニシセグロカモメ」とすべきところかも知れないが、以上のことを理解しないと混乱のもとである。
特に初心者の方には、また新しい種類のカモメが出て来たと勘違いされるかも知れない。
みんながフィールドで学名を使っているわけではないので、和名はもう少し親切に付けてほしいものだと思う。
またこれをLarus fuscusと書くと、ヨーロッパのバードウォッチャーからは否定されると思う。
そんなわけで、当ブログでは当面従来通り「タイミルセグロカモメ」の名称を使うことにする。


和名に関して一例を挙げると、クロワカモメは最近オビハシカモメと言う名前に変更されつつあるようだが、クロワカモメという名前は既に人口に膾炙しているもので、特に不適切な名称と言うわけでもなく、変更する理由は特に見当たらない。




2/16
銚子(外川)
ここにいつもいる個体で、足の黄色味が強く、背の黒さもセグロカモメよりも明らかに濃い




同日
銚子
これも足の黄色味が目立つ個体




同個体とオオセグロカモメとの比較




3/1
茨城県ひたちなか市平磯海岸




同日
別個体
やや足の黄色味が薄い個体
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