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神は死んだ/ロン・カリー・ジュニア


神は死んだ
ロン・カリー・ジュニア
白水社 2200円+税

神が存在するのならば、どうしてこの世界はこんなにも不幸に溢れているのだろうか。
そんな問いかけが根底にあるのかも知れない。
1975年生まれの新人作家による異色の連作短編集。
神が実際に死んでしまうという、なかなかない設定だが、斬新な語り口も魅力。

収録作品
 神は死んだ
 橋
 小春日和
 偽りの偶像
 恩寵
 神を食べた犬へのインタビュー
 救済のヘルメットと精霊の剣
 僕の兄、殺人犯
 退却

スーダン、ダルフール紛争の最中、現地を訪れたブッシュ政権のパウエル国務長官(実名で登場する)のもとに、ディンガ族の若い女性の姿を借りて現れる神。
そこに武装勢力が迫り、無力な神はあっさいり命を落としてしまう。

神を失った世界は、「児童崇拝」という歪んだ信仰が蔓延し、「ポストモダン人類学」と「進化心理学」という異なる価値体系間の世界戦争に発展して行く。

「神が死んだ」という事実は、神の死体を食べたために高度に知能が発達した犬によって語られる。
「神を食べた犬へのインタビュー」は、インタビュワーと犬とのQ&A。
QがなくAだけで構成され、読者はAを読んでQを想像する手法が面白い。

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