FC2ブログ

震災12日目

今日は時間がないので、個人的な話をする。

亡き父は東京電力の社員だった。
父は技術屋で、配電畑を歩いていた。
わかりやすく言うと、電柱をどこに建ててどういうルートで電気を流すか、というような計画をする部署である。
今、同じような仕事をしている人は、計画停電のエリア分けのようなことをしているかも知れない。
又は、地震で分断されたルートの復旧に全力で取り組んでいるのだろうか。

父は戦争には行っていないが、もう少しで招集されるところだった。
招集されれば戦死していた可能性は高い。
学生だった父はそのころ東京にいて、4回空襲に合った。
4回目は言うまでもなく、3月10日の東京大空襲だった。
命からがら、茨城の自宅まで40kmほど歩いて逃げてきたが、両親でさえ誰だかわからないほど憔悴し切った姿だったと言う。

何度も死にかけたわけだ。
その段階で死んでしまえば、今の私はいないわけで、その意味では人間の存在は偶然の産物、もう少し言い方を変えれば奇跡のようなものである。
今、自分の娘の顔を見ながらつくづく思う。自分がいなければこの娘もいないわけだ。何という奇跡の積み重ねなのだろうかと。

父が東京電力の社員だったおかげで、私の一家は裕福とは言えないものの、それなりの生活を送ることが出来た。
その意味では東京電力には感謝している。
我が家は穏やかな暮らしを続けてきた、それは東京電力のおかげであるのだから。

激しい雷雨があると、休みの日でも父は会社に行った。(歩いて行けるぐらいの距離に営業所があったから)
電力会社にとって、停電はそれほど重大なことなのだ。
今も東電の社員は黙々と自分の仕事を続けているに違いない。
放射線を浴びながら、文字通り懸命の作業を続けている人もいる。
もちろん、消防や自衛隊も含めて。
それらの人たちや、家族の心中に少し思いを至らせてくれたら有難い。

関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

papageno620

Author:papageno620
FC2ブログへようこそ!

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
フリーエリア