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カモメの名前の、ややこしい話

カモメの識別というのは、一般的にとても難しいとされていて、確かに難しさは日々感じているのだが、カモメの名前についても、議論すべきところが多い。


まず、モンゴルカモメ

この名前は通常の図鑑には載っていない。
真木図鑑でも氏原図鑑でも「キアシセグロカモメ」の亜種として載っている。
亜種名mongolicusの名前も使われていたが、最近フィールドではモンゴルカモメの名前が使われている。

以下は、モンゴルカモメという名前は市民権を得たのではないか、という「seichoudoku」さんの意見。
http://seichoudoku.at.webry.info/200810/article_19.html

日本にいるとカモメ=海鳥という印象があるが、繁殖地は内陸であることが多い。
ユリカモメも繁殖地の多くはアジアの内陸である。
モンゴルカモメもその名の通り、モンゴルからロシアの内陸で繁殖する。



しかしながら、これが本当にモンゴルカモメかどうかは自信がない。
頭が白く、初列風切が真っ黒。
3列風切と雨覆の模様からモンゴルの1Wと判断した。
肩羽の碇模様がよく見えないのがちょっと。。。

・・・・・・

続いてホイグリン系

セグロカモメもホイグリンカモメもシベリアで繁殖するが、大まかに言うと極東で繁殖するセグロと、もっと西のヨーロッパの方で繁殖するホイグリンということになる。

ホイグリンカモメは
■背の色はセグロカモメよりも濃いが、セグロカモメとウミネコまでの幅がある
■足の色は、はっきり黄色いものからほとんどピンク色まで幅がある。
■頭の斑点がはっきりしていなくて、モヤッとしている
■嘴の赤斑は大きい傾向にあるが、はっきりとはわかりにくい
■換羽の時期が遅い
というような特徴があるが、典型的なホイグリンカモメは銚子でもあまり見かけない。
その代わり、セグロにしてはちょっと背の色が濃く、足が黄色っぽいというような個体はよく見かける。
そんな場合にホイグリンではないが、それに近いというような感覚で「ホイグリン系」という言葉を使うことがよくある。

ちょっとややこしいことだが、ホイグリンカモメには、亜種heugliniと亜種taymirensisがあって、taymirensisとセグロカモメの中間個体や雑種のことを便宜的に「ホイグリン系」と言っていたような傾向がある。
現在ではtaymirensisはホイグリンの亜種ではなく、heugliniとvagae(セグロカモメ)の中間個体や雑種を指すという考え方になっている。
ということは、ごく大雑把に言って「ホイグリン系=タイミレンシス」と言ってもいいのかな? と素人考えかも知れないけれど考えている。


以下はそのあたりをわかりやすく解説してくれている、氏原道昭さんのブログ
http://ujimichi.exblog.jp/7154415

タイミレンシスはタイミール地方のカモメという意味らしいということがわかる、氏原巨雄さんのブログ
http://redshank2.exblog.jp/9922771/




これもタイミレンシスかどうか、全く心もとない。
肩羽の特徴的なウロコ模様と、3列風切の模様からそう判断した。

・・・・・・

最後に「カモメ」

上に挙げた氏原さんも触れているが、この「カモメ」という和名に居心地の悪さを感じている人は多いと思う。
チドリ目カモメ科の総称としてのカモメではなく、カモメという名の鳥で、フィールド用語では「ただカモメ」と言う、ということをいちいち言わなければならないのだから。
「ただカモメ」の仲間には、亜種canus、亜種kamtschatschensis、亜種heineiがある。
このうち、2番目のものが日本で普通に見られる「ただカモメ」なのである。
この3種をそれぞれ、ヨーロッパカモメ、カムチャッカカモメ、ロシアカモメと名づければわかりやすいのではないか、と思うのだがどうだろうか。



これは間違いなくカモメ
第1回冬羽でも背に灰色が混じる。
この鳥は結構「可愛い系」の鳥である。
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