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今年のフィールドワークから

■1月3日
大洗港でシノリガモを観察していると、居合わせたバードウォッチャーが「コクガンが5羽いる」と教えてくれた。
以前、別の場所の探鳥会で案内をしていただいた方だった。
正月早々、いい出会い。いい年になりそうだったが。。。


コクガン3羽とシノリガモ♀(右)、アカエリカイツブリ(左)


■1月20日
利根川河口部で車を走らせていると、川の中に大きな鳥がいるのを見つけた。


ハシジロアビ幼鳥。
ネット上でもこの個体の写真は見つからない。
はっきりとした幼羽の写真は珍しいと思う。貴重な体験だった。


■1月22日
多々良沼に行くと、サカツラガンがいた。


ガチョウの原種になった鳥。


■1月30日
ひたちなか市の平磯海岸でカナダカモメを見つけた。銚子以外では初めての観察。




■2月6日
うちの会としては初めて、北本自然観察公園での探鳥会を行った。
キレンジャク、ヒレンジャク、ヤマシギなど、この場所ならではの探鳥が出来た。


ヤマシギ


■3月6日
恒例の銚子探鳥会。
観察会でクロワカモメを観察できたのは何よりの成果だったと思う。



・・・・・・

ここまでの探鳥は頗る順調だったが、その5日後に暗転した。
その後しばらく、通常のフィールドワークが全く出来なくなった。
自分のフィールドも大きな被害を受けたところが多いが、家族も家も無事だったのが何よりだと思う。

・・・・・・

■3月27日
その鳥をめぐる状況を考えると気が進まなかったのだが、夏羽に変わりつつあるキガシラシトドを見てきた。
すでに大した人数ではなかったが、何とも居心地の悪い鳥見だった。今後はなるべく(あくまでも「なるべく」だが)こういう鳥見は願い下げにしたい。


これは今回初めて出す写真。


■4月3日
震災後初めての探鳥会。
無事を確認しあう。
鳥見の最中にも余震が続く。

・・・・・・

離島探鳥には行けなかった。
行くことは可能だったが、余震も続く中、数日家を空けるのは難しかった。

航路探鳥も出来なかった。
それも可能だったが、津波の被災地を眺めながら行くのはためらいがあった。
北海道の探鳥も出来ればやりたかった。

三番瀬は今も立ち入り禁止になっている。
ここに行けないと、干潟の鳥の観察は難しい。やっぱりここは凄い場所だったと改めて思う。

茨城県南地方、春のシギチの渡りはまずまずだったが、秋の渡りは低調だった。
九十九里方面、夏のアジサシ類は全くダメだった。

・・・・・・

■9月23日
白樺峠でのタカの渡り観察。
生涯にそう何度もないだろうという、感動的な光景だった。
今年、一番よかったと思えるのはこの日だった。

■10月22~23日
我孫子市で毎年行われる「ジャパン・バード・フェスティバル」に今年も参加。
賞は取れなかったが、いい展示が出来たという実感がある。

・・・・・・

この冬はどこに行っても鳥が少ない。
そういう話題で持ちきりだった。
今年だけの傾向であればいいが、震災の影響などどこまであるのか、若干の心配がある。

・・・・・・

■12月25日
今年14回目の銚子。
カモメ類は非常に増えた。


漁港の奥にはこんな鳥がいた。
コアホウドリ。
500mほど離れていたので、デジスコでもこんな風にしか撮れなかった。
今年は船に乗らなかったので、アホウドリ系は無理だと思っていたが、思いがけずこれが今年のイヤーリスト掉尾を飾ってくれた。

と思っていたら。。。。。。

最後にもうひとつあった。
それはまたいずれ出す機会もあるだろうと思うが、今日はこれまで。


今年も見ていただき、ありがとうございました。

アメリカヒドリ@霞ヶ浦



アメリカヒドリ
カモ目カモ科
体長48cm
撮影 2011.12.23 茨城県土浦市

毎年ここで、忘年会を兼ねた探鳥会を行っている。
この日は強風の影響もあって、33+1種と、かつてないほど低調な探鳥会に終わった。
小鳥類の少なさは相変わらずだが、カモ類はかなりの数が見られた。
ここではほとんどがマガモとヒドリガモである。

ヒドリガモとアメリカヒドリの雑種と思われる個体が2羽ほど。
アメリカヒドリは写真の個体が1羽。
この日は波があって撮影しにくかったので翌日行って見たが見つからなかった。

カモメ@銚子


カモメ
チドリ目カモメ科
体長45cm
撮影 2011.12.25 千葉県銚子市

この日のカモメ類は非常に多く、今季最高と思われる。
カモメ類は多かったが、カモメは少なかった。
確認できたのはわずかに3羽のみ。
写真のものは第3回冬羽かと思われるが、足に黄色味が出ていないので第2回かも知れない。

ホシムクドリ



ホシムクドリ
スズメ目ムクドリ科
体長22cm

”Starling”はムクドリ一般を表す英語である。
スターリングという姓もある。
建築家のジェームズ・スターリングはこのスペルではない。
「羊たちの沈黙」でジョディ・フォスターが演じたクラリス・スターリングがこれである。

アメリカの図鑑では”European Starling”であって、アメリカでスターリングと言えばまずこの鳥のことだが、元々アメリカにはいない鳥だった。
ヨーロッパから人為的に持ち込まれた鳥である。
一説には、100羽持ち込まれたホシムクドリは数十年で2億羽になったと言う。

ヨーロッパでは単に”Starling”と言う。
他にスターリングと呼ばれる鳥はあまりいない。
ヨーロッパはホシムクドリの本家なので、ムクドリと言えばこの鳥なのである。

東アジアにはスターリングの仲間が多く、代表はもちろんムクドリだが、「日本のムクドリ」と呼べるのはコムクドリではないだろうか。これはほぼ日本でのみ繁殖する鳥である。
ただし、日本で使われる英語名でも、ホシムクドリは”Common Starling”であって、この鳥が世界標準であることは間違いない。

数少ない冬鳥だが、最近は目撃情報が増えている感じがする。
今はまだ珍しがっているけれど、「電線に鈴なりに止まっているのは、昔はムクドリだった」という時代がひょっとすると来るかも知れない。

カナダカモメ@銚子

カナダカモメ
チドリ目カモメ科
体長58cm
撮影 2011.12.25 千葉県銚子市

今日のカモメは多かった。
だが、ほとんどウミネコとセグロカモメ(とオオセグロカモメ)で、他のカモメは少なかった。
ユリカモメもごく少数。
カモメに至っては、確認できたのは3羽だけ。
タイミルセグロカモメはそれなりだったが、はっきりと足の黄色い個体は少なかった。
ワシカモメは第1回冬羽が3羽。
シロカモメは成鳥1羽と第1回1羽。
ミツユビカモメは確認できず。
カナダカモメは、第1回冬羽のような個体も見られたが、はっきりとは認識できず、成鳥1羽をやっと確認した。

今日の状態で、エキスパートが観察したなら、カナダ、モンゴル、アメリカあたりがどの程度発見できたのだろうか、そのあたりは興味があるところ。

この写真を撮影する直前に、デジスコ用カメラのバッテリーがダウンしてしまったので、一眼でのトリミング画像。




上段右から4羽目がカナダカモメ




上段中央の寝ている個体

スズガモ&クロガモ@銚子

スズガモ
体長45cm

クロガモ
体長48cm

撮影 2011.12.17 千葉県銚子市


スズガモはマガモと並んで飛来数の多いカモである。
関東では東京湾が最も多い。
今年は三番瀬に行けない状態なので東京湾の状況は確認していないが、茨城県の涸沼を見ても、今年はまだ少ないようである。
銚子、波崎でも少ないようで、この日一番目立ったカモはカルガモだった。
波崎漁港には、いつもマガモが多い。
利根川河口附近にはオカヨシガモが多い。これもいつもの傾向である。




スズガモ♀




これは♂の第1回冬羽かと思う

・・・・・・

クロガモは時折り大きな群れが入ることがある。
スズガモの群れの中に、少数混じっていることもある。
スズガモの群れの中には、コオリガモやビロードキンクロがいることもあるので、スズガモばかりだと言って見ないと損をすることがある。
外洋性のカモなので、海が荒れたときに入ることが多い。
落鳥も多く、クロガモの死屍累々という光景は何度も見た。




この日は♂が1羽だけ、のんびりと浮かんでいたが、近くには来なかった。

カモ類のカウント(乙戸沼) 12/20

2011.12.20

■カルガモ 7
■コガモ 12
■オカヨシガモ 2
■ヒドリガモ 192
■オナガガモ 71
■ハシビロガモ 13
■ミコアイサ 1
7種 298羽

ヨシガモは相変わらず見ない。
全体的にも低調。

シロカモメ@銚子



シロカモメ
チドリ目カモメ科
体長71cm
撮影 2011.12.17 千葉県銚子市

シロカモメの英語名はWhite GullではなくGlaucous Gullである。
ちなみにワシカモメはGlaucous-winged Gullと言う。
この”Glaucous”という語は、単に「白い」という意味ではなく、植物の実などの表面に白い粉が吹いた状態の色、または青っぽい灰色を示す。

純白ではない、微妙な色合いをうまく表現した名称だと思う。
アイスランドカモメの学名にも使われている。
ではゾウゲカモメはというと、これはそのままIvory Gullで、Whiteという語はなかなか使われないようである。

モンゴルセグロカモメ@銚子


モンゴルセグロカモメ
チドリ目カモメ科
体長61cm
撮影 2011.12.17 千葉県銚子市

2000年発行の「日本の野鳥590」(真木図鑑)では、亜種キアシセグロカモメと言う名前になっている。(同年発行の「カモメ識別ハンドブック」でも同様)
去年発行された「カモメ識別ハンドブック」改訂版では、モンゴルセグロカモメという名前に改められた。

分類については
 カスピセグロカモメの亜種
 セグロカモメの亜種
 独立種
など諸説あるとしている。(同改訂版)
一応、当ブログ内での記述としては、カスピセグロカモメの亜種モンゴルセグロカモメとしている。

なお、同改訂版と真木図鑑の名称では、以下の違いがある。
 カスピセグロカモメ(真木図鑑ではカザフキアシセグロカモメ)
 カザフキアシセグロカモメ(真木図鑑ではアルタイキアシセグロカモメ)


モンゴルセグロカモメの識別に関してはまだ自信がないので、その可能性がある個体としか言えない。
今の時期、これだけ真っ白で、足がやや長くて色が薄い印象から、モンゴルではないかと判断した。
背の色がやや濃く見えるのと、嘴の赤斑に黒点がない点はマイナスポイントかと思う。

ワシカモメ@銚子



ワシカモメ
チドリ目カモメ科
体長65cm
撮影 2011.12.17 千葉県銚子市

今日は漁船の出入りがほとんどなく、カモメの動きは少なかった。
総じて遠く、岸壁にいたカモメはわずか。

ワシカモメは第1回冬羽のみ、2個体を確認できた。

セグロとオオセグロ

撮影 2011.12.6 千葉県銚子市

銚子のカモメ観察も、年内にあと2回は行きたいと思う。
これは前回の観察から



セグロカモメ
肩羽の鱗模様から、幼羽と思われる




セグロカモメ
肩羽が錨型の第1回冬羽に換羽している




オオセグロカモメ
第1回冬羽




これもオオセグロカモメ第1回冬羽と思われる




オオセグロカモメ
第4回と第2回と思われる

カモ類のカウント(乙戸沼) 12/15

2011.12.15

■カルガモ 10
■コガモ 5
■オカヨシガモ 15
■ヒドリガモ 204
■オナガガモ 60 他に落鳥1羽
■ハシビロガモ 1
■ミコアイサ 1
7種 296羽

このところヨシガモがいない。
ハシビロガモも1羽だけ。
沼の中ほどにオナガガモが1羽浮いていた。
鳥が死ぬのは普通のことだが、人が集まる公園でカモが死んでいたりするのは、時節柄変な憶測を呼びかねないので、ちょっと気分が悪い。

ミコアイサ@乙戸沼



ミコアイサ(♂)
カモ目カモ科
体長42cm
撮影 2011.12.13 茨城県土浦市

この沼では、この数年毎年♂1羽が越冬している。
渡り鳥というのは、基本的には同じ場所に飛来する傾向があるように思われるので、このミコアイサも同じ個体ではなかろうか、ということは十分考えられる。

ノスリを攻撃するハシブトガラス





撮影 2011.12.11 茨城県牛久市

「モビング」とは、天敵などに対して同種の鳥たちが集団で攻撃を仕掛けることを言う。
実際に攻撃するというより、追い払うことが目的なので、「疑似攻撃」と呼ばれる。
オオタカなどに対して、カラスの集団がモビングを仕掛けるのはそれほど珍しくない光景である。
たくさんのカラスが騒ぎながら飛び回っていたら、その中にタカがいる可能性がある。

小鳥の仲間もタカをモビングすることがある。
オオタカを攻撃するハクセキレイ、ツミを攻撃するツバメなどの光景を過去に目撃した。

不用意に営巣地に近づいた人間に対して、ケリやコアジサシが威嚇する行為もモビングの一種と考えられる。


「モビング」というのは人間社会でも使われる言葉で、職場で特定の従業員に対する集団的虐待やいじめのことを指す場合に使われる。
鳥のモビングは、単独では自分たちより強いものに対する行動で、弱いものいじめをしているわけではない。
人間社会のモビングは陰湿で悪質であると言える。
鳥の行動が元になった用語であるならば、考え直してほしい用法だと思う。


写真のような1対1の攻撃の場合は「集団」ではないので、モビングの定義からは外れている。
ノスリに対して、1羽のカラスが執拗に攻撃する理由はよくわからないが、そこは知能が高いと言われるカラスのこと、どちらかと言うと遊びや暇つぶしの類なのかも知れない。

タイミルセグロカモメ@銚子


タイミルセグロカモメ
チドリ目カモメ科
体長55cm
撮影 2011.12.6 千葉県銚子市

「タイミルセグロカモメ」と言う名前は、普通の図鑑には載っていないので、珍鳥かと思われるかも知れないので、一応おさらい。

ホイグリンカモメは、シベリアのタイミル半島からコラ半島にかけての地域で繁殖する。
銚子では、亜種ホイグリンカモメが少数見られるほか、亜種タイミルセグロカモメが比較的よく見られる。
亜種タイミルセグロカモメは「カモメ識別ハンドブック改訂版」で新たに提唱された名称で、以前は「ホイグリン系」とか「タイミレンシス」と呼ばれることが多かった。

タイミルセグロカモメはホイグリンカモメとセグロカモメの交雑個体であるという見解もあるので、そのあたりは今後の研究を待ちたいところ。

写真の個体は、足の色はあまり黄色くない。
セグロカモメにしてはやや黄色味が強いという程度かなと思う。もう少し黄色味が強ければ、自信を持ってタイミルと言えるのだが。
背の色はセグロよりも幾分濃い目かなと思う。
嘴の赤斑が大き目の印象で、タイミル的かと思う。
初列風切を見ると、摩耗が進んだ旧羽なので、「換羽が遅い」というタイミルの特徴には合っていると思う。

皆既の終了


0時ごろ

次の楽しみは、来年5月21日の金環日食。
願わくば、今日のような天気になってほしいものだが。

赤い月


23時前、見事に晴れ上がった。
皆既に入り、23:10ごろの月

皆既月食、始まったけれども雲が。。。



欠け始め 21:48




22:20

アメリカセグロカモメ か?


アメリカセグロカモメ(幼羽)
チドリ目カモメ科
体長53~65cm(氏原図鑑による)
撮影 2011.12.6 千葉県銚子市

”か?” をつけなければならないのがつらいところだが。

全体的に灰褐色味が強く、初列風切が黒い。
オオセグロとは風切の色合いや体型が違うと思う。
タイミルセグロカモメだと、背にもっと明瞭な鱗模様が出ると思う。


「真木図鑑」ではセグロカモメの北米産亜種とされている。10数年前の認識ではそうだったのだと思う。
旧カモメ識別ハンドブックでは、ウスセグロカモメの名称が使われていたが、新版で「アメリカセグロカモメ」に改められた。
フィールドでは以前から「スミス」という通称が使われていた。

スミスというのはアメリカではメジャーな姓。
日本でいうと鈴木、佐藤みたいな名前で、「鍛冶屋」の意味がある。
英語圏では、昔は親と異なる姓を名乗る習慣もあったらしい。
 ジョンの息子がジョンソン
 ジョセフの息子がジョセフソン
 ジャックの息子がジャクソン
 ロバートの息子がロバートソン
 リチャードの息子がリチャードソン
 スミスの息子がスミスソン
というように、新しい姓を名乗ることがあったようだ。

スミスソンという人の遺産で作られたのがスミソニアン博物館である。
アメリカセグロカモメの通称「スミス」は、学名にある”スミソニアヌス”に由来するが、その名称の謂れはわからない。

ノスリ@河内



ノスリ
タカ目タカ科
体長56cm(♀)
撮影 2011.12.7 茨城県河内町

成鳥と幼鳥の識別ポイントは、その種類によってさまざまである。
ノスリの場合は虹彩の色で見る。
成鳥は暗色、幼鳥は黄色。
幼鳥は、風切や尾羽の先端が尖っているという傾向がある。

♂♀の識別は難しいが、脛に横斑がないのは♀の特徴とされている。
近くにいたハシボソガラスとの大きさととの比較から、♀成鳥と思われる。

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papageno620

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