FC2ブログ

ビンズイ@美ヶ原

ビンズイ
スズメ目セキレイ科
体長16cm
撮影 2009.6.27 長野県美ヶ原高原



標高2000m前後に広がる美ヶ原の溶岩台地は、レンゲツツジの名所として知られています。
ここの多くは牧草地であり、ところどころにカラマツがあります。
ビンズイはカラマツの天辺で囀っています。
ヒバリによく似た複雑な節回しですが、もちろんヒバリほど長いものではありません。
地鳴きにもある「ズーィ、ズーィ」という声が最後に入る傾向があります。




ビンズイが囀り飛翔をする、ということは私も知りませんでした。
この姿を見ると全くヒバリです。

大植英次/ハノーファー北ドイツ放送フィル静岡公演

2009.6.26

静岡にやって来た。
東静岡駅前にある、静岡県コンベンションアーツセンター「グランシップ」に音楽を聴きに来たのである。
大植英次指揮/ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー公演
曲はマーラーの交響曲第9番
もちろん東京公演もあるのに、静岡に来た事情はさて措いて。




グランシップ
磯崎新の設計によって1998年に竣工した。
床面積60630㎡、総工費496億円(新建築1999年1月号による)の巨大複合建築。
実は竣工の翌年、1999年の4月に1度見に来ているので、10年ぶりの再訪である。



巨大な船を模したような低層棟(といっても、30mほどの高さがあるが)には中ホールと劇場が入る。
会議場などが入る高層部分を挟んで、西側の巨大なボリュームの中に大ホール(最大4600人!)が入る。



駅前広場側から見た西側ファサード。
鉈で断ち切ったような異様な姿には、若干違和感を感じてしまうが。。。

公共事業に逆風が吹いている現在、このような建築は最早造られないかも知れない。


今日のコンサートは中ホールである。
キャパシティは最大1200程度だが、今回はステージが大きいので、840程度。
中ホールは木の質感を多用した、オーソドックスな空間で、見た目に心地よい。
写真撮影は憚られるので、HPから。
http://www.granship.or.jp/guide/earth/index.html

席は残念ながら1階の一番後ろである。
バルコニー下はあまり好きではないが、(好きな人はいないだろうけれど)ここはバルコニーが高いので、さほど気にはならなかった。

・・・・・・

19:00開演
5分ほど遅れて大植英次が登場する。
以前、つくばでマーラーの6番(大フィル)を聴いて以来である。
その時は逆に1番前の席で、演奏云々の前に大植のあまりにエネルギッシュな指揮ぶりの方に魅了されてしまったのを思い出す。

大阪公演でのレビューを見聞きしていたので、相当に遅いテンポの演奏らしいということはある程度想像はしていた。
もちろん第3楽章を除けばもともとスローテンポの曲ではある。
特に第4楽章がどんな風になるのか、当然興味はあった。

まず目を惹いたのは、オケの配置である。
向かって左に第1ヴァイオリン、右に第2ヴァイオリンという配置は特に珍しいというものではない。
打楽器を後方左右に分け、最後尾にコントラバスが並ぶという配置は初めて見た。

第1楽章は予想どおり極めて遅いテンポで始まった。
第2楽章のレントラーも、聴いたことのない、遅いテンポで進められる。
第3楽章に至って、遅いテンポに対する違和感が自分の中では支配的になった。(この演奏はダメだ)
ところがこの楽章の後半に至って、何となく心地よい雰囲気になってきた。
第3楽章ラストの狂乱から、しばしの沈黙を経て問題の第4楽章。
これは文句なしに素晴らしい演奏だった。
消え入るような、本当に死に絶えるようなエンディングのあと、40秒以上の長い長い静寂のあと、割れんばかりの喝采に包まれた。

やっぱり自分は大植の術中に嵌ったのだろうか。

冷静に考えて、賛否両論あるだろうと思われる演奏である。

第1楽章 32’50”
第2楽章 20’23”
第3楽章 15’44”
第4楽章 31’00”
トータル 99’57”
楽章の間を含めると、102’36”だった。確かに長い。

バーンスタイン/アムステルダム・コンセルトヘボウ(1985年)盤だとどうだろうか。
第1楽章 29’52”
第2楽章 17’26”
第3楽章 11’48”
第4楽章 29’34”
トータル 88’40”
これは相当長い方で、特にこの第4楽章のテンポには驚いた経験がある。

同じくバーンスタインが、ただ一度ベルリンフィルを振った伝説的録音(1979年)
第1楽章 27’37”
第2楽章 15’59”
第3楽章 12’04”
第4楽章 26’12”
トータル 81’52”

上記の演奏と因縁がありそうな、カラヤン/ベルリンフィル盤(1982年)
第1楽章 28’10”
第2楽章 16’38”
第3楽章 12’45”
第4楽章 26’49”
トータル 84’23”

バルビローリがベルリンフィルに請われて録音した、これも伝説的録音(1964年)
第1楽章 26’49”
第2楽章 14’32”
第3楽章 13’40”
第4楽章 22’57”
トータル 77’58”


平均的には80分程度かと思うので、今回の演奏はやっぱり相当に長い。
言うまでもなく、タイミングだけで良し悪しは測れない。あくまでも参考である。


・・・・・・

閑話休題

9番は大好きな曲だが、こういう消え入るように終わる曲は生で聴くのは若干つらいところもありますね。
異常に集中力と緊張感を強いられるから。
最後の40秒以上に及ぶ沈黙もお約束の感じで、若干演出過剰と思えないこともありませんね。
前の方で必死に咳をこらえている人がいたけれど、あそこで大きな咳やくしゃみでもした日には、ぶち壊しになってしまいますからね。
「百日の説法、屁ひとつ」という喩えもありますから。
5番みたいに、魂が蕩けるほどに美しい4楽章のあとに、肯定的に派手に終わる曲の方が心が開放されていいなあ、なんて。
でも、あの第4楽章のラストの雰囲気なんていうものは、生でなければ感じ取れないものがありますね。
バーンスタイン/ACO盤を聴きながらこれを書いています。
初めて生のクラシックを聴いてから今年で30年になったけれど、音楽はつくづく奥が深いなあ、と思いました。

尾瀬紀行(その4) 山ノ鼻

尾瀬紀行(その4) 山ノ鼻
2009.6.13

竜宮から見晴までは30分ほどである。
ヨッピ橋経由で戻るのもいいコースである。30分程度の遠回りになる。

ただ、天気が怪しくなってきたので、早めに来た道を戻ることにした。
途中から雨になり、雨具を着て歩く。
安物のレインウェアは、雨は防いでくれるが蒸れてしまうので、結局同じことになる。
途中から雨もあがり、陽が差して来たので、大汗をかくことになった。
靴とザックとレインウェアはいいものを買え、というのは登山の鉄則である。


山ノ鼻で休憩のあと、見本園を1周する。



見本園と聞くと、人為的に栽培しているところかと思ってしまうがそうではなく、ここは猫又川の氾濫原で、とても植物相が豊かなところである。
1周30分程度で歩くことが出来る。
山ノ鼻の休憩所よりも、ここのベンチの方が空いているし、景色もいいので、休憩や食事にはこちらがお薦めである。



尾瀬と言えばミズバショウ、というのが一般的な見方だろう。
ミズバショウのベストポイントは中田代だが、この時期には盛りを過ぎている。
見本園のミズバショウは今が見頃だった。
リュウキンカの群落も見事。
ここにはチングルマの群落もある。



木道に沿って、ミズバショウやリュウキンカが咲く様子がよく見られる。
これは木道が少しずつ腐ることで、栄養分が供給されることと、木道の支柱によって水の流れが遮られ、これに沿って水が溜まるせいだと言う。


これで尾瀬ヶ原を後にし、鳩待峠まで上る。
ゆっくりと花を探しながら、1時間半を費やした。
これで標準タイムと同じ。このペースならば息が切れるというほどのこともない。

バスで戸倉に戻ると、いきなり雷になった。

ブッポウソウ@長野県




ブッポウソウ
ブッポウソウ目ブッポウソウ科
体長30cm
撮影 2009.6.27 長野県

夜「コッ、キョッコー」と味わい深い声で鳴くのは、この青く美しい鳥だろうと考え、「仏法僧」と名づけたのは、上手な聞きなしでした。
その声の主ではない、という指摘は昭和初期からあり、昭和10年にNHKが愛知県の鳳来寺山からラジオの実況中継を試み、その鳥はコノハズクであることがわかりました。
ブッポウソウの声は「ゲッ、ゲッ」という声で、お世辞にも綺麗とは言えません。

それ以来
 ブッポウソウ=姿のブッポウソウ
 コノハズク=声のブッポウソウ
と呼ばれています。

こんなことが判明したのがわずか74年前のことですから、現在知られている知識にも怪しいものがあるかも知れません。


青い体に白い翼帯が目立ち、赤い嘴が印象的。
直線的に、比較的ゆったりと飛ぶ鳥で、その意味では撮影しやすい鳥です。
羽ばたきの速さはカラス程度。

劔岳 点の記

天気も悪いので、映画を見て来た。
「劔岳 点の記」
黒澤明の作品や「八甲田山」などの撮影で知られる、カメラマン木村大作が初めてメガホンを取った作品である。
新田次郎の原作はかなり前に読んだ。
未踏(と思われていた)劔岳の測量をする話だから、ストーリーとしてはいささか地味である。
山好きの人には必見の作品だろう。

過酷な撮影で話題になった「八甲田山」より、さらに過酷と言われている。
CG一切無し、まさにその現場で撮る、という緊張感は只者ではない。
名カメラマンであるだけに、映像の美しさは流石だった。
映画としてはツッコミどころがないわけではないけれど。


劇中で使われている音楽はオリジナルではない。
■ヴィヴァルディの四季から「夏」
■アルビノーニのアダージョ
■バッハのG線上のアリア
■コレッリのラ・フォリア
が使われている。
「いかにも」という選曲で、もう少し工夫が欲しかった。

・・・・・・

ところで、バードウォッチャーの病気のようなものだが、映画の中で探鳥をしてみた。
登場する鳥は以下の通り

トビ
サシバ(柱が立つシーンがあり、目が悪いので特徴がよく見えなかった。声はサシバだと思う)
ライチョウ
ウミネコ(最後に富山湾からのシーン。恐らくウミネコだろうと思う)
アカゲラ C
ヒヨドリ C
ミソサザイ S
イワヒバリ S
カヤクグリ S
コマドリ S(一声だけで、聞き取りにくい。コルリかも知れない)
アカハラ S(一番印象的に使われている)
メボソムシクイ S
キビタキ S
オオルリ S
ヒガラ S
シジュウカラ S
オナガ C(これは東京でのシーンなので不自然ではない)
ホシガラス S
ハシボソガラス C
ハシブトガラス C
以上20種
というわけで、実際に出たのは4種類、16種類は声だけである。

映画やドラマでは、効果音として鳥の声はよく使われる。
ときどきありえない声が使われていることがあるので、意外と面白いのである。
この映画では高山らしい雰囲気が出ていて、効果音として入れたわけではないことがわかる。

皆既日食、近づく。

7/22の皆既日食が近づいて来ました。
といっても、皆既日食が見られるのは南西諸島の一部だけです。
各地では最大どの程度の日食になるのでしょうか。ちょっと作図してみました。



太陽と月の見掛けの半径を同じに書いてあります。(計算が煩雑になるので)
実際には今回の日食は月の視半径が太陽よりも約7.9%大きくなります。

関東地方では70%強の食になるようです。
当日は、ちょっと太目の三日月のような太陽を撮影してみたいと思います。
どなたかに、見事なダイヤモンドリングの写真を見せていただきたいと思います。



皆既日食、一生に一度は見たいものですね。
皆既日食ではなく金環日食なのですが、実はそんなに遠くない時期に見られます。
2012年5月21日
この日は月の視半径が太陽の約94.1%なので、皆既日食にはなりません。
私の住む茨城県南あたりは食の中心にあたるので、これは楽しみです。

皆既日食になると、かなり先です。
2035年9月2日
この日食はまさに北関東が食の中心になるので、ぜひ見たいですね。
皆さん、長生きしましょうね。

イワツバメ@奥日光&尾瀬

イワツバメ
スズメ目ツバメ科
体長13cm
撮影 2009.6.13 群馬県片品村尾瀬山ノ鼻
    2009.6.14 栃木県日光市湯元







ツバメ類の巣材は土です。
小さな沢が湯ノ湖に流れ込んでいるこの場所の土がお気に入りのようです。


ツバメは民家の軒先に巣を作ります。
人の目があった方が、天敵のカラスに狙われる恐れが少なくなるからです。
昔はツバメの巣は子孫繁栄の象徴として喜ばれましたが、今は糞害のせいで嫌われる傾向があります。
最近のツバメのお気に入りはコンビニです。
24時間、人の目があるのが好都合なのでしょう。

イワツバメは観光地の土産物店や道の駅などがお気に入り。
尾瀬では当然、山小屋です。



山ノ鼻の休憩所に営巣するイワツバメ

尾瀬の花(6)

尾瀬の花(6)
2009.6.13



■タテヤマリンドウ
リンドウ科リンドウ属
中田代

ハルリンドウの変種で、高山の湿地に生える。
花弁は5裂しているが、その間に副片があるので、10枚に見える。
立山で見る本種は、もっと白いものが多いように思える。
白いものを特にシロバナタテヤマリンドウと言う場合もある。




■オゼタイゲキ
トウダイグサ科トウダイグサ属
中田代

ナツトウダイの高山型をハクサンタイゲキと言う。
これは尾瀬に特産する変種だと言う。
尾瀬にはナツトウダイ(ヒメナツトウダイ?)もあるが、オゼタイゲキは苞葉が3枚あるので区別できる。(ナツトウダイは2枚)




■ミツガシワ
リンドウ科(ミツガシワ科?)ミツガシワ属
中田代

以前は、ミツガシワはリンドウ科ミツガシワ属とされていたが、ミツガシワ科として独立したようだ。
氷河期の生き残りとされている植物で、分類上も難しい位置にあるのかも知れない。




■ムラサキヤシオツツジ
ツツジ科ツツジ属
鳩待峠~山ノ鼻間

公園などの植栽でも、ツツジは潅木の中心だが、山中で自生するツツジはやっぱり一味違うものがある。
大体2~3mほどの高さがあるので、見栄えがする。
下を向いて登山道を歩くと、落ちた花びらで気がつくことが多い。
奥日光周辺でも、トウゴクミツバツツジ、ムラサキヤシオ、シロヤシオは春の見ものである。
これが終わるとヤマツツジ、レンゲツツジに移行してゆく。
つくづく自然はよく出来ていると思う。

ハンゲショウ


ハンゲショウ
ドクダミ科ハンゲショウ属
撮影 2009.6.23 茨城県土浦市

今日は暑かったですね。
鳥見の雰囲気ではないので、新しいレンズのテストに、公園に行ってみました。
今年、広角ズームを壊してしまったので、しばらく別のレンズを使っていたのですが、どうにもしっくり来ないので、新しいレンズを購入しました。
あまり高いものは買えません。本当はキヤノンの「17-40mmF4L」を考えていたのですが、店に在庫がなく、メーカーでも欠品になっているとのこと。新しい2.8の広角ズームが出ているので、これはそろそろ廃番かも知れません。
今回はとりあえずシグマの「24-70mmF2.8」に決めました。
24mmではワイド側が足りないのはわかっているのですが、一応納得した上で。
ただ、フィルター径が82mmなので、今までの77mmは使えず、また散財です。

・・・・・・

夏至の11日後を半夏生と言い、今年は7月2日に当ります。
半夏(ハンゲ)とはサトイモ科のカラスビシャクのことで、田んぼにこの植物が生える頃ということから「半夏生ず」と言われるようになりました。

ちょうど半夏生の頃に咲くことから、ハンゲショウという名がつきました。
葉が半分白くなることから、半化粧と言う説もあります。

葉を白く目立たせて虫を呼ぶのだと言われています。
カタクリの花にある、蜜標のようなものでしょうか。

尾瀬の花(5)

尾瀬の花(5)
2009.6.13






■シラネアオイ
シラネアオイ科シラネアオイ属
撮影 2009.6.13 鳩待峠~山ノ鼻間

1科1属1種で日本特産種。
日光の白根山でよく見られ、タチアオイに似ているから、とよく言われるが、タチアオイには似ていないと思う。
似ているのはアオイ科のフヨウではないだろうか。
大作りな花で見ごたえがあるが、繊細な美しさもある。
この株は何年も前から見ている花で、このルートで一番見事な株。この時期に歩く楽しみのひとつである。




■エンレイソウ
ユリ科エンレイソウ属
鳩待峠~山ノ鼻間

学名Trillium smallii は、3が基数のユリ、という意味を持つ。
葉が3枚。花弁に見えるのはガク片だが、これが3枚。雄蘂が6本、雌蘂の先が3裂する、という具合。







■ミヤマエンレイソウ
ユリ科エンレイソウ属
山ノ鼻

花が白いものをミヤマエンレイソウ、又はシロバナエンレイソウと言う。
下のものは少し紫色が入ったもの。




■ニリンソウ
キンポウゲ科イチリンソウ属
山ノ鼻

しばしば大群落をつくる花で、上高地の群落は有名。
ここにはサンリンソウもあるとのことだが、区別できない。

アカハラ@奥日光


アカハラ
スズメ目ツグミ科
体長24cm
撮影 2009.6.14 栃木県日光市戦場ヶ原

ラジオCMを聞いていると、山や高原の雰囲気を出すために、アカハラの声がよく使われます。
高原の朝には欠かせないBGMと言えるでしょう。

この朝の戦場ヶ原は、どんよりと曇った薄暗い天気でした。
このあと雷雨になり、じきに上がりましたが、天気が回復するとエゾハルゼミの大合唱が始まって、鳥の声はかき消されてしまいました。

尾瀬紀行(その3) 牛首から竜宮まで

尾瀬紀行(その3) 牛首から竜宮まで
2009.6.13

このあたりを上田代という。
尾瀬では湿原一般を田代と言い、尾瀬ヶ原は大きく上田代、中田代、下田代に分けられる。
福島県側には同じ漢字で上田代(うわたしろ)という場所がある。
こちらは普通に「かみたしろ」



下ノ大堀川が蛇行している場所。
この辺が上田代と中田代の境であるらしい。
ミズバショウが最も美しく群生する場所として余りにも有名なポイント。
ミズバショウはすでに終わり、すでに初夏の風景。



点在するシラカバ。
このあたりには矮小化したズミも見られる。
ノビタキやホオアカを観察する、ベストポイントでもある。



木道が新しくなった。
通常、シーズンが終わった秋に工事が行われる。
この時期、人がいない風景は貴重。



竜宮近くの大きな池塘。
このあたりはタテヤマリンドウやリュウキンカが多い。
竜宮十字路附近にはチングルマの群落が目を楽しませてくれる。
あと1ヶ月ほど経つと、ニッコウキスゲ黄色い絨毯が見頃になる。



竜宮小屋は、尾瀬ヶ原の中心部にある唯一の小屋。
燧ケ岳が大きい。
これから少し進むと福島県になる。

尾瀬のウグイス、日光のウグイス

ウグイス(♂)
スズメ目ウグイス科
体長 ♂16cm ♀14cm
撮影 2009.6.13 群馬県片品村 尾瀬山ノ鼻
撮影 2009.6.14 栃木県日光市 戦場ヶ原



ミネザクラに止まる、尾瀬のウグイス
残念ながら、この木は散ってしまった。




ズミで囀る、奥日光のウグイス
2週間前に訪れたときは蕾だったが、すでに散ってしまった。
この前の週が見頃だったようだ。


ウグイスは、小鳥類では珍しく、♂と♀で明白に大きさが異なる鳥です。
喉を大きく膨らませて歌う様子を見ていると、やっぱり大きな声を出すためには大きな体が必要なのか、と思います。
してみると、ミソサザイは発声のしくみが違うのか? かの鳥はこんなに喉を膨らませて囀る印象はありません。

もうひとつウグイスの変わったところ。
それは尾羽の枚数で、この鳥は10枚しかありません。
スズメ目の大多数の鳥は12枚の尾羽を持っています。

尾瀬の花(4)

尾瀬の花(4)
撮影2009.6.13



■チングルマ
バラ科ダイコンソウ属
山ノ鼻研究見本園

代表的な高山植物チングルマだが、尾瀬ヶ原では竜宮十字路附近と見本園に多い。
草ではなく、小低木である。
花が終わると綿毛になるが、最初は先端がよじれている。
これを子供のおもちゃである風車(かざぐるま)に見立てて「稚児車」と言う。
そのうち先端がほどけてくるが、実はチングルマの見所はこの時期であると言ってもいい。
秋口にはタンポポのように風に乗って飛んでゆく。




■シナノキンバイ
キンポウゲ科キンバイソウ属
山ノ鼻研究見本園

これも代表的な高山植物。
湿り気のある草原に、しばしば大群落を作る。
この花は、尾瀬では見本園の1箇所だけにあるらしい。
3輪だけ咲いていたが、見つけることができてよかった。




■コイワカガミ
イワウメ科イワカガミ属
山ノ鼻研究見本園

これも高山植物のイメージがあるので、湿原にあるのは意外だった。
見つけたのはこの1本だけ。
隣に咲くのはタテヤマリンドウ。




■キジムシロ
バラ科キジムシロ属
山ノ鼻研究見本園

キジムシロの仲間は皆似ているのでわかりにくい。
ミヤマキンバイ、オヘビイチゴ、ミツバツチグリなど、みな仲間である。
葉の群生を雉の筵に見立てたという意味はよくわからない。

尾瀬の花(3)

撮影 2009.6.13



■オオバキスミレ
スミレ科スミレ属
鳩待峠~山ノ鼻間

大きな葉の黄色いスミレ、わかりやすい命名。
スミレの仲間は難しいが、高地性の黄色いスミレ(オオバキスミレ、タカネスミレ、キバナノコマノツメ)は割合識別しやすい。




■オオバタチツボスミレ
スミレ科スミレ属
山ノ鼻

高層湿原に咲くスミレの仲間で、尾瀬ヶ原では木道脇に結構多い。
スミレの仲間では最大の花で、園芸種かと思えるほど大きいものもある。




■クルマバツクバネソウ
ユリ科ツクバネソウ属
撮影 2009.6.13 鳩待峠~山ノ鼻間

ツクバネというのは、花が羽根撞きの羽根に似ているから。
本種は葉が6~8枚輪生する。(ツクバネソウは4枚)
花の形もツクバネソウとは異なっている。

まわりにユキザサとズダヤクシュが咲いている。




■ユキザサ(蕾)
ユリ科ユキザサ属
鳩待峠~山ノ鼻間

葉がササに似て、雪の結晶のような白い花が咲く。
ここではまだ蕾。
鳩待峠の近くには、もっと大きなヒロハユキザサがあったが、撮影していなかった。

カッコウ&ツツドリ

カッコウ
カッコウ目カッコウ科
体長35cm
撮影 2009.6.14 栃木県日光市 赤沼

ツツドリ
カッコウ目カッコウ科
体長33cm
撮影 2009.6.13 群馬県片品村 尾瀬山ノ鼻


前の記事で、カッコウが最も見やすい場所と書いたのは尾瀬ヶ原のことです。
カッコウの声を聞きながら歩く尾瀬ヶ原は格別のものですが、今年はやや少ない印象でした。
それでも、時折り近くを飛びますが、咄嗟のことで撮影できません。


替わりに翌日の戦場ヶ原での写真を載せます。
電線で囀るカッコウ





早朝の曇り空をバックに電線止まり、という、あまりいい条件ではなかったので、大幅に画像補正してあります。
尾羽を上げ、翼を下げる独特のポーズ。


カッコウ(類)の特徴は何と言っても托卵習性があること。
他の鳥の巣に自分の卵を産みつけ、仮親に子育てをさせる習性です。
尾瀬や戦場ヶ原の場合、仮親はホオアカやノビタキであることが多いようです。
葦原ではオオヨシキリ、都市公園ではオナガであることが多い。
もちろん、同じカッコウが多数の鳥を相手に産み分けるわけではなく、ホオアカならばホオアカを専門にしているはずです。
なぜならば、カッコウの方も自分の卵を仮親の卵に似せているから。

カッコウは托卵する際、相手の卵をひとつ取り除き、自分の卵をひとつ産みます。
カッコウの卵は仮親の卵よりも少しだけ早く孵ります。
生まれたばかりのヒナは、背中に仮親の卵を載せて巣の外に棄ててしまいます。
この驚くべき行動を発見したのは、種痘で有名なジェンナーです。

この習性があるために、カッコウ(類)は子育てを放棄した狡い鳥という印象を持たれてしまいがちですが、それは一方的な見方だと思います。
私はカッコウのために、「それは子孫を残すための、巧妙で優れた戦略である」と擁護したいと思います。
同時に「それはそれほど確実な戦略ではない」ということも。


日本で普通に見られるカッコウの仲間は、カッコウ、ホトトギス、ツツドリ、ジュウイチの4種
この順番に見難くなります。
今回の尾瀬では4種とも見られました。とても幸運なことです。



前日、尾瀬で撮影したツツドリ
ツツドリが托卵するのは、ムシクイの仲間と言われています。

ツツドリが撮影できたのも幸運でしたが、至近距離で見るのは難しく、実際にはこんな感じです。

尾瀬紀行(その2) 山ノ鼻から三叉(牛首)まで

尾瀬紀行(その2) 山ノ鼻から三叉(牛首)まで

2009.6.13(土)

山ノ鼻から、いよいよ尾瀬ヶ原へ。



ミズバショウやリュウキンカが群生するポイントを抜けると、一気に湿原が広がる。
尾瀬に来た、という感慨を最も深く感じる場所かも知れない。
前方には、東北以北の最高峰、燧ケ岳が聳える。




左右に池塘が点在する。
尾瀬の風景は、池塘を抜きには考えられない。
池塘は要するに水溜りだが、中には深さ2mを越えるものもある。よそ見をして落ちないように。




高層湿原は、極めて栄養分が少ない場所である。
湿原を流れる川の周囲は、そこだけ栄養分が豊富になるので、植物が育ちやすい。
そういう場所を拠水林という。
上ノ大堀川の拠水林には、ミズバショウが咲いていた。




こんもりとした森は牛首で、尾瀬ヶ原が最も狭くなっている場所。
遠景には至仏山。




少し進むと三叉である。
直進が通常のコース。
左に行くとヨッピ橋方面。これもいいコース。


景色もいいが足元にも注目。
尾瀬ヶ原を代表する花、ヒメシャクナゲがこのあたりには多い。
ミツガシワやタテヤマリンドウがそこここに咲いている。
竜宮附近に行くと、もっと見事な群落があるので、このあたりはパスしてもいい。
それより、目立たない植物ではあるが、ナガバノモウセンゴケを見逃さないこと。
ここと北海道にしかないという、貴重な食虫植物である。

尾瀬紀行(その1) 鳩待峠から山ノ鼻まで

尾瀬紀行(その1) 鳩待峠から山ノ鼻まで

尾瀬の入山口は、群馬県側、福島県側、新潟県側にある。
最も入山者が多いのは群馬県側の戸倉である。
うちの方から戸倉に向かうと、奥日光を越えて行くことになる。
自然、日本を代表する高層湿原をペアで廻ることになる。考えて見ればとても贅沢なことだ。


6/13(土)

第1駐車場に停めた車から、3:30に這い出し、4時過ぎにタクシーに乗り込む。
いつものパターンである。




津奈木のゲート前で、5時まで待つ。
鳩待峠は右方向。
左に行くと坤六峠を越えて奥利根に行ける。




5:10、鳩待峠に到着。
その昔、木工品を作るために冬の間入山していた人たちが、春になって鳩が鳴くようになると家に帰れるので、一日千秋の思いで鳩を待ったという故事に由来する。

山ノ鼻までは3.3km、標高差にして約200mの下り。
下り始めは石段、10分ほど歩くと木道になる。




左手が開け、至仏山が見えるポイント
このあたりでは、コマドリの声が響き渡る。

足元の花、頭上の鳥を探しながらゆっくりと歩く。
人があとからあとから追い越して行く。
自分が渋滞の原因になっているのではないか、と案じてしまう。
尾瀬でいつも不思議に思うのは、皆どうしてあんなに先を急ぐのだろうということ。
山ノ鼻までの下りは、標準で1時間。
この日、特にゆっくり歩いたので1時間半かかった。
それでも30分しか違わない。
このルートは鳥と花を楽しむ絶好のコースなので、あまり急々と歩くのは勿体無い。

■このルートで、この時期見られる花
ムラサキヤシオツツジ(今の時期は鳩待峠近くに多い)
シラネアオイ(左側のガケ下に隠れているものもある。登山道近くにある見事な株は有名)
ユキザサ
ヒロハユキザサ(鳩待峠のすぐ下にある)
マイヅルソウ(この時期はまだ蕾)
クルマバツクバネソウ
オオバキスミレ
ニリンソウ(山ノ鼻近く、川上川を渡ったあたりに群落がある)
サンカヨウ
ミヤマカラマツ
エンレイソウ
ミヤマエンレイソウ
コミヤマカタバミ
オオカメノキ
など



山ノ鼻
時刻は6:40
ハイカーたちで一杯。




山ノ鼻にある研究見本園には、ミズバショウの群落もある。
間近でウグイス、遠くでカッコウが鳴き交わす。

尾瀬の花(2)

尾瀬の花(2)
撮影 2009.6.13



■サンカヨウ
メギ科サンカヨウ属
撮影 2009.6.13 鳩待峠~山ノ鼻間

尾瀬では鳩待峠から山ノ鼻の間のところどころで見られる。
この花は深山の林でしか見られないので、やっぱりこれを見るのは嬉しい。




■ズミ
バラ科リンゴ属
撮影 2009.6.13 中田代

バラ科の高木で、日光の戦場ヶ原がこの花では有名。
ただしこの木は乾燥化の象徴とされ、奥日光では必ずしも歓迎されていない。
桜によく似た花で、コナシとかコリンゴとも呼ばれ、上高地の小梨平の名はこの木に由来する。
10m近くになる高木だが、尾瀬は気候が厳しいので著しく矮小化し、高さは2m程度。




■ミネザクラ
バラ科サクラ属
撮影 2009.6.13 山ノ鼻

高山性のサクラで、この時期にサクラが見られるのは嬉しい。
山ノ鼻の休憩場所と、川上川を渡るあたりにある。
花に毛があるものをチシマザクラと言う。確か尾瀬沼畔にはチシマザクラがあったはずだと記憶している。




■ヤチヤナギ
ヤマモモ科ヤマモモ属
撮影 2009.6.13 上田代

尾瀬ヶ原に広く分布する小低木で、ヤナギに似ているがヤマモモの仲間である。
雌雄異株。
花は茶色で目立たないが、これは雌花。
北ヨーロッパに広く分布するらしく、芳香があるので、ハーブの一種とされている。
中世ヨーロッパでは、ホップの代わりにヤチヤナギを用いたビールというのが存在したらしい。

↓ヤチヤナギに関しては、今日UPしたホオアカの記事も参照ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/papageno620/59121705.html

ホオアカ@尾瀬

ホオアカ
スズメ目ホオジロ科
体長16cm
撮影 2009.6.13 群馬県片品村 尾瀬ヶ原竜宮

ノビタキとともに、尾瀬の湿原を代表する鳥です。
ホオアカは、木道や支柱の上にいることがあるので油断できません。



この鳥はとても迂闊な個体で、歩いている私の足元数cmのところから慌てて飛び立ちました。
まさかそんなところにいるとは思わなかったのでびっくりしました。
この個体はうっかりすると私に踏み潰されたかも。

竜宮現象で有名な池塘の脇で、木道が平行している場所です。



少し飛んで、ヤチヤナギの枝に止まりました。
この小低木は、尾瀬ヶ原の上田代から中田代に広く分布しています。
ヤナギという名前ですが、ハナモモの仲間。
茶色く見えるのが、地味ですが花です。これは雌花。
プロフィール

papageno620

Author:papageno620
FC2ブログへようこそ!

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
フリーエリア