FC2ブログ

名盤コレクション74 ストラータス・シングズ・クルト・ワイル

ストラータス・シングズ・クルト・ワイル

カナダ出身の名ソプラノ、テレサ・ストラータスが残した3枚のアルバムを、「ノンサッチ」及び「エラート」というレーベルの枠を超えてまとめて収録したもので、タワーレコードのオリジナル企画である。

ストラータスは1979年に初めて「マハゴニー市の興亡」のジェニー役を歌った。
ワイル夫人で、初演のジェニーを歌ったロッテ・レーニャは、ストラータスの歌を聴いて絶賛し、彼女こそ「夢に見たジェニー」だと言った。
そして、ワイルの未公刊のスコアをストラータスに提供した。
1980年、彼女はニューヨークのホイットニー美術館でリサイタルを行い、知られざるワイル作品が世に出たのである。
「知られざるクルト・ワイル」は、翌年録音されたもので、ピアノは前年のリサイタルでも伴奏を務めたリチャード・ウォイタックである。
当時は「知られざる」作品だったが、今では名曲として知られているものも多い。

IMG_0001-001_R_20200219025806822.jpg
CD-1 知られざるクルト・ワイル

 1 ナナの歌(詞:ベルトルト・ブレヒト)
 2 セーヌ河哀歌(詞:モーリス・マーグル)
 3 ミートボールの歌(民謡)
 4 あかりを浴びたベルリン(詞:クルト・ワイル)
 5 兵士の妻は何を貰った(詞:ベルトルト・ブレヒト)
 6 マルゲートの貝、石油の歌(詞:フェリックス・ガスバラ)
 7 もうあとどれだけ?(詞:ワルター・メーリング)
 8 ユーカリ-タンゴ・ハバネラ(詞:ロジェ・フェルネ)
 9 別れの手紙(詞:エーリッヒ・ケストナー)
10 雨ぞ降る(詞:ジャン・コクトー)
11 夜勤シフトの相棒に(詞:オスカー・ハマースタインjr)
12 シッケルグルーバー(詞:ハワード・ディーツ)
13 あんたを愛してないわ(詞:モーリス・マーグル)
14 褐色群島の歌(詞・リオン・フォイヒトワンガー)

テレサ・ストラータス
リチャード・ウォイタック(ピアノ)
録音 1981年2月 ニューヨーク、コロムビア30丁目スタジオ


IMG_0003-001_R.jpg
CD-2 ストラータス・シングズ・ワイル

冊子の表には、オリジナルのジャケット写真。とてもいい写真だ。
1枚目のCDで、数々の多様な歌を聴かせたストラータスが、定番のブレヒトソングや、アメリカに渡ったワイルが数多く手がけたブロードウェイ・ミュージカルの作品を歌っている。 

 1 わたしは異邦人(「ヴィーナスの恋」より 詞:オグデン・ナッシュ)
 2 ハバナ・ソング(「マハゴニー市の興亡」より 詞:ベルトルト・ブレヒト)
 3 スラバヤ・ジョニー(「ハッピー・エンド」より 詞:ベルトルト・ブレヒト)
 4 愚かなハート(「ヴィーナスの恋」より 詞:オグデン・ナッシュ)
 5 フェニモア・ソング(「銀の湖」より 詞:ゲオルク・カイザー)
 6 人生は一度(「闇の女」より 詞:アイラ・ガーシュイン)
 7 あたしは船を待ってるの(「マリー・ギャラント」より 詞:ジャック・ドゥヴァル)
 8 難儀の歌(「ハッピー・エンド」より 詞:ベルトルト・ブレヒト)
 9 淋しき家(「ストリート・シーン」より 詞:ラングストン・ヒューズ)
10 アキタニアの王様の歌(「マリー・ギャラント」より 詞:ジャック・ドゥヴァル)
11 薄情ソング(「マハゴニー市の興亡」より 詞:ベルトルト・ブレヒト)
12 天国から汽車がやってくる(「マリー・ギャラント」より 詞:ジャック・ドゥヴァル)
13 人間の努力のむなしさの歌(「三文オペラ」より 詞:ベルトルト・ブレヒト)
14 あなたはいなかった(「ニッカボッカ・ホリデイ」より 詞:マクスウェル・アンダーソン)
14 神様の軍隊のかわいい少尉(「ハッピー・エンド」より 詞:ベルトルト・ブレヒト)

テレサ・ストラータス
ジェラード・シュワルツ/Yチェンバー・シンフォニー
録音 1985年12月、1986年3月 ニューヨーク、RCAスタジオ


IMG_0004-001_R.jpg
CD-3

ナチスの迫害を受け、ドイツを離れざるを得なくなったワイルが、亡命先のパリで作曲したのが歌つきのバレエ「七つの大罪」である。
ここで、最後の器楽作品とも言える交響曲第2番を完成させた。
3枚目のディスクjでは、その2曲を収めている。指揮はケント・ナガノ。
1935年、ワイルはアメリカに移住し、ブロードウェイ・ミュージカルに、多くの作品を残すことになる。

■歌つきバレエ「7つの大罪」(詞:ベルトルト・ブレヒト)
 1 プロローグ
 2 怠惰
 3 高慢
 4 激怒
 5 飽食
 6 姦淫
 7 貪欲
 8 嫉妬
 9 エピローグ

アンナ1:テレサ・ストラータス
アンナ2:ノラ・キンボール
家族  :フランク・ケリー、ハワード・ハスキン、ハーバート・ペリー、ピーター・ローズ
ケント・ナガノ/国立リヨン歌劇場管弦楽団
録音 1993年1月 リヨン歌劇場

■交響曲第2番
ケント・ナガノ/国立リヨン歌劇場管弦楽団
録音 1996年8月 リヨン歌劇場

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション73 モーツァルト/交響曲第40番、第25番(ワルター/VPO)

モーツァルト/交響曲第40番ト短調K550
ブルーノ・ワルター/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1952年5月18日 ウィーン

モーツァルト/交響曲第25番ト短調K183
ブルーノ・ワルター/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1956年7月26日 ザルツブルク

IMG_00021_R.jpg
モーツァルトの交響曲で、短調で書かれたのはこの2曲のみである。
いずれもモーツァルトにとって特別な調性とも言えるト短調で書かれていることもあり、しばしば並べて論じられることがある。

25番は17歳の時の作品。
モーツァルトの著名な交響曲の中では最も若書きではあるが、同じ時期に書かれた29番とともに、若き日の傑作として人気が高い。

40番は最後の3大交響曲のひとつ。
39番、40番、41番という傑作群は、わずか2か月ほどの間に作曲された。
驚くべきはその速筆にあるのではなく、その3曲が全く性格が異なるにもかかわらず、音楽史上に燦然と輝く高みに至っている点にある。

ここに挙げたのは、ワルターにとって特別な関係にあるウィーンフィルを振ったモーツァルトの名演からト短調の2曲をカップリングしたもので、1975年にCBSソニーから発売されたもの。
ワルターはモーツァルトを最も得意とした。
彼はリハーサルにおいて、「もっと歌ってください」とよく言ったそうだ。
楽器に歌わせろという意味であることは言うまでもないが、そのことが最もよく表れたのがこの40番と言っていいかも知れない。
「泣き伏したくなるほど、明るくなければなりません」とも言っている。含蓄のある言葉である。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション71、72 シューマン/交響曲第4番(フルトヴェングラー)

シューマン/交響曲第4番

この曲は「第4番」となっているが、実際には2番目の交響曲として1841年に作曲された。
12月に初演が行われたが、その演奏会ではクララ・シューマンとフランツ・リストのピアノ演奏なども行われたためか、この交響曲の評価は今ひとつで、出版もされなかった。
曲は10年後の1851年に改訂されたのが、現在「第4番」として知られる版である。
シューマンは、もともとこの曲に「交響的幻想曲」と名付けていた。4楽章形式だが、全楽章が切れ目なく、アタッカで演奏される。
(ただし、ここで取り上げたフルトヴェングラー盤では、第1~2楽章に間がある)

シューマンなりの「暗黒から光明へ」なのかも知れない。特に第3楽章から第4楽章へのブリッジ部分は、ベートーヴェンの「第5番」のパロディ、あるいはシューマン的表現と言える。
フルトヴェングラー向きの曲であることは言うまでもない。

フルトヴェングラーによる録音は、ここに挙げた2種類が全てである。
ベルリン・フィル盤は、言わずと知れた歴史的名盤。
ルツェルン盤も捨てがたいので、2種類取り上げた。

123.jpg
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1953年5月14日、ベルリン(セッション録音)


456.jpg
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー/ルツェルン音楽祭管弦楽団
1953年8月26日、ルツェルン(ライヴ録音)

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション70 ホロヴィッツ・プレイズ・ラフマニノフ&リスト

ホロヴィッツ・プレイズ・ラフマニノフ&リスト
ウラディミール・ホロヴィッツ

IMG_20200221_0001-001_R.jpg

ラフマニノフ
 前奏曲ト短調OP32-12(1968年12月15日)
 ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調OP36(1968年12月15日)
 練習曲「音の絵」ハ長調OP33-2(1967年12月10日)
 練習曲「音の絵」変ホ長調OP33-5(1967年12月10日)
 練習曲「音の絵」変ホ長調OP39-5(1962年4月18&24日、5月9&14日)
 練習曲「音の絵」ニ長調OP39-9(1967年12月10日)
 楽興の時第3番ロ短調OP16(1968年12月15日)

リスト
 ハンガリー狂詩曲第19番ニ短調(1962年4月18&24日、5月9&14日)
 コンソレーション第2番ホ長調(1962年5月9日)
 巡礼の年第1年「スイス」~オーベルマンの谷(1966年11月27日)
 スケルツォと行進曲(1967年10月12日)


「ホロヴィッツ・プレイズ・ラフマニノフ」というアルバムもある。1967年から68年に行われたライヴが収録されている。
これはリストの4曲及び、1962年のライヴからラフマニノフの1曲を追加している。

IMG_0002-001_R_20200227021641662.jpg

ジャケットの裏を見ると、
 Vladimir
 Horowitz
 1903
 2003
とあるので、ホロヴィッツ生誕100年を記念して発売されたらしいということがわかる。
右下の小さな写真は、コンサート活動を12年間休止していたホロヴィッツが、1965年に復帰した有名なコンサート「ヒストリック・リターン」の写真である。
この前後のライヴを収録したという意味合いだろうか。

DSC08852-001_R.jpg

見開きの紙ジャケで、なかなかいいデザインのCDだし、演奏そのものには文句ないのだが。。。

ジャケット裏に、14トラックまで書いてあるが実際には13トラックしかない。
トラック5と6が重複しているのがわかる。(見開きのページは間違っていない)
また、OP39-9だけ、曲名に”-Tableau”が抜けている。

見開きのページには録音データが書いてあるが、「楽興の時第3番」の録音年が1969年になっている。(正しくは1968年)

あら探しをしたいわけではないが、こういうミスが多すぎる。チェックする人がいないのだろう。簡単にわかることなのに。
これでは肝心の録音データやタイミングなどが信用できなくなってしまう。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション69 チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」(フルトヴェングラー/BPO)

チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1938年10~11月録音

9107sQPQf2L__AC_SL1500__R.jpg

今では想像しにくいことだが、テャイコフスキーがフルトヴェングラーの十八番と考えられていた時代があったらしい。
フルトヴェングラーはテャイコフスキーを評価していなかったし、録音も多くはないにもかかわらずだ。

フルトヴェングラーによるチャイコフスキーの交響曲録音は以下の通り
 第4番 VPO 1951年
 第5番 トリノ・イタリア放送SO 1952年(トリノ ライヴ)
 第6番 BPO 1938年
 第6番 BPO 1951年(カイロ ライヴ)

とは言っても、そこはフルトヴェングラーだ。
この1938年の録音は圧倒的名演と言える。SP時代にはこれが同曲の決定盤だったのである。いや、今聴いても名盤と言って差し支えない。
もともと「悲愴」という曲は、SP時代の録音では厳しいと思う。この曲は”弱音”がキモだからだ。
第1楽章にはPPPPPP(ピアニシシシシッシモ)という、極端な指定がある。第4楽章は消え入るように終わる。
そんな弱音が、この時期の録音としては、実によく捉えられていると思う。年代を感じさせない録音。

1938年は、ナチスドイツがオーストリアを併合した年。翌年には第2次世界大戦が勃発した。
そんな時期の録音というのも象徴的である。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション68 モーツァルト/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(ベーム/VPO)

20200217_183414_R.jpg

モーツァルト/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」K527
カール・ベーム/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン国立歌劇場合唱団
ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団員(第1幕 舞台上の音楽)

ドン・ジョヴァンニ:シェリル・ミルンズ
騎士長:ジョン・マカーディ
ドンナ・アンナ:アンナ・トモワ=シントウ
ドンナ・エルヴィーラ:テレサ・ツィリス=ガラ
レポレロ:ワルター・ベリー
マゼット:ダーレ・デュージング
ツェルリーナ:エディット・マティス

録音:1977年 ザルツブルク音楽祭ライヴ

「ドン・ジョヴァンニ」は、モーツァルトの4大オペラ(「フィガロの結婚」「コシ・ファン・トゥッテ」「魔笛」と「ドン・ジョヴァンニ」)の中で、劇的な展開と深みのある表現で、特異な位置を占めている。
基本的には喜劇なのだろうが、悲劇的な要素も合わせ持っている。単に喜劇とも悲劇とも言えない、既成の概念では捉えられない魅力を持った傑作と言えるだろう。

ややアクの強いシェリル・ミルンズははまり役かも知れない。彼は「オテロ」のイヤーゴ、「トスカ」のスカルピアなどを得意としている。(イメージ的にピッタリの役だ)
女声陣は、アンナ・トモワ=シントウ、テレサ・ツィリス=ガラ、エディット・マティスと美女揃いだ。さぞ華やかな舞台だったろう。

1978年発売の3枚組LPからデジタル化した。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション67 モーツァルト/ピアノ協奏曲第20番(ルフェビュール、フルトヴェングラー/BPO

モーツァルト/ピアノ協奏曲第20番ニ短調K466
イヴォンヌ・ルフェビュール(ピアノ)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1954年5月15日 ルガーノでのライヴ

315.jpg

モーツァルトが初めて短調で書いたピアノ協奏曲である。
それまでの、どちらかと言うとサロン的な作風とは一線を画した暗鬱なエネルギーに満ちた作品であり、当時の常識から逸脱した作風と言えるだろう。
また第2楽章の、美しい旋律と中間部の激しいソロとの対比も素晴らしい効果を挙げている。この楽章は映画「アマデウス」でも効果的に使われた。
協奏曲というジャンルにおいて、真に芸術としての表現を獲得した作品と言える。その意味で直接ベートーヴェンにつながって行く作品と言ってもいいだろう。

フルトヴェングラーとモーツァルトは、特別親和性が高いとは言えないかも知れないが、交響曲第40番、「グラン・パルティータ」、「ドン・ジョヴァンニ」などの名演もあり、必ずしも合わないとは言い切れない。
ピアノ協奏曲は、他に22番、2台のための10番が残されているだけだが、この20番の録音はフルトヴェングラーによるモーツァルト録音として最良のものと言われている。

イヴォンヌ・ルフェビュールはこの時55歳。
彼女は専らこのフルトヴェングラーとの共演で知られていて、他の演奏を聴く機会は極めて少ないが、この録音でもわかる通り、きわめて非凡な才能を持ったピアニストだった。
ヨーロッパ最高の女流ピアニストの一人とも言われていたという。
彼女が実力の割に知られていないのは、生涯の多くを教育に注いだためかも知れない。ルフェビュールの弟子には、ディヌ・リパッティやサンソン・フランソワがいる。
ルフェビュールの録音は意外に多く残されており、24枚組のボックスセットが存在するようだ。手ごろなものがあったら購入してみたいと思う。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション66 SP録音期のフルトヴェングラー

SP録音期のフルトヴェングラー
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

IMG_0001-001_R_20200213020600c29.jpg

CD-1
1 メンデルスゾーン/劇音楽「夏の夜の夢」序曲OP21(1929年録音)
2 バッハ/管弦楽組曲第3番ニ長調BWV1068~第2曲「エアー」(1929年録音)
3 シューベルト/劇音楽「ロザムンデ」D797~バレエ音楽第2番(1929年録音)
4 ワーグナー/歌劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲(1930年録音)
5 ワーグナー/楽劇「トリスタンとイゾルデ」~前奏曲と愛の死(1930年録音)
6 シューベルト/劇音楽「ロザムンデ」D797~序曲(1930年録音)
7 R・シュトラウス/交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」OP28(1930年録音)

CD-2
1 メンデルスゾーン/序曲「フィンガルの洞窟」OP26(1930年録音)
2 ベルリオーズ/劇的物語「ファウストの劫罰」OP24~ハンガリー行進曲(ラコッツィ行進曲)(1930年録音)
3 シューベルト/劇音楽「ロザムンデ」D797~間奏曲第3番(1930年録音)
4 バッハ/ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調BWV1048(1930年録音)
5 ロッシーニ/歌劇「どろぼうかささぎ」序曲(1930年録音)
6 ブラームス/ハンガリー舞曲第1番ト短調(1930年録音)
7 ブラームス/ハンガリー舞曲第10番ヘ長調(1930年録音)
8 ウェーバー(ベルリオーズ編)/舞踏への勧誘OP65(1932年録音)
9 ワーグナー/楽劇「神々の黄昏」~ジークフリートの葬送行進曲(1933年録音)

CD-3
1 ベートーヴェン/劇音楽「エグモント」序曲OP84(1933年録音)
2 モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲(1933年録音)
3 モーツァルト/歌劇「後宮からの誘拐」序曲(1933年録音)
4 ロッシーニ/歌劇「セビリャの理髪師」序曲(1935年録音)
5 ウェーバー/歌劇「魔弾の射手」序曲(1935年録音)
6 ウェーバー/歌劇「魔弾の射手」~第3導入曲(1935年録音)
7 モーツァルト/セレナーデ 第13番ト長調 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 (1936~37年録音)
8 J・シュトラウス/喜歌劇「こうもり」序曲(1937年録音)
9 R・シュトラウス/交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」~リハーサル(1930年録音)


フルトヴェングラーは、電気録音初期の1926年に
 ベートーヴェン/交響曲第5番
 ウェーバー/歌劇「魔弾の射手」序曲
の2曲をポリドールに録音したが、当時の録音技術はまだ満足のいくレベルではなかった。
3年後の1929年までに、録音技術は画期的な進歩を遂げ、再びフルトヴェングラーはマイクロフォンの前で指揮棒を振ることになった。
この年に録音されたのは
 メンデルスゾーン/劇音楽「夏の夜の夢」序曲
 バッハ/管弦楽組曲第3番~第2曲「エアー」
 シューベルト/劇音楽「ロザムンデ」~バレエ音楽第2番
 シューベルト/劇音楽「ロザムンデ」~間奏曲第3番
の4曲。収録時間が短いSPの特性に鑑み、比較的演奏時間が短い曲が選ばれている。
この一連の録音に、フルトヴェングラー自身も手ごたえを感じたのだろう。翌1930年には一気に多くの録音が行われた。
その後、フルトヴェングラーは多忙を極めたため、ポリドールへのSP録音はわずかしか残されなかった。

このCDは、ポリドールへのSP録音のうち、一部を除いた全てが3枚に収められているほか、「ティル」のリハーサルの一部が収録されている。
収録されなかったのは、1926年の2曲と、1929年に録音された「ロザムンデ」の間奏曲である。
1926年録音の2曲に関しては、音質に関して問題が多いこと、「ロザムンデ」の間奏曲に関しては、原盤が失われている上に良好なSP盤が見つけられかったことによる。


1930年前後の録音としては、感動的なほどの音質である。
この時代の録音技術が、すでに相当のレベルに達していたことがよくわかる。
収録されている曲目を見ると、SP用に短い曲という条件のほか、レコード会社の販売戦略も関係しているだろうが、取っつきやすい曲目が選ばれているところが興味深い。
 舞踏への勧誘 
 「後宮からの誘拐」序曲
 「どろぼうかささぎ」序曲
 「セヴィリアの理髪師」序曲
 「こうもり」序曲
は、唯一の録音であるため、貴重である。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション65 ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」(ワルター/シンフォニー・オブ・ジ・エア)

ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」
ブルーノ・ワルター/シンフォニー・オブ・ジ・エア
1957年2月3日 トスカニーニ追悼演奏会ライヴ

20200210_231834_R.jpg
NBC交響楽団は、アルトゥーロ・トスカニーニの演奏をラジオ放送することを主な目的に結成されたオーケストラで、トスカニーニの指揮による多くの録音を残した。
1954年、トスカニーニ引退後は解散を余儀なくされたが、自主運営団体「シンフォニー・オブ・ジ・エア」として活動を続け、1964年まで存在した。

1957年1月16日、トスカニーニは89歳の生涯を閉じる。
2月3日、カーネギーホールで行われた追悼演奏会において、ワルターの指揮によりベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」が演奏された。
LP時代、知る人ぞ知る名盤として有名だった。これは1976年、ワルターの生誕100年を記念して発売されたLPである。

トスカニーニはワルターより9歳年長。
音楽性も人間性も全く異なる2人だが、互いを認めあい、親交を結んで来た。
ワルターがナチスドイツの迫害を受け、ドイツを離れざるを得なくなったとき、NBC交響楽団の指揮者としてアメリカに迎えたのがトスカニーニだった。
また1939年のルツェルン音楽祭の折、ワルターの娘グレーテルが夫に殺害されるという悲劇がワルターを襲った。
あまりのショックで指揮台に立てなくなったワルターに代わり、自らの予定をキャンセルして代役を務めたのがトスカニーニだった。
ワルターはこれらの恩義を生涯忘れなかった。トスカニーニの追悼演奏会の指揮をワルターが担ったのは当然と言えるだろう。


なお、このLPには余白にモーツァルトの「フィガロの結婚」序曲(1951年録音)が収められているが、年代から言って「シンフォニー・オブ・ジ・エア」ではなく、「NBC交響楽団」と表記すべきだろう。
なお、1951年2月29日という存在しない日付が書いてあるが、2月24日の間違い。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション64 ラヴェル作品集(アルゲリッチ)

ラヴェル作品集
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)

IMG_0002_R_20200206124718643.jpg

1 夜のガスパール
   第1曲 オンディーヌ
   第2曲 絞首台
   第3曲 スカルボ
2 ソナチネ
3 高雅で感傷的なワルツ
1974年録音

ピアノで、超絶技巧を要する難曲という話題になると必ず挙げられるのが、ラヴェルの「夜のガスパール」である。
超絶技巧を要する曲というのは数多くあるが、中には技巧をひけらかすだけが目的のような作品もあり、高い芸術性を兼ね備えた作品ということになると、同曲のほかにシューベルトの「さすらい人幻想曲」やショパンの練習曲集あたりが挙げられるだろう。
「夜のガスパール」は、フランスの詩人、ルイ・ベルトランの詩集から3篇に着想を得て作曲された、3曲から成るピアノ曲集である。
特に第3曲の「スカルボ」が難曲として知られている。

アルゲリッチのCDとして、最もよく売れた1枚らしいが、アルゲリッチ自身はこれでも満足していないらしい。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション63 ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲(クライスラー、ブレッヒ/ベルリン国立歌劇場O)

ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲
フリッツ・クライスラー、レオ・ブレッヒ/ベルリン国立歌劇場管弦楽団
1926年録音

51OJ92zlpZL__AC_SY355_.jpg

名盤選びをやっていると、どうしても古い録音が多くなるが、これはまた飛び切り古い1926年の録音。
驚くなかれ、少なからぬ人がこの94年前の録音を以っていまだに同曲の決定盤だと考えているのである。
聴き始めて3分過ぎ、クライスラーのヴァイオリンが入って来ると、そのまろやかな響きと自然体の演奏に身震いさせられる。
電気録音初期に行われたエポックメーキングな名盤で、ほとんど世界遺産的な録音だろう。

オーケストラの響きはさすがに貧弱だが、94年前の録音としては致し方ない.
時代を考えたら、よく掬い取られている録音と言っていいと思う。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション62 コダーイ/無伴奏チェロソナタ(シュタルケル)

コダーイ/無伴奏チェロソナタ
ヤーノシュ・シュタルケル
1950年録音

IMG_20200127_0001-001.jpg

コダーイの無伴奏チェロソナタは、バッハの偉大な作品から約200年後に書かれた傑作である。
超絶技巧を要する難曲として有名だが、チェロという楽器からかつてない可能性を引き出した作品として、バッハ以来の成果ということが出来るだろう。
名手シュタルケルの名刺代わりみたいな曲で、少なくとも4回録音している。
 1948年 モノラル
 1950年 モノラル
 1957年 モノラル
 1970年 ステレオ(東京での録音)

特に1950年盤は、モノラルながらその鮮烈な録音とともに、名盤として名高い。
バルトークの息子ピーター・バルトークによって録音されたもので、「松脂が飛び散る音まで記録されている」とまで言われる伝説的な名盤だ。
取り上げたCDには、1948年の録音も収録されているが、たった2年でこれほど違うかと驚かされる。
やっぱり、録音エンジニアの技量というのは大事なのだと改めて実感させられる。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション61 R・シュトラウス/歌劇「カプリッチョ」(ベーム/バイエルン放送SO)

リヒャルト・シュトラウス/歌劇「カプリッチョ」全曲
カール・ベーム指揮バイエルン放送交響楽団

IMG_0001-001_R_20200125030450b6e.jpg

伯爵令嬢:グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ)
伯爵(令嬢の兄):ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
フラマン:ペーター・シュライヤー(テノール)
オリヴィエ:ヘルマン・プライ(バリトン)
ラ・ローシュ:カール・リッダーブッシュ(バス)
クレーロン:タティアーナ・トロヤノス(メゾソプラノ)
ムッシュー・トープ:デイヴィッド・ソー(テノール)
イタリアの歌手(ソプラノ):アーリン・オジェー(ソプラノ)
イタリアの歌手(テノール):アントン・デ・リッダー(テノール)
家令:カール・クリスティアン・コーン(バス)
8人の召使:アルベルト・ガスナー、ヨーゼフ・ヴェーバー、ゲオルク・バウムガルトナー、パウル・ハンセン、テオドール・ニコライ、
カール・クライレ、ペーター・シュランナー、ハインリヒ・ヴェーバー(バイエルン放送合唱団員)
3人の楽士:ルドルフ・ケッケルト(ヴァイオリン)、ヴァルター・ノータス(ヴィオラ)、ヘトヴィッヒ・ビルグラム(チェロ)

録音:1971年4月、ミュンヘン

クレメンス・クラウスは1893年、ウィーンの生まれ。
実はウィーン生まれの大指揮者というのは意外に少なく、他にはエーリッヒ・クライバーがいるぐらいだ。クラウスがニューイヤーコンサートを仕切ったのは当然だろう。
そんなわけで、クレメンス・クラウス=シュトラウス・ファミリーの音楽、みたいな印象に見られがちだが、彼が最も得意としたのは、同じシュトラウスでもリヒャルト・シュトラウスの方である。

クラウスはシュトラウスと親交があり、シュトラウスの良き理解者だった。
シュトラウス最後のオペラ「カプリッチョ」は、2人の協働から生まれている。サブタイトルにも「クレメンス・クラウスとリヒャルト・シュトラウスによる音楽についての1幕の対話劇」とある。
「カプリッチョ」というタイトルも、クラウスの提案だという。

シュトラウスは、モ-ツァルトとの確執で名高い作曲家サリエリの「はじめに言葉、あとに音楽」というオペラの存在を知り、その翻案として風変わりなオペラの作曲を思い立った。
台本執筆を依頼されたのがクラウスである。
オペラは全1幕で切れ目なく演奏されるが、全体は13景からなる。


あらすじ(Wikipediaの記事から編集)
1775年頃、パリ郊外の城にあるロココ風のサロン。
音楽家フラマンと詩人オリヴィエは、伯爵令嬢マドレーヌに恋している。
2人は伯爵令嬢がどちらを選ぶかで言い争っているが、論争は次第に「音楽か言葉か」ということに発展する。
劇場支配人のラ・ローシュも加わり、大オペラ論争になる。
3人が去ると伯爵令嬢と兄の伯爵が登場し、音楽を賛美する伯爵令嬢を兄がからかう。
伯爵夫人は兄を、女優のクレーロンにぞっこんだから戯曲の方が好きなのね、と冷やかす。

一同で伯爵令嬢の誕生パーティーの打ち合わせをしているところに、パリから女優のクレーロンが到着する。
伯爵はクレーロンと、オリヴィエの書いたソネットを朗読する。
2人が去ると、オリヴィエは伯爵夫人の前でその詩を読み上げ、彼女に献上して愛を打明けようとする。
フラマンはこの詩に旋律をつけて歌にするが、韻がメチャクチャになったとオリヴィエは激怒する。
伯爵夫人は音楽が詩に輝きを与えたと言う。
オリヴィエが去った後、フラマンは伯爵夫人に愛を告白する。
彼女は明日の11時に書斎でと答える。

パーティーが始まる。
バレエやイタリア人歌手の二重唱が披露される。
劇場支配人が、計画中の二つの劇について語ると、一同は嘲笑したり反発したりする。
怒った劇場支配人は、自分の芸術論を熱く語る。
伯爵令嬢はオペラを作ってほしいと言うと伯爵が「今日ここで起こったことをオペラにしよう」と提案する。
皆は納得し、散会となる。

家令は伯爵令嬢に、「明日11時、オペラの結末を聞くために書斎で待っている」とのオリヴィエの伝言を伝える。
フラマンと約束をした同じ時刻と場所である。
どちらを選ぶべきか……伯爵夫人はハープを弾きながら、ソネットを今一度歌い、鏡の中の自分に問いかけるが答えは出ない。
伯爵夫人が部屋を出ると、この結論を暗示するかのようなホルンの動機が響き、幕となる。


オペラのテーマは「言葉が先か、音楽が先か」
なるほど、オペラは音楽なのか、演劇なのかという、根源的な疑問にも通じる。
ポピュラー音楽でも、「詩が先か、曲が先か」という議論は昔からある。そんなことも思い起こさせる。

舞台上で登場人物がオペラ論を戦わせると言う、意表を突いた作品である。
「ナクソス島のアリアドネ」を書いたシュトラウスならではの作品とも言えるだろうか。
シュトラウスは、その芸術論的な問題と、伯爵令嬢の恋愛問題とが並行して展開し、最後に結論を出さず、すべてが未決定で終わるということ、筋の展開は必ずしも上品である必要はないということをクラウスに提案した。

クラウスはこの作品以後もシュトラウスと協働作業を望んだが、シュトラウスは「この作品は自分の生涯の演劇創作の裁量の終結である。人は遺書をひとつしか書けないものだ」として断った。
ある意味では、オペラ作曲家リヒャルト・シュトラウスの到達点であったのだろう。

録音はそれほど多くはない。テーマがオペラ論でとっつきにくいせいだろうか。
ベーム盤はサヴァリッシュ盤と並んで、名盤とされている。
主要な配役に、これでもかという豪華メンバーを揃えている。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション60 シュトラウス・ファミリー・コンサート(クラウス/VPO)

シュトラウス・ファミリー・コンサート
クレメンス・クラウス/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

bookoffonline_0001058796.jpg

ニューイヤーコンサートのライヴを何枚か取り上げたが、これはクレメンス・クラウスによるスタジオ録音で、1952年から1954年にかけて行われた。
LP時代には3枚分売だった。クレメンス・クラウスの、ギリシャ彫刻のような端正な写真とともに思い出深いアルバムである。
クラウスは1954年に急死したが、とりあえず有名どころは残った形だ。


1952年録音
ヨハン・シュトラウスⅡ/喜歌劇「こうもり」序曲
ヨゼフ・シュトラウス/ポルカ・マズルカ「赤とんぼ」
ヨゼフ・シュトラウス/ワルツ「我が人生は愛と喜び」
ヨゼフ・シュトラウス/ポルカ「騎手」
ヨハン・シュトラウスⅡ/ポルカ「観光列車」
ヨハン・シュトラウスⅡ/ウィーンの森の物語
ヨハン・シュトラウスⅡ/ポルカ「ハンガリー万歳」
ヨハン・シュトラウスⅡ/エジプト行進曲
ヨハン・シュトラウスⅡ/ポルカ「クラップフェンの森で」
ヨハン・シュトラウスⅡ/ピチカートポルカ

1953年録音
ヨゼフ・シュトラウス/ワルツ「オーストリアの村つばめ」
ヨゼフ・シュトラウス/ポルカ「水車」
ヨゼフ・シュトラウス/ポルカ「憂いもなく」
ヨハン・シュトラウスⅡ/ポルカ・マズルカ「町と田舎」
ヨハン・シュトラウスⅡ/シュネル・ポルカ「狩」
ヨハン・シュトラウスⅡ/ワルツ「春の声」
ヨハン・シュトラウスⅡ/ワルツ「朝刊」
ヨゼフ・シュトラウス/鍛冶屋のポルカ
ヨハン・シュトラウスⅡ/チャールダーシュ・バレエ
ヨハン・シュトラウスⅡ/常動曲
ヨハン・シュトラウスⅡ/喜歌劇「ジプシー男爵」序曲

1954年録音
ヨハン・シュトラウスⅡ/ワルツ「美しき青きドナウ」
ヨゼフ・シュトラウス/ワルツ「天体の音楽」
ヨハン・シュトラウスⅡ/ワルツ「我が家で」
ヨゼフ・シュトラウス/ポルカ「休暇旅行で」
ヨハン・シュトラウスⅡ/ワルツ「芸術家の生涯」
ヨハン・シュトラウスⅡ/アンネンポルカ
ヨハン・シュトラウスⅠ/ラデツキー行進曲

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション59 ディーリアス/管弦楽曲集(バルビローリ指揮)

ディーリアス/管弦楽曲集
ジョン・バルビローリ指揮

IMG_0001-001_R_20200117212728f29.jpg

前の記事にも書いたが、今年はジョン・バルビローリの没後50年に当たる。
1970年、大阪万博の関連イベントの一環で、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団を率いて来日するはずだったが、直前に急死した。
バルビローリの録音では、特にマーラーとシベリウスが名高い。
その他、お国ものというか、ディーリアスの演奏の評価が高い。

フレデリック・ディーリアス(1862-1934)はイギリスの作曲家。
イギリスの作曲家というと、何か茫洋として取り留めのない印象があり、マイナーな印象がつきまとう。
ディーリアスはそういうイギリスの近代音楽のイメージと、良くも悪くも合致している作曲家と言えるかも知れない。日本での評価は今ひとつだ。

ディーリアスは晩年、視力を失ったが、友人であるエリック・フェンビーの助けを借りて創作を行った。(滝沢馬琴と似てるエピソード)
その2人のエピソードは「ソング・オブ・サマー」という映画にもなったそうだが、その映画については知らない。

ディーリアスの演奏に関しては、やはり母国イギリスの指揮者、トーマス・ビーチャムとジョン・バルビローリのものが名盤として知られている。

IMG_0002-001_R_202001172127310cb.jpg
ところで、この曲目一覧は、法律の文章のようにわかりにくいので、煩雑ではあるが順番に書き出して見た。(なぜこういうわかりにくい書き方をするのだろうか)

1 ブリッグの定期市(イギリス狂詩曲)
 ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団
 録音:1970年7月15~17日 ロンドン、キングスウェイ・ホール

2 狂詩曲「夏の庭園にて」
 ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団
 録音:1968年8月6~8日 ロンドン、アビーロードNo1スタジオ

3 アパラチア~リハーサル
 ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団
 録音:1970年7月16日 ロンドン、キングスウェイ・ホール

4 アパラチア(古い黒人奴隷の歌による狂詩曲)
 ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団
 アンブロジアン合唱団
 アラン・ジェンキンス(バリトン)
 録音:1970年7月15~17日 ロンドン、キングスウェイ・ホール

5 春初めてカッコウの声を聴いて(小管弦楽のための2つの小品~第1曲)
 ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団
 録音:1968年8月6~8日 ロンドン、アビーロードNo1スタジオ

6 川の上の夏の夜(小管弦楽のための2つの小品~第2曲)
 ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団
 録音:1968年8月6~8日 ロンドン、アビーロードNo1スタジオ

7 附随音楽「アブ・ハッサン」~夜明け前の夏の歌
 ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団
 録音:1968年8月6~8日 ロンドン、アビーロードNo1スタジオ

8 附随音楽「アブ・ハッサン」~セレナード
 ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団
 ロバート・ティアー(テノール)
 録音:1968年8月6~8日 ロンドン、アビーロードNo1スタジオ

9 歌劇「コアンガ」~ラ・カリンダ
 ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団
 録音:1968年8月6~8日 ロンドン、アビーロードNo1スタジオ

10 去りゆくつばめ
 ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団
 録音:1968年8月6~8日 ロンドン、アビーロードNo1スタジオ

11 歌劇「フェニモアとゲルダ」~間奏曲
 ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団
 録音:1956年6月21日 マンチェスター、フリー・トレード・ホール

12 歌劇「村のロミオとジュリエット」~間奏曲「楽園への道」
 ジョン・バルビローリ/ロンドン交響楽団
 録音:1965年8月24日 ロンドン、キングスウェイ・ホール

13 歌劇「イルメリン」前奏曲
 ジョン・バルビローリ/ロンドン交響楽団
 録音:1966年7月14日 ロンドン、キングスウェイ・ホール

14 夏の歌
 ジョン・バルビローリ/ロンドン交響楽団
 録音:1966年7月14日 ロンドン、キングスウェイ・ホール

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション58 セル/ライヴ・イン・東京

セル/ライヴ・イン・東京
ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団
録音:1970年5月22日 東京文化会館

IMG_0001-001_R_20200116164115c28.jpg
1970年、大阪で万国博覧会が開かれたが、その関連行事として多くの海外オーケストラが来日公演を行っている。
中でもジョージ・セル率いるクリーヴランド管弦楽団の初来日は大きな話題になった。
セルとともに、当時45歳のピエール・ブーレーズが指揮者として参加、他にピアニストのゲーリー・グラフマンが同行した。

公演は5月15日から26日まで計11回行われた。
大阪で4公演、東京で3公演、京都、名古屋、札幌で各1公演
指揮はセル8公演、ブーレーズ3公演である。
 5/15 大阪 セル
 5/16 大阪 セル
 5/17 大阪 ブーレーズ
 5/18 大阪 ブーレーズ
 5/20 京都 セル
 5/21 愛知 セル
 5/22 東京 セル
 5/23 東京 セル
 5/24 東京 ブーレーズ
 5/25 札幌 セル
 5/26 東京 セル

ここに挙げたCDは、東京での初日、5月22日に行われた公演をNHKが録音したもので、ファンの間では語り草になっている名演。録音も最良のものと言っていいだろう。

プログラムは
 ウェ-バー/歌劇「オベロン」序曲
 モーツァルト/交響曲第40番
 シベリウス/交響曲第2番
 ベルリオーズ/ラコッツィ行進曲(アンコール)
という、なかなかバラエティに富んだもので、いずれも名演だが、特にシベリウスの交響曲は、何と表現したらよいか全くわからないほどの、空前絶後の名演である。
これほどに熱いエネルギーに満ち溢れたシベリウスは珍しい。それでいてシベリウスの音楽には必ず感じられる、北欧の冷涼な空気感も感じられる稀有の演奏だ。これをライヴで聴けた人は本当にうらやましいと思う。
セルはその完璧なオーケストラ・ドランビングと正確無比な指揮から、機械的で冷たい演奏をする指揮者などと称されることが多かったが、この来日公演で評価が一変した。
やっぱり1回のライヴにまさるものはないのだろうか。
ライヴとスタジオ録音は違う、というのはわかる。だがライヴを聴けない者はどうしたらいいのだろうと、複雑な心境にもなる。

なおこの時の公演では、最終日のベートーヴェンの「英雄」が、ことのほか壮絶な名演であったと言われているが、その録音は残っていない。


来日当日、悪天候のため飛行機が名古屋にダイバートしたことや、前日に公演を行ったカラヤンとホテルで談笑したことなど、色々なエピソードがライナーノーツに書かれている。
このライナーノーツは面白いが、書いたのはソニー・ミュージックのプロデューサー京須偕充(きょうすともみつ)である。京須偕充と言えば、落語専門のプロデューサーだと思っていたので、ここでその名前を見たのは意外だった。


この公演が行われた2か月後の7月29日、秋に初来日が予定されていたジョン・バルビローリが急死し、初来日は叶わなかった。翌日の7月30日、セルが死去し、2日続けて20世紀を代表する巨匠が相次いで亡くなるという悲劇が音楽界を襲う。
1950年代~60年代がクラシック音楽演奏の黄金時代だったことを考えると、月並みな言い方だがひとつの時代が終わった年だったと言えるだろう。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション57 ヴォルフ・リサイタル(シュヴァルツコップ&フルトヴェングラー)

ヴォルフ・リサイタル
アリザベート・シュヴァルツコップ(ソプラノ)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(ピアノ)
1953年8月12日 ザルツブルグ音楽祭ライヴ録音

075.jpg

曲目
メーリケ歌曲集第24曲「春に」
メーリケ歌曲集第16曲「妖精の歌」
メーリケ歌曲集第53曲「さようなら」
メーリケ歌曲集第25曲「眠る幼な児イエス」
ゲーテ歌曲集第32曲「自然の現象」
ゲーテ歌曲集第26曲「お澄まし娘」
ゲーテ歌曲集第27曲「恋に目覚めた女」
ゲーテ歌曲集第29曲「アナクレオンの墓」
ゲーテ歌曲集第24曲「花の挨拶」
ゲーテ歌曲集第19曲「エピファーニアスの祭り」
イタリア歌曲集第11曲「どんなに長い間わたしは待ち望んでいたことでしょう」
イタリア歌曲集第32曲「なにをそんなにかかと怒っているの、いとしいひと」
イタリア歌曲集第12曲「いけませんわ、若いお方、そんな風になさったりしては」
イタリア歌曲集第25曲「私の恋人が食事に招いてくれたの」
スペイン歌曲集 世俗歌曲第26曲「私を花で包んでね」
スペイン歌曲集 宗教歌曲第9曲「主よ、この地には何が芽生えるか」
スペイン歌曲集 世俗歌曲第2曲「私の髪のかげで」
スペイン歌曲集 世俗歌曲第13曲「口さがない人たちにはいつも」
昔のうた、ケラーによる6つの詩~第6番「明るい月が遠くで冷たく」
女声のための6つの歌曲~第4番「夏の子守歌」
アイヒェンドルフ歌曲集第8曲「魔法の夜」
アイヒェンドルフ歌曲集第8曲「ジプシーの娘」

名のある作曲家の中で、フーゴー・ヴォルフほど悲惨な生涯を送った人は少ないだろう。
1860年、オーストリア生まれ。
熱烈なワーグナー信奉者で、反ワーグナーのブラームスとは対立した。
決定的に反ブラームスになったきっかけは、ブラームスを訪ねて自作を披露した際に、それを批判されたように受け取ったことだった。
ワーグナー信奉者であったのに、なぜブラームスに会いに行ったのかはわからないが、自らワーグナー対ブラームスの争いに参戦する形になってしまった。
37歳の時、梅毒の影響で精神に異常を来たし、自殺を図ったあと5年の間入院生活を続け、42歳で死去した。

ヴォルフの作品の多くは、ピアノ伴奏付きの歌曲である。
シューベルト、シューマンを頂点とするドイツ・リートの系譜の中で、ヴォルフの作品はその究極と言えるかも知れない。
主な歌曲集には以下のものがある。
 メーリケ歌曲集(全53曲)
 アイヒェンドルフ歌曲集(全20曲)
 ゲーテ歌曲集(全51曲)
 スペイン歌曲集(宗教歌曲10曲、世俗歌曲34曲)
 イタリア歌曲集(全46曲)


取り上げたのは、1953年のザルツブルク音楽祭で行われた演奏会の完全ライヴ録音。
ヴォルフ歌いとしては、やっぱりというべきか、男声ではフィッシャー=ディースカウ、女声ではシュヴァルツコップが筆頭に挙げられる。
20世紀最高のソプラノ歌手、シュヴァルツコップの本領はここにあったらしい、と感じさせる名歌唱を聴かせてくれる。
ヴォルフの歌曲は、ピアノパートにも独特の魅力があるが、フルトヴェングラーのピアノ伴奏も聴きものである。
フルトヴェングラーのピアノは、これ以外ではバッハのブランデンブルク協奏曲第5番があるのみだと思うので、その意味でも貴重である。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション56 ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」(セル/クリーヴランドO)

ベートーヴェン/交響曲第3番変ホ長調OP55「英雄」
ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団
1957年2月22~23日録音

632.jpg

2020年とはどういう年だろうか。
まず、ベートーヴェンの生誕250年というのが思い当たる。
そして、ジョージ・セルの没後50年にも当たる。
であれば、セルによるベートーヴェンの交響曲全集が大きな話題になる(はずはないか。。。)

かの吉田秀和が絶賛した全集の中でも、最も評価の高い3番である。
完璧なアンサンブルで、この上ない明晰なベートーヴェンである。
曲の構造が余すところなく、一分の隙もなく、完璧な演奏で立ち現れる。
何百回となく聴いて来た名曲中の名曲が、「なるほど、こんな曲だったか」と再認識させられる。
駄曲をこんな風に演奏したら、実も蓋もないことになるだろう。こういうところが、「完璧だが冷たい演奏」などという誤解を生んだのかも知れない。

これは名盤中の名盤と言って差し支えないと思うが、同じく名盤の誉れ高い、フルトヴェングラー/VPOの1952年盤(スタジオ録音)とは対極にある演奏である。
タイミングだけでは一面的な比較になるが、
セル盤
第1楽章 14:48
第2楽章 15:36
第3楽章  5:33
第4楽章 11:32  トータル 47:29

フルトヴェングラー盤
第1楽章 16:08
第2楽章 17:20
第3楽章  6:34
第4楽章 12:12  トータル 52:14

もちろん、どちらがいい悪いということではない。音楽の解釈というのは幅広いのだ。
フルトヴェングラー盤は改めて取り上げる。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション55 ニューイヤー・コンサート1992(カルロス・クライバー/VPO)

IMG_0001_R_20200101232237cbc.jpg

ニューイヤー・コンサート1992
カルロス・クライバー/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1992年1月1日録音

01 ニコライ/歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲
02 ヨハン・シュトラウスⅡ/ポルカ・マズルカ「町と田舎」OP322
03 ヨーゼフ・シュトラウス/ワルツ「オーストリアの村つばめ」OP164
04 ヨハン・シュトラウスⅡ/ポルカ「観光列車」OP281
05 ヨハン・シュトラウスⅡ/喜歌劇「ジプシー男爵」序曲
06 ヨハン・シュトラウスⅡ/ワルツ「千一夜物語」OP346
07 ヨハン・シュトラウスⅡ/新ピチカート・ポルカOP449
08 ヨハン・シュトラウスⅡ/ペルシャ行進曲OP289
09 ヨハン・シュトラウスⅡ/トリッチ・トラッチ・ポルカOP214
10 ヨーゼフ・シュトラウス/ワルツ「天体の音楽」OP235
11 ヨハン・シュトラウスⅡ/ポルカ「雷鳴と電光」OP324
12 ヨハン・シュトラウスⅡ/ワルツ「美しき青きドナウ」OP314
13 ヨハン・シュトラウスⅠ/ラデツキー行進曲OP228


カルロス・クライバーは何人か?
父のエーリッヒ・クライバーはウィーン生まれだが、カルロス(出生名はカール)が生まれた場所はドイツのベルリンだったらしい。
エーリッヒはユダヤ人ではないが、ナチスと対立してアルゼンチンに亡命したため、カールはスペイン風のカルロスと改名された。
その後、故国であるオーストリア国籍を取得したため、結局はオーストリア人ということになる。
ヨハン・シュトラウスの「こうもり」、リヒャルト・シュトラウスの「ばらの騎士」などを聴くと、やっぱりウィーンの血が流れていることを実感する。ニューイヤー・コンサートの名演も、さもありなんという感じだ。

ニューイヤー・コンサートには、1989年に次いで2度目の登場だが、いずれも名演として語り草になっている。
この年はウィーン・フィル創立150年に当たるのを記念して、創立者であるオットー・ニコライの代表作で始まった。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

名盤コレクション54 ホロヴィッツ・ショパン・コレクション

ホロヴィッツ・ショパン・コレクション
ウラディミール・ホロヴィッツ(ピアノ)

IMG_0001-001_R_201912310109095fe.jpg

CD-1
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調OP22(1945年9月22日、10月6日)■
ワルツイ短調OP34-2(1945年9月23日)
ポロネーズ第6番変イ長調OP53「英雄ポロネーズ」(1945年10月6日)
マズルカヘ短調OP7-3(1947年12月22日)
ワルツ嬰ハ短調OP64-2(1946年11月29日)
マズルカ嬰ヘ短調OP59-3(1950年5月10日)
マズルカ嬰ハ短調OP41-1(1949年5月11日)■
マズルカ変ニ長調OP30-3(1949年12月28日)
マズルカ嬰ハ短調OP30-4(1949年12月28日)
マズルカヘ短調OP63-2(1949年12月30日)■
マズルカ嬰ハ短調OP63-3(1949年12月30日)
マズルカ嬰ハ短調OP50-3(1949年12月30日)
ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調OP35(1950年5月13日)
マズルカ嬰ハ短調OP30-4(1928年3月26日) ホロヴィッツ最初の電気録音

CD-2
バラード第1番ト短調OP23(1947年5月19日)
夜想曲嬰ヘ長調OP15-2(1947年5月19日)■
バラード第3番変イ長調OP47(1949年5月11日)■
バラード第4番ヘ短調OP52(1952年5月8日)
練習曲ホ長調OP10-3(1951年4月29日)
即興曲第1番変イ長調OP29(1951年10月11日)■
夜想曲ヘ短調OP55-1(1951年4月28日)
スケルツォ第1番ロ短調OP20(1951年4月29日)
夜想曲ホ短調OP72-1(1952年1月5日)
練習曲嬰ハ短調OP10-4(1952年1月5日)
マズルカロ短調OP30-2(1945年3月28日、ライヴ)■
幻想曲ヘ短調OP49(1948年2月2日、ライヴ)■
ポロネーズ第1番嬰ハ短調OP26-1(1950年4月24日、ライヴ)■

CD-3
幻想ポロネーズ変イ長調OP61(1951年4月23日、ライヴ)
マズルカ変ロ短調OP24-4(1951年3月5日、ライヴ)■
スケルツォ第1番ロ短調OP20(1953年2月25日、ライヴ)
ワルツイ短調OP34-2(1953年2月25日、ライヴ)
夜想曲ホ短調OP72-1(1953年2月25日、ライヴ)
スケルツォ第2番変ロ短調OP31(1957年2月23日)■
夜想曲ロ短調OP9-3(1957年2月23日)■
夜想曲ヘ長調OP15-1(1957年2月23日)■
夜想曲嬰ハ短調OP27-1(1957年2月23日)■
夜想曲変ホ長調OP9-2(1957年5月14日)■
舟歌嬰ヘ長調OP60(1957年2月23日)
スケルツォ第3番嬰ハ短調OP39(1957年1月15日)■

■は、これ以外に正規録音が残されていないレパートリー


ホロヴィッツがRCAに残した録音の中から、ショパンの作品のみを集大成したもの。
1928年に初めて行った電気録音から1953まで、及びコンサート活動からドロップアウトしていた間の1957年に録音されたものを、ほぼ発売時のLPの曲順に構成している。
ホロヴィッツが心身ともに充実していた時期の、最も得意としたショパンの演奏。意外と唯一の録音が多く、その意味でも貴重である。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

プロフィール

papageno620

Author:papageno620
FC2ブログへようこそ!

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
フリーエリア