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チュウヒ@神栖


チュウヒ
タカ目タカ科
体長 ♂48cm ♀58cm
撮影 2014.7.6 茨城県神栖市

10年ほど前の探鳥会でチュウヒらしい鳥を観察したが、その時は「夏にチュウヒがいるのか?」という感じで半信半疑だった。
ここの広大な葦原では、一年を通じてチュウヒが観察される。
チュウヒの繁殖地は局地的で、ここで繁殖しているかどうかはわからない。
この日は2個体を観察した。もしかすると繁殖しているのかも知れない。

チュウヒ@神栖

チュウヒ
タカ目タカ科
体長 ♂48cm、♀58cm
撮影 2013.7.7 茨城県神栖市

チュウヒの繁殖地は、国内では非常に局地的で、はっきりわかっている繁殖地は全国でも10か所程度らしい。
利根川流域では、周年生息しているようだが、繁殖しているかどうかはよくわかっていない。

8年ほど前からここでの探鳥会を行っているが、この時期、時折り見かけることがある。
この日は少なくとも3個体を見た。




P4~5が伸長中。外側初列風切は旧羽




翼を浅いV字型にして低速で飛ぶ、チュウヒ独特の飛翔
この個体も内側初列風切を換羽中

チュウヒ@稲敷



チュウヒ
タカ目タカ科
体長 ♂48cm ♀58cm
撮影 2013.2.22 茨城県旧桜川村

最初見た時には、体型と飛んでいる高さからノスリだと思った。
チュウヒの通常の生態とはちょっと違う。遠くから見たらトビに見えたと思う。

・・・・・・

チュウヒは翼を上げ気味に飛ぶので浅いV字形に見える、というのはよく知られている。
確実とは言えないが、遠方からチュウヒを識別する場合にはその飛び方が参考になる。

チュウヒがなぜ翼を上げて飛ぶのか、その理由はチュウヒの食性にある。
同じ猛禽類でも、オオタカやノスリなどは、見晴らしのいい場所から獲物に狙いを定め、高速で一気に急降下して仕留める、という狩りを行う。
それに対しチュウヒの餌場は葦原であるから、餌は丈の高い草に隠れていて、遠くから見つけることは難しい。そこでよく観察されるように、比較的低い位置をゆっくりと飛びながら餌を探す。
そのため、低速でも失速しにくい翼であることが必要になる。
チュウヒの体長はオオタカとさほど変わらないが、体重はかなり軽い。
つまりチュウヒの翼は、オオタカなどに比べると、面積当りに支えるべき体重(翼面荷重)が少ないので、低速でも飛ぶことが出来るのである。

ところが低速で飛ぶ場合には、横風の影響を受けやすくなる。
横風を受けると体は風と反対側に傾いてしまう。その体勢をすぐに立て直す仕組みがV字形の翼であるのだが、それは飛行機と同じである。


普通、飛行機の翼は、チュウヒと同様に角度がついていて、浅いV字形になっている。これを上反角と言う。
飛行中、例えば右から風が吹いて来ると、機体は左に傾き、左方向に流される。
すると翼は斜め左方向からの風を受けることになるが、右翼と左翼の迎角(風に対する角度)が左翼の方が大きくなり、揚力が増す。
つまり傾いた方の翼にかかる揚力が増加するので、機体の姿勢を自然に元に戻すことが出来る。

自動車も自転車も、前輪は直進安定性を保つように車軸を取り付けるフレームにキャスター角が付けられている。これによって、左に傾けば右に、右に傾けば左に戻るようになっている。
車の場合、カーを切ると、ステアリングが自然に戻ることは通常経験していることである。

低速で飛ぶチュウヒは、風の影響を受けて姿勢が不安定になりがちなので、飛行機と同じように翼に上反角をつけて復元性を増しているのである。実によく出来た仕組みであると感心させられる。

チュウヒ@浮島


チュウヒ(成鳥)
タカ目タカ科
体長 ♂48cm、♀58cm
撮影 2010.2.25 茨城県旧桜川村浮島

チュウヒは飛んでいる写真が多く、枝止まりは少ないかも知れません。
虹彩が黄色いので成鳥。
蝋膜の黄色も目立ちます。

チュウヒ@浮島



チュウヒ(成鳥)
タカ目タカ科
体長 ♂48cm、♀58cm
撮影 2010.2.11 茨城県旧桜川村浮島

先週(先々週かな?)の「ダーウィンが来た」は、大潟村で繁殖するチュウヒの話題でした。

チュウヒは芦原の上を低速で飛ぶことが出来ます。
オオタカと同じくらいの大きさですが、体重は半分程度しかなく、翼をV字型に広げることによって、低速でも安定して飛行することができる、という内容でした。

チュウヒは翼を∨字型に広げて飛ぶ、というのはバードウォッチャーにはよく知られています。
その理由をわかりやすく説明してくれたのでとても参考になりました。
それで思い当たったのは、飛行機の翼のことです。
一般に、旅客機の主翼は浅いV字型になっています。
これを「上反角」と言うのですが、これは飛行機が右に傾いた時には右の主翼に上向きの力が加わり、左に傾いた時には左の主翼に上向きの力が加わることで、飛行機の姿勢を安定させる働きをしています。
チュウヒの飛行姿勢はそれと同じ働きをしているわけで、つくづく上手く出来ていることに感心させられました。
ちなみに戦闘機などでは、安定性よりも機敏な動きが要求されるので、反対に「下反角」がついています。


チュウヒはオオタカの半分程度の体重であるということ。
実際はどうなのでしょうか。
オオタカとチュウヒの大きさは、個体差はあるものの、平均的にはほぼ同じだと思います。
体重はというと、これも個体差があって難しいので、平均的な数値を出してみると
 ♂の場合
 オオタカ-約1050g チュウヒ-約570g 54%程度

♀の場合
 オオタカ-約1350g チュウヒ-約750g 56%程度

確かに半分程度であることがわかります。
チュウヒの翼開長はオオタカよりも5%程度長いこともあり、体重当りの翼面積は2倍以上もあると思われます。
ちょっと見た感じと実際の数字はかなり違うことがわかりますね。

・・・・・・

虹彩の色
昨日載せたノスリの場合、幼鳥は黄色、成鳥は暗色ですが、
チュウヒは逆で、幼鳥は暗色、成鳥は黄色です。

チュウヒ



チュウヒ
タカ目タカ科
体長 ♂48cm ♀58cm
撮影 2007.11.6 茨城県旧桜川村浮島

平日にこんな写真を撮っていると、仕事をしてるのかいな、と思われそうですが、これは仕事の途中に撮ったもの。最近、この近くに行くことが多いのです。
浮島は広大な葦原が広がっていて、冬場はチュウヒを始め多くの猛禽類が見られます。
この日見た猛禽類は、チュウヒ、トビ、チョウゲンボウでしたが、普段はミサゴやノスリがよく見られるポイント。
運がよければハイイロチュウヒ、ごくまれにケアシノスリが現れることがあります。

チュウヒは国内型と大陸型があり、羽色に変化が多い種類です。
この写真ではチュウヒという以上の識別は困難です。

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