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金蛇水神社参道・休憩所(宮城県岩沼市)

金蛇水神社参道・休憩所
設計:齋藤和或建築設計事務所
宮城県岩沼市
撮影 2021.10.25

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金蛇水神社(かなへびすいじんじゃ)は、金蛇沢という深い谷が仙台平野に流れ出す、その谷の出口にある。
典型的な水神信仰の霊場である。
境内には樹齢300年といわれる「九龍の藤」や、東北を代表する牡丹園などもある。


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境内には築30年の小さな休憩所があったが、老朽化のため建て替えることになった。
ちょうど敷地南側の土地を入手することができ、参道や牡丹園と一体化した休憩施設「参道テラス」の計画に発展した。


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建物は今年のグッドデザイン賞にも選ばれた。


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牡丹園側から。
手前にショップ、奥にカフェがある。


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カフェの内部

伝統的な神社仏閣がこういう施設を設置するのは珍しいが、この前日に訪れた慈恩寺(山形県寒河江市)でも同様の試みがあった。
「テラス」という名称は一種の流行でもあるのだろうが、建築のクオリティとともに、ネーミングやロゴ・デザインは重要だ。伝統的施設でもそのことに気が付いてきたのだろう。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

旧グラン・シェラ蔵王(山形県山形市)

旧グラン・シェラ蔵王(現たかみや瑠璃倶楽リゾート)
設計:丹下健三
竣工:1995年
山形県山形市、蔵王温泉

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蔵王温泉の、標高850m附近に建つリゾートホテル。
現在は「たかみや瑠璃倶楽リゾート」という名前のホテルになっている。
円形平面と台形断面の組み合わせという単純な幾何学的形態は、この時期の丹下健三の作品にはよく見られた。


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蔵王ロープウェイの山麓駅近くという好立地にある。
ロープウェイから見た全景。


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内部空間は、恐らく改装されていると思われ、丹下健三らしさを示すものは見当たらない。


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唯一、3階のレストランに至る階段に、この時期の特徴がよく出ているように見える。


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遠景を狙って見た。
ハーフミラーのガラス面が目を惹く。
この内部はというと、エレベーターロビーになっていて


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こういう景色が見えると言う趣向になっている。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

長野県立美術館・東山魁夷館(長野県長野市)

撮影 2021.7.23
長野県長野市

長野県立美術館・東山魁夷館は、長野県が東山魁夷から作品の寄贈を受けたことを受け、当時の長野県信濃美術館の分館として建設された。
開館は1990年4月。
設計は谷口吉生で、父の谷口吉郎が東山魁夷と親交があったために依頼されたものである。

自分は1993年の5月に訪問して以来、数回に渡って訪れた。
東山魁夷館は2019年にリニューアル・オープンしているが、今回、新館の建設に伴い、全体としてのつながりもよくなった。

24東山館外1_R
エントランスは2階レベルにあり、今回エレベーターが設置された。
多くの人は新本館からブリッジを通ってアプローチするだろう。


25東山館外3_R

26東山館外2_R
中庭の池越しに見る。池は谷口建築になくてはならない重要な要素である。
谷口は東山魁夷館設計に当たり、外壁に石ではなくアルミを使った。
今見ればそれは成功だったと思う。


27東山館内4_R

28東山館内1_R

29東山館内2_R

30東山館内3_R
内部空間


31東山館池4_R

32東山館池2_R

33東山館池3_R

34東山館池1_R
ラウンジから池を望む。
雁行する平面と、繊細な庇は書院造りの引用と言えるだろう。

テーマ : 建築デザイン
ジャンル : 学問・文化・芸術

長野県立美術館(2) 長野県長野市

撮影 2021.7.23
長野県長野市

01屋上側エントランス_R
敷地の高低差を利用するのも、設計のコンセプトになっている。
東側(善光寺と反対側)からも、屋上部分にアプローチ出来るようになっている。


14屋上1_R

15屋上2_R
新本館の軸線は善光寺本堂(国宝)と正対している。


16屋上3_R
木製ルーバーの庇は、コンクリートのスラブを補強する形になっていて、構造材を兼ねている。


17屋上から善光寺_R


19ブリッジ内_R
さて、東山魁夷館との間に架けられたブリッジ内部から。
「霧の彫刻」と呼ばれるインスタレーションが、1時間に1回”展示”されている。
これを撮影するために、もう1時間待つことにした。


20環境彫刻1_R

21環境彫刻3_R

22環境彫刻2_R

23環境彫刻4_R
「霧の彫刻」は、中谷芙二子氏による一種の環境彫刻で、特殊なノズルから高圧の水を噴出させ、人工的な霧を作る。
毎時30分、5分間だけの展示である。
時に完全なホワイトアウト状態になるので、あまり歩き回るのは危険である。


次回は東山魁夷館

テーマ : 建築デザイン
ジャンル : 学問・文化・芸術

長野県立美術館(1) 長野県長野市

撮影 2021.7.23
長野県長野市

オリンピックの開会式が行われることになる日、日本で直近にオリンピックが行われた都市に行ってきた。
今回の目的はオープンしたばかりの長野県立美術館を見ること。

前回(5月)の記事はこちら
https://papageno620.blog.fc2.com/blog-entry-6512.html

この日は7時半ごろ善光寺に到着。一回りしてから美術館に。
外部を巡りながら9時の開館を待つ。同じ目的の人もちらほらいるようだ。


01全景1_R

02全景2_R
正面エントランス
右が新本館。左奥に東山魁夷館。


03ブリッジ_R
新本館と東山魁夷館を結ぶブリッジと水盤。
一番の見どころと言える空間である。


04ブリッジと東山館_R
ブリッジ下から東山魁夷館を見る。
左に新設されたエレベーターがある。
既存の植栽がワチャワチャしすぎているのが難点だと思う。
左の桜は伐った方が良いかと。


05上レベルから1_R
2階レベルから


06上レベルから2_R
さらに上の3階レベルから見下ろす。
敷地の高低差を利用し、こちらからもアプローチ出来る。


07本館内1_R

08本館内2_R
新本館の内部空間


09本館内3_R
ブリッジを渡って東山魁夷館に。


10本館内4_R
内部階段と外部階段のディテール


11展覧会1_R

12展覧会2_R
開館記念の展覧会
設計者、宮崎浩のミュージアムを取り上げた展覧会である。
「つながる」というテーマであるならば、旧信濃美術館・東山魁夷館・新本館のつながりを見せてほしかった気もする。


13展覧会3_R
常設展示


写真が多くなったので次回へ

テーマ : 建築デザイン
ジャンル : 学問・文化・芸術

旧ニキ美術館(現:那須高原 藤城清治美術館)

旧ニキ美術館(現:那須高原 藤城清治美術館)
栃木県那須町
撮影 2021.5.24

旧ニキ美術館は、西武百貨店出身でパルコの生みの親でもある増田通二と妻の増田静江が収集した、フランスのアーティスト、ニキ・ド・サンファールの作品を展示するために建てられた。
開館は1994年。設計は竹中工務店設計部である。
那須高原の静かな森に佇む名建築だった。


過去2

過去1
1998年5月撮影
森の中に埋もれたような建物なので、全体が撮影しにくいのは仕方がない。


航空1
GoogleMapから
上から見ると屋根の形状がよくわかる。
単純な切妻屋根を直交させ、更に雁行させることで空間に変化を生みだしている。
この形状が天井にそのまま表れているところが最大の見どころなのだが。。。

立地条件や、平面計画と屋根形状のコンセプトが村野藤吾の名作「八ヶ岳美術館」によく似ている。


航空2
参考:八ヶ岳美術館
八ヶ岳美術館は交差ヴォールトをつなげていくのだが、その形状を内部空間に生かしているところが共通点と言える。
森の中に埋もれていて、全体が見渡せないところも共通している。


ニキ美術館は、残念ながら2011年8月に閉館してしまった。
その経緯については以下を参照のこと
https://niki-museum.jp/contents/archives/gallery/museum


その後、2013年6月に那須高原 藤城清治美術館としてオープンした。
解体、あるいは廃墟にならなくよかった。

外観1

外観2
外観はニキ美術館当時から基本的には変わっていない。
屋外テラスは新たに取り付けられた模様。


入口1

入口2
エントランス廻りのアール部分は増築されたものと思われる。


内部
ショップ廻り(入口とショップのみ撮影可)


テラス
新設されたテラスから。
展示棟とエントランス棟の間には渓流が流れており、それをまたぐ形でブリッジが架け渡されている。見どころのひとつ。


展示空間に関しては残念と言うしかない。
ニキ美術館は、ニキの極彩色で有機的、極めてダイナミックな形態との対比を強調するために、あえてモノトーン幾何学的形態を基調にした。
特徴的な屋根の形状がそのまま天井に現れている展示空間と、一部2階に通じる張弦梁のブリッジと螺旋階段が見どころだったのだが、所狭しと詰め込まれた展示什器が空間の魅力を完全にを阻害してしまっている。
美術館としては異例だが、大きな開口によって自然光を取り入れていたが、開口部は閉じられ、閉鎖的な空間になった。
まあ「影絵」という展示物の性質上、仕方ない点もある。
去年訪れた「ホテル安比グランド」ほどひどい改変ではなかったが。。。

ちょっと複雑な気持ちで美術館を後にした。
建物が残ってよかったという気持ちと、もう来ることはないだろうという気持ちと。


テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

新・長野県立美術館(長野県長野市)

長野県立美術館
長野県長野市
撮影 2021.5.17

長野県信濃美術館は1966年、善光寺に隣接する城山公園の一角に建設された。
設計は日建設計の林昌二である。
実はこの博物館は、信越放送株式会社が財団法人を設立して建設し、長野県に寄贈したものである。
建設資金の半分を信越放送株式会社が負担し、残りは寄付で賄った。

1990年、長野県が東山魁夷から作品の寄贈を受けたことから、谷口吉生の設計により別館・東山魁夷館が建設された。
東山は谷口の父吉郎と親交があり、東山本人の意向で谷口吉生が設計を担当することになった。

2つの美術館は2017年に休館し、東山魁夷館は改修工事が行われて2019年にリニューアルオープン。本館は改築となり、この4月に「長野県立美術館」としてオープンした。
新しい本館の設計は、プロポーザルによって選定された宮崎浩+プランテックによる。
今回、谷口吉生はプロポーザルの審査員という立場で参加した。


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2016年撮影
十字型のフレームが特徴的だった旧本館と、奥に東山魁夷館。

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1993年撮影の東山魁夷館。



今回、ここを訪れるつもりはなく、時間が中途半端になったため、善光寺に行ったついでに寄って見たのである。
すでに閉館時間を過ぎていたため、今回は外部のみ見学した。

本館正面
新本館の正面。
善光寺本堂と正対している。
今回のコンセプトのひとつは善光寺との軸線を一致させること。


本館北側

遠景に東山館

石
本館と東山魁夷館の間のオープンスペース
置いてある3つの石は、工事現場から出てきたもので、彫刻家の冨永敦也氏がインスタレーションしたアート「ジャガイモ」。
石は直径約2m、高さは1mほど。


ブリッジ
本館と東山魁夷館を結ぶブリッジ廻りが最大の見どころとなっている。
床を薄く見せるために、H-250×250の上下を厚さ25mmの鋼板でサンドイッチした構造としている。アルミパネルの見付けは600mmあるが、薄く見せることには成功している。
2棟の間隔は約22mで、本館内部に貫入している部分を含めると約30mとなる。
東山魁夷館側には橋脚を設けて載せる形にして、東山魁夷館との間はエキスパンション・ジョイントを設けているが、本館側はエキスパンションを設けず剛にしている。
ブリッジの屋根は方立を兼ねた40mm×60mmのスチールの柱で鉛直荷重を支え、屋根にかかる水平荷重は東山魁夷館側に設けたスチール(65mmのプレートから切り出した)のフレームに負担させている。
さりげなく見えるが凄い構造。


東山館とブリッジ

東山館
新たにエレベーターが取り付けられた東山魁夷館。


今回は外部のみだったので、来月改めて行く予定。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

那須塩原市図書館みるる(栃木県那須塩原市)

那須塩原市図書館みるる
設計:UAo
竣工:2020年
撮影 2020.11.29 栃木県那須塩原市

9月1日、JR黒磯駅前にオープンした。
駅前広場と一体的に整備されたものである。

行って見たらまさかの休館。そういえば月末だったと思ったがそうではなく、システム更新のためだと言う。
開館3か月でシステム更新?
仕方がないので、外観だけ見て帰った。

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同時に整備された黒磯駅前広場から


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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

東日本大震災・原子力災害伝承館(福島県双葉町)

東日本大震災・原子力災害伝承館
設計:渡部和生/惟建築計画
竣工:2020年
撮影 2020.11.3 福島県双葉町

東日本大震災・原子力災害伝承館は、2011年3月11日に発生した東日本大震災と津波に伴う原子力災害を後世に伝えることを目的として、今年の9月20日に開館した。
海岸からは約800mほど。元々は水田地帯だったが、盛土により嵩上げされた土地だと思われる。
福島第一原子力発電所からの直線距離は約3.3kmである。
運営は公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構が行っているが、事業費は全て国の負担であり、実質的には国営の施設ということができる。
設計は渡部和生/惟建築計画。

渡部氏の特徴である、端正で美しい建築である。
一般的な美術館、博物館であればこれでいいかも知れないが、未曽有の大災害を伝承するための施設としてはもう少しシンボリックでモニュメンタルなものであってもよかったと思う。

海に向かって広大な芝生の広場があり、キャノピーを挟んで「双葉町産業交流センター」という建物が建てられている。
周囲は復興祈念公園として整備が進んでおり、全体計画としては工事半ばである。そのあたりは岩手県陸前高田市の施設と同様である。

1交流センターと全景4_R
左が伝承館。右は双葉町産業交流センター

2外観3_R
南側から

3外観2_R
キャノピー越しに東面

4全景3_R
東側全景

5全景4_R

6内部_R
ロビー全景

7階段_R
2階に行く階段。
踊り場の鉛直荷重を細い1本の鋼管で支えている。美しい階段だが通行できなかった。

8交流1_R
交流センターの全景

9交流センターから_R
交流センターの屋上から伝承館を見る

10交流センターと全景1_R

11交流センターと全景2_R

12交流センターと全景3_R
2つの建物の対比、という観点から見ると悪くはない。
ただ、災害の伝承という目的から考えると、全体計画には疑問が残る。

展示内容に関しては物足りないということは、各方面で指摘されている通りである。
地震・津波という「天災」はともかく、原子力災害という「人災」に関しては、国の施設ということもあって及び腰であるように見える。
展示の後半では、明るい未来が待っているように描かれているが、現実とは明らかに乖離がある。
我が国の総理大臣ガースー氏は一連の被災地訪問を行い、「復興は最終段階にある」などと語ったようだが、どこを見たのですか?と言いたい。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

宮城県図書館(宮城県仙台市)

宮城県図書館
設計:原 広司
竣工:1998年
撮影 2020.11.3 宮城県仙台市

近くを通りかかったので、21年ぶりに寄って見た。
開館時間前なので外観だけ。

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仙台の中心部からはかなり離れた丘陵地にある「泉パークタウン」というニュータウンの中にあり、周辺は緑に囲まれている。
東西に細長く、北面は長大なガラスのファサードで、前年竣工した「京都駅ビル」を思わせる。
南面は、隣接する緑地に入れなかったため、撮影できなかった。


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敷地の起伏を生かして、地階レベルのサンクンガーデンがあるが、あまり使われていない。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

石段街の新しい店(群馬県渋川市)

撮影 2020.11.14
群馬県渋川市

伊香保神社まで365段の石段があり、両側に旅館やお店が軒を連ねている。
石段の途中に、明治の文豪、徳冨蘆花が通った旅館「千明仁泉亭(ちぎらじんせんてい)」があり、カフェなども併設されているが、昨年の9月、「群馬の土産と本」をコンセプトにした新しいタイプの雑貨店「やまのは」がオープンした。

を発見全景_R
2階が「やまのは」
1階には、有名なうどん店「大沢屋」の石段店が入る。


外観1_R
石段街に、純白の外観が景観に溶け込みながらも異彩を放つ。
設計者などは不明。


外観2_R

外観3_R

階段_R
「やまのは」に上がる階段


テラス_R
北側に設けられたテラス


テラスから1_R

テラスから2_R
テラスからは、日光連山や谷川連峰の絶景が堪能できる。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

SUIDEN TERRASSE(山形県鶴岡市)

SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE
設計:坂 茂
竣工:2018年
撮影 2020.11.1~2 山形県鶴岡市

昨年の5月1日、偶然に見つけたホテルである。
https://papageno620.blog.fc2.com/blog-entry-5823.html

ぜひ泊まって見たいと思い、この7月に予約したが、コロナ禍の影響でホテルが休館になってしまったため、改めて今回宿泊することにした。

到着は夕方になったため、今回は夜間の撮影のみ。

1夕景
夕景
中央の共用棟とエントランス・アプローチ

2夜景1

3夜景2
水面に映る姿は美しい。

4夜景3
共用棟と客室棟をつなぐフィーレンデールのブリッジ

5夜景4
共用棟の北端にはレストランが配置されている

6月と1

7月と2
満月翌日の月を絡めて見た。

8平面図
中央の共用棟1階から階段で2階ロビーにアプローチする。
共用棟には、レストランとショップが配置されている。
客室棟は、G棟・H棟・Y棟と名付けられている。(月山、羽黒山、湯殿山の頭文字)
ちなみにこういう平面計画を、建築では「クラスター状」と言う。「ぶどうの房」のイメージ。
客室棟は2階のブリッジのみでつながっているので、1階客室には階段、又はエレベーターで行くことになる。
全体計画はシンプルだが、客室棟内部は迷路状で、最初はわかりにくい。

9ロビー1

10ロビー 10
2階ロビー

11ラウンジ
ラウンジ
本を読むにはちょっと暗い感じがする。

12ブリッジ内部
客室棟に通じるブリッジ内部

13階段1

14階段2

15階段下
客室棟の階段

16室内1
客室内部
タイプは色々ある。

17室内2
客室の家具
アールの部分も収納になっている。
エアコンを隠すパネルが取り外してあった(理由は不明)

18廊下
ここから翌朝の撮影
客室棟の廊下

19中庭
各所に中庭が配置されている。

20テラス
共用棟南端のテラス
この日は雨だったので、外部の撮影はしなかった。

次に来るときは、2階のテラス付きの部屋から月山を眺めて見たいと思った

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

ホテル安比グランド(岩手県八幡平市)

ホテル安比グランド
設計:谷口吉生
竣工:1985年
撮影 2020.10.31~11.1 岩手県八幡平市

ホテル安比グランドは、グラフィックデザイナー亀倉雄策の監修、谷口吉生の設計により、1985年に竣工した。
2人の協働は、高原のリゾートホテルという命題に対し、これまでにない解答を引き出した。
外観を特徴づけている、レモンイエローのタイルはその象徴だろう。
自然の中にある建物だからと言って、安易に「自然に調和する」とは言わない。谷口は「自然に干渉する」と述べた。

本館_R
本館正面入り口から


全景_R
左に増築されたタワー棟
タワー棟の設計は鹿島が行い、谷口は関わっていない。(と思われる。谷口はこういう設計はしない)
タワー棟の増築で全体のバランスが崩れたため、安比グランドには半ば興味を失っていた。

参考までに竣工当時の姿を、新建築誌の表紙から
20201125_185025_R.jpg
「新建築」1986年11月号


夜景_R
夜景


月と夜景_R
この日はハロウィーンと満月が重なった。(だからどうという訳ではないが)


知らなかったのだが、2017年にホテルはリニューアルされていた。
インバウンド向けに「和風のイメージ」に改修したとホテル側は言うが、どういうデザイン感覚をしているのだろう。
特に「まるで美術館のよう」と称されたロビーは、原型を留めないほど変わってしまった。
やっぱり、こうなる前に見ておかなければならなかった。

ロビー1_R

ロビー2_R
ロビー改変は
 床のカーペットが変更された
 丸柱に、変なストライプの模様が付けられた
 格子状の変な衝立が設置された
 フロントのプロセニアムが木調になった
 フロント側の壁に、砂岩模様のような壁を取り付けた(コンクリートの小たたき仕上げだった)
 天井に照明ボックスが設置された
 2階ラウンジに通じる階段が撤去され、木製の縦格子が設置された
 正面壁にあった亀倉雄策のタペストリーが撤去された

特に、階段が撤去されたことで2階ラウンジとの一体感が失われたことが最大の問題だ。
シンプルな空間の中で、亀倉雄策の鮮やかな配色のタペストリーが空間を引き締めていたが、現在のロビーは全くデザインがわかっていないと言わざるを得ない。

これが改変前にはどのような空間だったのかは、当時設計を担当した矢板久明氏のHP
http://www.yaita-associates.com/works/appi/
の、左から4枚目の写真をぜひ参照していただきたい。


2階廊下_R
2階ラウンジにつながる廊下。右手がロビー上部吹き抜けになっている。
カーペットの模様ひとつで、上品にも下品にもなる。


2階廊下から見下ろし_R
2階廊下からロビーを見下ろす。
もともとこの廊下は、数段下がり、ラウンジ手前でまた数段上がるという構造になっていた。
現在の感覚ではバリアフリー上問題があるので、その部分は理解できるのだが、プランニングやデザインというのは、工夫が必要なのだ。


2階ラウンジ_R
2階ラウンジ


2階1_R
2階ラウンジ前の廊下


2階2_R
3階に行く階段

このあたりには当初のイメージが残っている。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

佐倉市庁舎再訪(千葉県佐倉市)

佐倉市庁舎
設計:黒川紀章
竣工:1971年
千葉県佐倉市

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以前も記事にしたが、佐倉市庁舎を再訪した。

以前の記事

理由は、前回議会棟を撮影するのを忘れたからである。


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議会棟は庁舎の奥にあるため、普通は見えない。
HPシェルの議会棟は、本庁舎との対比が素晴らしいが、全体を見渡せないのが残念だ。


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隣接する「国立歴史民俗博物館」から。
議会棟は低いので、やっぱり見えなかった。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

佐倉市庁舎(千葉県佐倉市)

佐倉市庁舎
設計:黒川紀章
竣工:1971年
千葉県佐倉市
撮影 2020.9.5

ちょうど前を通ったので、久しぶりに佐倉市庁舎を見てきた。

全景1

全景2

全景3
佐倉市庁舎は、黒川紀章の設計により1971年に竣工した。
黒川は1960年代に、菊竹清訓らとメタボリズム(新陳代謝)運動を展開した。社会の変化や人口の変動に合わせて建築や都市は成長するという思想で、1972年の「中銀カプセルタワービル」はその思想から造られた。
佐倉市庁舎はその前年の作品で、「中銀カプセルタワービル」の先取りのようにも見えるが、取り外し可能なユニットになっているわけではなく、メタボリズム的な形態操作と言えるかも知れない。

南北に強固な鉄筋コンクリート造のコアを造り、中間部分には鉄骨の柱でボイドスラブを支えるという、特殊な構造となっている。
黒川紀章は、個人的にあまり好きではないのだが、70年代の作品には魅力的なものが多い。佐倉市庁舎は黒川作品では一番好きかも知れない。

全景4
2015年(?)に耐震補強工事が行われ、南北のコアにコンクリートのフレームが取り付けられた。
原設計のイメージが損なわていないのは好ましい。
それにしても、屋上に載っている高架タンクの耐震性は大丈夫なのだろうか。


玄関見上げ

鉄骨柱見上げ
鉄骨の丸柱で各階のボイドスラブを支えるディテール
配管の表し方がメタボリズム的


玄関詳細
玄関庇はワッフルスラブで大きな片持ちを実現した。


柱脚
鉄骨柱の柱脚はピン構造になっている。
アンカーボルトが華奢に見えるが。。。


内部
玄関ホール内部は、展示物でやや雑然としている。
天井には佐倉市の市章。佐倉と桜のシャレか?

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

2018年の撮影から-信毎メディアガーデン(長野県松本市)

信毎メディアガーデン(信濃毎日新聞松本本社)
設計:伊東豊雄
撮影 2018.9.22 長野県松本市

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信濃毎日新聞の本社移転・新築に伴い、オフィス機能に加え、地域に開かれた商業施設とコミュニティゾーンを併設した。
敷地は松本駅前から松本城に向かうルートの途中で、松本市内でも最も繁華な場所にある。

上層部は木製格子によるファサード構成、低層部はGRCによるルーバーによって半透明性を演出している。

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3階テラス


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木製格子の詳細


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GRCによるルーバーから町並みを透かして見る


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1階のコミュニティスペース


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100mほど北、女鳥羽川沿いに建つ「サードミレニアムゲート」
竹山 聖の設計で、2001年に竣工した商業ビル


テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

2013年の撮影から-秋田市立図書館(秋田県秋田市)

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秋田市立図書館明徳館
設計:谷口吉生
竣工:1983年
撮影 2013.4.27 秋田県秋田市

秋田市の中心部、千秋公園の一角にある。
1981年まで、当地には秋田市立明徳小学校があり、跡地に開館したため、正式には「秋田市立中央図書館明徳館」となっている。
谷口吉生の作品としては、土門拳記念館と同じ時期に当たり、ほぼ同時に開館した。
外壁にタイルを使用している点など、谷口の作品としては初期の印象があり、同時期ながら土門拳記念館とは隔たりがあるように感じられる。

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

1997年の撮影から-大崎市立岩出山中学校(宮城県大崎市)

大崎市立岩出山中学校
設計:山本理顕
竣工:1996年
宮城県大崎市(竣工当時は岩出山町)
撮影 1997.7.20

岩出山中学校は、当時の岩出山町によって設計コンペが行われ、山本理顕が選ばれた。(審査委員長は六角鬼丈)
市街地を見下ろす高台上にあり、市街地からは40mほどの高低差がある。
遠望すれば湾曲する「風の翼」が作るスカイラインが、ひときわ目立つランドマークとなってその存在を主張する。

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岩出山中学校は教科教室型を採用していて、言語系・自然系・生活系・芸術系の四つのゾーンに分かれていて、それらのゾーンは「風の翼」に平行して層状に配置されている。


「風の翼」に面して「光のアーケード」と呼ばれる吹抜空間が、この学校の中心になっていて、生徒たちは「ホームベース」と各教室との間を、ブリッジを介して移動する。
非常に変化に富んだ、開放的空間である。

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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

1996年の撮影から-豊田市美術館(愛知県豊田市)

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豊田市美術館
設計:谷口吉生
竣工:1995年
愛知県豊田市
撮影 1996.4.13

「資生堂アートハウス」と同じ日に訪問したというのがミソで、当時の最新作と過去の代表的作品を同じ日に見るという目論見だった。
豊田市美術館は、現在に至るも谷口吉生の美術館建築では代表的作品と言っていいと思う。

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すでに何度かの改修工事でリニューアルされているが、基本的には全く変わらない姿だろうと思う。
25年経過したので、これも改めて訪問したいと思う

テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

1996年の撮影から-資生堂アートハウス(静岡県掛川市)

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資生堂アートハウス
設計:谷口吉生・高宮真介
竣工:1978年
静岡県掛川市
撮影 1996.4.13

資生堂掛川工場の一角に建つ企業美術館。
もともと、資生堂の製品やポスターデザインなどに関する展示が中心だったが、2002年にリニューアルされ、美術館としての機能を強化させた。
1979年の日本建築学会賞を受賞した作品。
円形と正方形からなる単純な2つの部分を、S字型の通路でつないだ幾何学的形態が特徴である。
外壁は、この時期によく使われたラスタータイル張りで、その部分に関しては時代を感じさせるが、40年経っても色あせないデザインはさすがである。
かなり時間が経過してしまったので、そろそろ再訪したいところだ。

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ジャンル : 学問・文化・芸術

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