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2012年の記事から-ソデグロヅル




ソデグロヅル
ツル目ツル科
体長135cm
撮影 2011.12.30

最初の記事としては、まずおめでたい鳥から。

少し前にクロヅルが飛来したが、見られなかった。
今回はさらに珍しいソデグロヅルとあって、外したくなかったが、探すまでもなくその巨体は遠方からも確認できた。

シベリアの一部で繁殖する世界的希少種で、個体数は2000~3000羽程度とされている。
まれな冬鳥だが、そもそも関東ではツルは全て珍鳥と言える。
タンチョウよりもやや小さい程度の大型の鳥で、馴染みの鳥としてはオオハクチョウに近い大きさがある。
全身白色だが、大きさが違うので、ダイサギなどと誤認することはないと思う。

静止時はほぼ全身白色。
嘴は赤褐色で、顔は赤い皮膚が裸出していて、トキに似た印象がある。

上面にやや黒褐色味があるのは、若い個体の可能性があると思う。(幼鳥は上面がほぼ褐色)

日中はゆっくりと歩きながら、嘴を泥の中に突っ込んで採餌している。
特徴的な黒い初列風切を撮影するためには飛翔を狙いたいところだが、これがなかなか飛んでくれない。
2度ほど羽ばたいてくれたが、撮影できなかった。
わずかに黒い初列風切が見えた写真。

・・・・・・

ソデグロヅルの名前について

この鳥は全身ほぼ白色で、英語名は”Siberian White Crane"と言います。
黒いのは、初列風切と大雨覆の一部、それに翼角です。

他のツルではどうかと言うと
ナベヅル、マナヅル、カナダヅル、アネハヅル、クロヅルは初列風切及び次列風切が黒いので、翼の後縁が黒く見えます。
タンチョウはソデグロヅルとは逆で、次列風切だけが黒く、初列風切は白です。
ソデグロヅルは翼の先端部分だけが黒いのが特徴なので、それを「ソデ」と表現したものと考えられます。
そう考えるとソデとは衣服のソデではなく、建物や舞台の両脇を表すソデと考えた方が自然だと思います。

ナベヅル@埼玉県





ナベヅル
ツル目ツル科
体長100cm
撮影 2015.1.10 埼玉県

日本産ツルの仲間は
 タンチョウ
 ナベヅル
 マナヅル
 カナダヅル
 クロヅル
 ソデグロヅル
 アネハヅル
の7種類。
このうちクロヅルはヨーロッパ(及びアジア)の鳥で、カナダヅルはアメリカの鳥。他の5種がアジアの鳥と言える。
ナベヅルの生息数は世界で10000羽ほどで、その大半が出水平野で越冬する。
関東で見られることは珍しい。ただし関東では、ツルは全て珍鳥である。


この個体が昨年末から来ていることは聞いていたが、年明けから風邪で体調が悪く出かけられなかった。
実際には元日から数日間見られなかったが、数日前に戻ったらしい。
体調はまだ十分ではないが、3連休の初日に出かけて見た。

茨城と埼玉は、高速が直接通じていないので意外に遠い。
早く圏央道が開通してくれないかと思う。
3時間ほどかかって目的地に着いた。
土手の上に20人ほどのカメラマンが見えたので、探す必要はなかった。

目的の鳥は川の浅瀬で餌取りをしていて、あまり動きはなかった。
現地は赤城颪が容赦なく吹き付け、風邪気味の体には結構応えた。
1時間ほどで撤収。とりあえずこの日はこれだけが目的で、他は見ずに帰った。

カナダヅル@茨城県

カナダヅル
ツル目ツル科
体長95cm
撮影 茨城県

4/18(水)
ある人から内々で連絡があった。
「この近くにカナダヅルが来ているのを知っていますか?」
もちろん初耳だったが、昨年の11月から越冬してる個体だと言う。
鳥見の人は誰も知らなかったのだが、ほんの数日前に情報が出たらしい。
俄かには信じがたい話だった。
これだけの珍鳥が、鳥屋の目に触れずに半年も越冬していたとは。
この日の朝、他県ナンバーの車が数台来ているという。
そろそろ農作業も始まるので、週末にはトラブルが起きるのではないか、とその人も心配していたが、情報は止めることが出来ない。
この土日にはかなりの騒ぎになるのではないか、という話でその電話を切った。


4/19(木)
とりあえず、昼休みに行って見た。自分にとってはそんな場所である。
私はこの周辺で、10数年間鳥の観察をしているが、この場所に来たことは一度もない。
普段、バードウォッチャーが来るような場所ではなかったのである。

周辺には、バードウォッチングのポイントはかなり多い。
加えてこの地域には、ハイレベルなバードウォッチャーがたくさんいる。
それでも、その人たちの目には触れなかった。



確かに大きな鳥だが、遠くから見ても目立つという色合いではない。
私自身、ここが見える道路は頻繁に通っているので、飛んでいるところを偶然見れば気がついただろうかと想像してみるのはなかなか興味深い。
サギはたくさん飛んでいる地域である。
関東で「首が長い大きな鳥だがサギではない鳥」が飛んでいたら間違いなく”事件”だから。


4/20(金)
朝、5時ごろに行って見た。
その時間でも数台の他県ナンバーの車がいた。



この朝は、サギと争って飛ぶ姿が確認できた。


4/23(月)
雨模様だったので、昼休みに行って見た。



案の定、この時間帯には誰もいなかった。
土日の騒ぎもさほどではなかったようだった。

・・・・・・

カナダヅルの本邦初認は1963年で、その後15年間に5例だけである。
 1 1963年 出水平野
 2 1969年 北海道鶴居村
 3 1973年 出水平野
 4 1975年 出水平野
 5 1978年 北海道稚内市
やはり、出水平野と北海道に限られていた。
最近の出水平野では、マナヅル、ナベヅルに混じって、毎年少数が飛来しているようだ。

関東での初記録は、1985年 千葉県君津市であるらしいが、詳細は不明
茨城県では、2003年11月12日に、茨城町で確認されたのが最初である。
この個体は、多くのカメラマンに追いかけ回され、数日でいなくなってしまった。
珍鳥を巡るトラブルのひとつとして記憶に残っている。
茨城県内では、2005年の記録というのもウェブ上にあるが、これも詳細は不明。


世界的には最も個体数の多いツルで、ツルの仲間ではアネハヅルととともに小型の仲間である。
北米では一番普通のツルで、北米にはアメリカシロヅルが分布する他は、クロヅルが稀に見られるのみである。
ヨーロッパでの普通のツルはクロヅルであって、その他にはアネハヅル、ソデグロヅルが少数見られる程度で、カナダヅルはかの地でも珍鳥である。


全身ほぼ灰色だが、雨覆に褐色が混じるものがいる。
英語の図鑑には”Stained”という記述が目立つ。
この鳥は泥を塗りつけて羽繕いをする習性があり、鉄分の付着による色合いと思われる。


件の個体は、額から頭頂部にかけて、赤く皮膚が裸出している。
赤味が薄いので、第1回冬羽か若い個体の可能性があると思う。
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