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2012年の記事から-牛久沼にて





撮影 2012.1.22 茨城県龍ヶ崎市牛久沼

今年は牛久沼にユリカモメがほとんどいません。
カモ類もさほど多くはありませんが、ミコアイサは例年に比べると多いように感じます。
さほど撮るものがないので、野鳥ではないものを集めて見ました。

■カナダガン
このところ、シジュウカラガンの飛来が増えている感じがします。
シジュウカラガンは従来カナダガンの1亜種とされて来ました。
各地に飼育種が野生化した大型のカナダガンが多いので、場合によっては識別する必要があるかも知れません。
この、野生ではないカナダガンのことがシジュウカラガンと紹介されることがあって、一部で混乱を招く要因になっています。
日本産鳥類目録で、種名Canada Gooseに対して、「シジュウカラガン」という和名が使われているのが混乱の元だと思います。
”Field Guide to the Birds of NORTH AMERICA”(NATIONAL GEOGRAGHIC)第6版によると
カナダガンは、
 Cackling Goose
 Canada Goose
の2種に分けられています。
この分類によれば、シジュウカラガンはCackling Gooseの亜種で、この大型のカナダガンはCanada Gooseの亜種です。
これに従うと、シジュウカラガンとカナダガンは別種ということになり、混乱の元は一応解消されそうな気がします。

なお、シジュウカラガンは体長60cm程度で、マガンよりも小さいですが、この大型亜種はは100cmほどもあり、もし並んだら大きさの差は歴然です。
大きさ以外でのシジュウカラガンとの識別ポイントは、シジュウカラガンに見られるはっきりとした白い首輪がなく、白い部分がぼんやりと胸につながっていることです。

■シナガチョウ
サカツラガンを家禽として改良した中国系のガチョウで、額のコブが特徴です。
これは野鳥と間違えることはないと思います。

これはコブが目立ちませんが、嘴は黒いのでシナガチョウの若い個体と思われます。
ヨーロッパ系のガチョウは、嘴がオレンジ色のものが多く、コブがないので野生のものとよく似ています。ちなみにヨーロッパ系のガチョウはハイイロガンを改良したものです。

■雑種(シナガチョウの向こう側)
これは以前から気になっている個体です。旧ブログでも載せたことがあります。
背の色など、全体的にはカナダガン風ですが、何かとの雑種の可能性が高いように思います。
 嘴がオレンジで先端が黒い
 顔全体が白い
 襟が褐色
 下尾筒は白いが、腰に黒褐色の帯がある
という特徴はインドガンに酷似しています。
インドガンの最大の特徴である、顔の2本の黒線は見られませんが、多くの特徴が合致しているので間違いないのではないか、と個人的には考えています。
野生のインドガンの飛来は稀とされていますが、飼育されている個体の篭脱けが各地で観察されているようです。
恐らくカナダガンとインドガンの、篭脱け同志の雑種ではないかと考えています。

なお、インドガンという鳥はアネハヅルのように、ヒマラヤを超えて渡る鳥らしいです。
野生のものを一度見てみたい鳥です。

コクチョウのディスプレイ@大塚池




撮影 2018.2.3
茨城県水戸市

大塚池では昨シーズン、鳥インフルエンザが発生したことを受けて、コブハクチョウやコクチョウの数を段階的に減らす措置を行っているらしい。
そのためか、コブハクチョウの姿は見られず、コクチョウも8羽程度だった。
例年多くが越冬するオオハクチョウもほとんど見られず、今日のところは2羽だけだった。
ユリカモメの姿も見られず、例年とはかけ離れた風景だった。
鳥は利口だから、歓迎されていないのがよくわかっているのだろうか。

外来種カオジロガビチョウ


カオジロガビチョウ
スズメ目チメドリ科
体長 23cm程度
撮影 2017.4.2

カオジロガビチョウは、近縁のガビチョウ、カオグロガビチョウとともに特定外来生物に指定されている。
観賞用に輸入されたものが籠脱けとして定着したもので、1994年に群馬県赤城山南面で確認されたのが最初とされる。
現在、群馬、栃木、埼玉を中心とする一部の地域に分布している。
今のところガビチョウほどの広がりはないようだが、今後のことはわからない。

英語名は White-browed laughing thrush で、直訳すると「眉斑が白い、笑うツグミ」
特徴のある大きな声で鳴く。

黒くて大きな鳥@涸沼

2017年2月5日
茨城県茨城町

涸沼での探鳥会において、黒くて大きな鳥を1羽見た。
翼には白い部分があって、黒と白のコントラストが美しく、よく目立つ。
嘴は鮮やかな色をしている。
さてこの鳥は何?





















答えはコクチョウ

他の答えを想像した方はハズレ。もちろんそれは期待してはいたのだが、この日は現れなかった。
この場所としては結構多くの人が来ていた。
うちの会としては、半年ぐらい前から予定していた探鳥会で、特定の鳥を期待したわけではない。


コクチョウはオーストラリアの鳥で、野生の個体が飛来する可能性はほとんどないと思われる。
国内で見られるのは、人為的に持ち込まれたものが繁殖したものである。
茨城県では、水戸市の千波湖や大塚池に多いが、今年は鳥インフルエンザの影響で観察は自粛を余儀なくされている。

大塚池

撮影 茨城県水戸市

大塚池は常磐自動車道水戸インター近くにある。
住宅地の中にあり、結構な広さがある。周囲は2.5kmほど。
ハクチョウの飛来地としては、茨城県内でも有名な場所である。

いつも行っている土浦の乙戸沼に来るのはコハクチョウだが、時折りオオハクチョウが入ることがある。
大塚池には推定300羽ほどのハクチョウがいた。
念のためコハクチョウを探して見たが、6羽ほど確認出来た。
コブハクチョウが数羽。
野鳥ではないが、かなりの数のコクチョウがいる。

オオハクチョウ、コハクチョウ、コブハクチョウ、コクチョウの4種が見られる場所は珍しいと思う。



オオハクチョウの飛翔




コクチョウは、野鳥ではないという理由で無視するには惜しい鳥だ。
この鳥は本来はオーストラリアの鳥で、人為的に持ち込まれたものが増えたものである。
水戸では千波湖でも多く見られる。







コクチョウの飛翔
コクチョウは黒ずくめではなく、初列風切と次列風切、それに大雨覆の一部が白い。
白と黒のコントラストと赤い嘴がアクセントになり、非常に美しい。
風切羽は、先端まで白いもの、先端は黒いものがある。年齢あるいは雌雄の別については情報不足でわからない。

白と黒

撮影 2014.1.2 茨城県水戸市大塚池

年末年始休暇も今日で終わり。
まずは穏やかな正月だったが、あまり本格的な鳥見はしておらず、今日の探鳥会が始動という感じだった。
とりあえず、2日の水戸で撮影した写真。



県内で、オオハクチョウが飛来するところとしては代表的な場所だが、実は初めて行った。
もちろん、国道からよく見えるので見慣れた池ではある。
水面が近いので、鳥たちが観察しやすいのがいい。




コクチョウはオーストラリアに生息する種類で、人為的に移入されたもの。
野鳥ではないが、独特の美しさで人気がある。

最近、AflacのCMに「ブラックスワン」が登場するが、あれはどう見ても黒く塗ったアヒルであって、実際のブラックスワンとは似ても似つかない。
大体アヒルはAnas属、コクチョウはCygnus属なので、全く違う鳥である。
コクチョウの一番の見どころは初列風切と大雨覆、内側次列風切の純白を隠しているところである。
CMに突っ込んでも野暮だが、ぜひコクチョウが翼を広げたところの美しさを知っていただきたいと思う。

自分としてもいい写真がないが、以前撮影した飛翔の写真


番外編-動物園の鳥(3)

撮影 2013.1.4
千葉県館山市 南房パラダイス

オウムの仲間



■ヒインコ(オウム目ヒインコ科)
中型で、インドネシアに分布する。




■アオメキバタン(オウム目オウム科)
大型のオウムで、体長は50cmほど。
ニューギニアに分布する。




■ベニコンゴウインコ(オウム目インコ科)
さらに大型のインコで、中南米に分布する。
これはありえない色彩のようにも見えるが、欧米ではペットとしても人気があるらしい。
飼育下では50年ほどの寿命がある。
問題はそのすさまじい鳴き声で、日本の住宅事情では、ペットとしてはなかなか困難があるだろうと思う。

番外編-動物園の鳥(2)

撮影 2013.1.4
千葉県館山市 南房パラダイス

水鳥編



■ハワイガン
ハワイのみに生息しているガンで、ハワイ州の鳥に指定されている。
1950年ごろには、個体数が30羽まで減少し、絶滅寸前だったが、飼育下での繁殖が成功して個体数が増えている。




■ミカドガン
アラスカ及びロシア極東のチュコト半島で繁殖する。
これは日本産鳥類リストに入っている鳥で、1961~2年に宮城県で観察撮影されている。(真木図鑑の記述)
白い羽縁と、黒いサブターミナルバンドが作る鱗模様が非常に美しい鳥である。




■インドガン
これも日本産鳥類リストに入っている鳥で、まれに記録されているが、籠抜けの可能性も高いと指摘されている。
このインドガンに特徴がよく似たガチョウ系の雑種は以前紹介した。





■コブガモ
アフリカから南アジアに分布するカモで、非常に特徴的なコブを持つ。
コブがあるのは♂。
これの英語名は”Comb Duck”で、直訳すると櫛鴨である。




■アカハシハジロ(♂)
これは日本産鳥類リストにある鳥で、まれに飛来する。
♂の飛来が多いとされ、♀は非常にまれであるという。




■ホオジロオナガガモ
南米からガラパゴス諸島方面に分布する。
案内板には、「西インド・ガラパゴス諸島」とあるが、西インド諸島のことで、若干紛らわしい表記である。

番外編-動物園の鳥(1)

撮影 2013.1.4
千葉県 南房パラダイス

たまには動物園のような場所も、珍しい鳥が見られるので面白いかと思う。
南房パラダイスは主に植物園として有名だが、現在では道の駅にもなっている。

南房総は冬でも温暖なところだが、この日は北風が強く、とても寒い1日だった。




■カンムリバト
ニューギニアに生息する大型のハト。
世界最大のハトは同じ仲間のオウギバトで、体長約70cmとされるが、本種も60cmほどの大きさがある。




■キンムネチョウビテリムク(またはキンムネオナガテリムク)
南アフリカに生息。
ムクドリの仲間で、特に羽色に光沢がある、テリムク(照椋)という種類。
その配色もさることながら、非常にスタイルのいい鳥で、一度見たら忘れられない印象がある鳥である。
ここではチョウビ(長尾)という名前になっているが、掛川花鳥園などではオナガ(尾長)の名前を採用している。どちらかと言うと、尾長の方が座りがいい感じがするが。




■セイキテリムク
中央アフリカに生息で、これもムクドリの仲間。
セイキの漢字表記はわからないが、恐らくは「青輝」かと思う。
先のキンムネチョウビテリムクのような華やかさはないが、その青い光沢はとても美しい。







■サンショクキムネオオハシ
メキシコからコロンビアに生息する。
オオハシという鳥はキツツキ目に分類されるらしい。
嘴が3色に彩られ、胸が黄色いという、非常に美しい鳥である。




■シロハラハイイロエボシドリ
東アフリカに生息する。
嘴が黒いので♂。♀は黄緑色だそうである。

ガビチョウ@秋ヶ瀬

ガビチョウ
スズメ目チメドリ科
体長 ヒヨドリ程度?
撮影 2012.11.25 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園



東南アジア原産の外来種。
飼い鳥として輸入されていたものが、籠抜けで野生化したとされる。
一時は鳴き声を楽しむ鳥として人気があったが、見た目は意外に地味であること、鳴き声も案外騒々しい、というような理由から売れなくなり、一部のペットショップが、売れ残った鳥を大量に放鳥したとも言われている。
特定外来生物に指定されており、現在では飼うことは出来ない。

非常に大きなよく通る声で囀る鳥であり、いわゆる里山のような場所で聞きなれない囀りを耳にしたら、ガビチョウを疑った方がいいかも知れない。
長く複雑な節回しはクロツグミを思わせるが、声質はヒヨドリ系と思える。

関東では、神奈川、東京、埼玉あたりに多い。
茨城ではそんなに多くはないと思う。
3年ほど前の資料では、千葉県にはまだ入っていない。

・・・・・・



ガビチョウの近くの池にいたキセキレイ。
こちらはほとんど注目されなかった。

ブラック・スワン



ブラック・スワン
2010年
ダーレン・アロノフスキー監督
ナタリー・ポートマン主演

ナタリー・ポートマン演じるバレリーナ、ニナは「白鳥の湖」のプリマドンナに抜擢される。
「白鳥の湖」は、オデット(白鳥)とオディール(黒鳥)の2役を演じるのが普通。
ニナにとって、「白鳥」はともかく、悪の分身である「黒鳥」に変身することは大きな課題だった。
ニナとは正反対で、「黒鳥」役にぴったりの官能的なバレリーナ、リリーが代役に立ったことで、役を奪われる恐怖にも襲われる。
ニナは大役を担う重圧から、精神的に追い詰められ、次第に崩壊して行く。

ナタリー・ポートマンはこの映画でアカデミー主演女優賞を獲得した。
結構怖い映画である。
個人的には、映画としての評価はちょっと微妙。

・・・・・・

ヨーロッパでは、「ブラック・スワン」というのは、有り得ないものの代名詞だった。
300年ほど前、オランダ人がオーストラリアで「黒い白鳥」を発見し、ブラック・スワンは現実のものとなった。
 白鳥=善、黒鳥=悪
と象徴的にではあるが、そう決めつける考え方はやっぱりヨーロッパ的かなと、少し意地悪な見方だがそう思う。







コクチョウ
カモ目カモ科
体長 コハクチョウ程度
撮影 2012.3.20 茨城県水戸市千波湖


実際には、コクチョウほど美しい鳥はそんなにいないのではないかと思う。
これは野鳥ではなく、人為的に持ち込まれたものだが、ここ千波湖では繁殖もしている。

再びバリケンのヒナと、バリケンの名前について

前回、バリケンのヒナを紹介しました
前回の記事



あれはすでに体長20cm程度に成長したものでしたが、今日の個体はまだスズメほどの大きさで、生後数日と思われます。
何が言いたいかというと
 バリケンは10月下旬でもまだ繁殖している
ということ。
非常に繁殖力の強い鳥です。

バリケンというう鳥の名前について、何度か記事にしたことですが、新しい知見も含めて、少しまとめて見たいと思います。

・・・・・・

(1)バリケンは南米に生息するノバリケンを家禽化したもので、食用として持ち込まれたが、食用としては定着せず、篭脱けとして各地で増加している。
(2)バリケンの英語名は”Muscovy Duck”と言う。学名はCairina moschataである。(学名はイタリックで書くのが慣例だが、ここでは読みにくいのでこのままとする)
(3)「フランスガモ」とか「台湾アヒル」などと呼ばれるが、いずれも生息地ではない。フランスと台湾は美食の国であるから、食肉として流通したことからの命名であるのかも知れない。


”Muscovy”を調べると、「モスクワ大公国」とある。
中世のロシアに存在した都市国家で、現在のモスクワの前身のような位置づけではあるが、南米原産のバリケンとはどんな関係があるのだろうか。

英語版のWikiに当たって見る。
■モスクワ大公国の会社が、食肉としてアメリカと交易した、という可能性に言及してはいるが、疑わしいとしている。
■単に、遠くてエキゾチックな地名として「モスクワ」という命名を採用したのではないか。そのような例として「ペルシャ猫」を挙げている。(ペルシャ猫はペルシャとは関係がない)
■現在のコロンビアにある”Muisca”という地名、あるいはニカラグアとホンジュラス附近にある”Miskito”という地名に由来するという説を示している。どちらも生息地としては問題ない。


リンネがCairina moschataと名付けた理由を考えて見よう。
このカモは麝香の匂いを発するので、「ジャコウアヒル」と呼ばれることもあるらしい。
麝香、すなわち”Musk”が語源であるとすれば納得出来る。
「モスクワのカモ」ではなく、「ジャコウの匂いがするカモ」という見方。
ちなみに、Muskとは「マスクメロン」のマスクのこと。


そこで新たな疑問
(4)バリケンは本当に麝香の匂いがするのか。
(5)ならば「ジャコウガモ」でよかったはずだが、どうして「バリケン」なのか。

従来からある疑問
(6)バリケン」とはどういう意味か。
(7)家禽が「バリケン」で、野生種が「ノバリケン」というのは不自然ではないか。マガモをノアヒルと言うようなものではないか。

(5)(6)については、オランダ語であるとする説があるが、詳細は不明。
(7)と一緒に考えてみると、オランダ人が日本に持込み、オランダ語でバリケンと読んだが、後に南米に野生種がいることがわかって、それをノバリケンと名付けた、と考えると一応説明がつくようだが、これはあくまでも私見なので、また新しい知見が得られれば紹介したい。それほど興味を惹く話とは思えないけれど。

ヒナのうちは皆かわいい

大抵の鳥はそう。まあ、例外もあるけれど。



お尻を震わせる
水面に波紋ができる




翼はまだこんなに小さい



これが成鳥になると




バリケン
食用に持ち込まれた家禽だが、これが繁殖力が強く、どこでも増えすぎて困っている。

コクチョウ@涸沼


コクチョウ
カモ目カモ科
体長 コハクチョウと同程度(海外の図鑑による)
撮影 2010.12.5 茨城県茨城町

バラは青い色素を持たないため、自然界には青いバラは存在しません。
それで「青いバラ」は「不可能、あり得ないもの」の代名詞とされて来ました。
サントリーは、遺伝子組み換え技術を用いて青い色素を持つバラを開発し、「青いバラ」として商品化しました。現在は切花として購入することが出来ます。

同様に「黒い白鳥」も「あり得ないもの」の代名詞として使われて来ました。
ヨーロッパ人がオーストラリアで「黒い白鳥」を知った時、それはあり得ないものではなくなりました。
何でも頭から決めてかかってはいけない、という教訓。

この鳥は長距離を渡る鳥ではなく、日本にいるものは人為的に移入されたものです。
飛翔能力はあるので、あちこちに出没します。
姿形が美しいので、それなりに人気があります。
この鳥の”デザイン”として優れている点は、黒い体と赤い嘴との対比の妙と、(この写真では見えませんが)翼を広げると雨覆の白さが意表を突くところでしょうか。

バリケン天国

バリケン
カモ目カモ科
体長 70cm以上(海外の図鑑による)
撮影 茨城県土浦市乙戸沼



これは「ノバリケン」という鳥を食用に家禽化したもので、各地の公園などで繁殖している。
この公園では常時100羽以上が生息していて、さながらバリケン天国の様相を呈している。
もともと食用として輸入されたものだが、食用としては定着しなかったようだ。
繁殖力が強く、飛翔能力もあるので各地に分布を広げている。

別名「台湾アヒル」「フランス鴨」などとも言う。
英語名はMuscovy Duck、つまり「モスクワの鴨」
「バリケン」の意味はよくわからないが、ネット上の情報ではオランダ語に由来すると言う。もっとも、ネットの情報はコピペで伝わったものが多いので、鵜呑みにするのは危険であると思う。

では、野生種ノバリケンの生息地はどこかと言うと、台湾でもフランスでもモスクワでもオランダでもなく、南米である。
思うに、食用として台湾から日本に伝わったものか。
家禽としてはフランスで改良された、あるいはモスクワからヨーロッパに輸入されたものかも知れない。
ノバリケンは全身緑がかった黒で、かなり地味だが、カモの仲間としては大型である。(♂の方がかなり大きい)
「飛ぶとウに似ている」と、海外の図鑑にはある。バリケンの飛翔は手賀沼などではよく見られ、確かにカワウによく似ている。




ヒナを連れた親。
これで2週間程度だと思う。ということは、9月下旬ごろに繁殖したことになる。
これは珍しいことではなく、通常7~8羽ほど生まれる。




これはバリケンとアヒルとの雑種でドバン(土蕃)-中国語で「トゥファン」-と呼ばれる。
雑種は一代限りで、通常繁殖能力を持たない。
山階鳥類研究所の創立者である山階芳麿博士は、このドバンを用いて雑種の不妊性を研究した。
この研究に基づいて、「鳥類雑種の不妊性に関する論文」を数編書き、これにより、昭和17年に北大から理学博士号を贈られた。

カナダガンなど@牛久沼

飼育されている鳥数種



これは飼育されているカナダガンの亜種で、所謂シジュウカラガンとは違う。
河口湖などで野生化している亜種と同様のものだと思う。
カナダガンは10数亜種存在するとされているが、詳細は不明。
とりあえず一般的とされているのは以下の6種類(和名は定着していないものが多い)
■COMMON
■DUSKY
■LESSER
■ALEUTIAN(シジュウカラガン)
■RICHARDSON’S
■CACKLING(ヒメシジュウカラガン)

写真の個体は喉が白いので、亜種COMMONと思われる。




ガンの仲間であるサカツラガンを家禽化したものが中国系のガチョウで、一般的にシナガチョウと呼ばれている。
全身真っ白なものをシロガチョウと呼ぶが、特徴はどちらも額に大きなコブがあること。




これはコブが目立たない個体。
ヨーロッパ系のガチョウはハイイロガンを家禽化したものでコブはないが、写真の個体は恐らくシナガチョウの幼鳥と思われる。

ガチョウは中国から輸入されているらしいが、バドミントン使われるシャトルコックには、その次列風切が使われる。
一般的にはS1からS7までの7枚(両翼で14枚)、高級品にはS3のみ16枚が使われるらしい。
つまり、高級な1つのシャトルに8羽のガチョウが必要ということになる。
やっぱりプラスチックは自然のものには適わないのだそうだ。




これは以前から気になっている鳥で、頭の雰囲気はインドガンに似ている。
カナダガンあるいはガチョウと、インドガンの雑種の可能性があるかも知れないと考えているが、そのような雑種が存在するのかは不明。
インドガンも公園などで飼育されているようなので、国内で雑種を作る可能性は否定できないと思う。
また、この頭の雰囲気は、北米でよく見られる暗色型のハクガンにも似ている。
この個体は外側初列風切が白いが、カナダガン、ハクガンを含め、一般的にガン類には見られない特徴だと思う。
このあたりも、ちょっと複雑な雑種である可能性があるように思う。

コクチョウ@涸沼



コクチョウ
カモ目カモ科
体長 115~140cm(ネット上の資料による)
撮影 茨城県茨城町涸沼

これは野鳥ではなく、主にオーストラリアで繁殖するハクチョウの仲間を移入したものです。
飛翔は初めて観察できましたが、翼の大部分が白いということがわかります。
黒と白の体と真っ赤な嘴のコントラストがとても鮮やかです。
ハクチョウはとても人気がありますが、拗ね者の私はこの鳥の方が美しいと感じてしまいます。

ガチョウ類@井頭公園

ガチョウ類
撮影 2009.1.4 栃木県真岡市井頭公園

マガモを人為的に改良して家禽化したものがアヒルですが、ガンを家禽化したものがガチョウです。
古くから食用として、また羽や羽毛が広く利用されています。
ガンよりも太っていて、飛翔能力はありません。

現在、各地でよく見られるガチョウには、ハイイロガンを改良したヨーロッパ系と、サカツラガンを改良した中国系(シナガチョウ)があります。
シナガチョウは額に瘤状の隆起がありますが、ヨーロッパ系にはありません。
体色については、純白のものとそれぞれの原種に近い色合いのものがいます。

ヨーロッパ系にも、全身真っ白なエムデンガチョウと、原種に近い色合いのツールーズガチョウがあります。
エムデンガチョウは、イタリア系の白色種をもとにドイツ・オランダで改良され、イギリス系との交配によって生まれた種であると言われています。
ツールーズガチョウは美食の国フランスで改良されたもので、強制的に肥育されたこの鳥の脂肪肝がフォアグラです。

なお、シナガチョウとツールーズガチョウの雑種をアフリカガチョウと言い、両方の特徴を備えています。

ガチョウ類は野鳥ではないので、バードウォッチャーは興味を持ちませんが、時にハイイロガンやサカツラガンと間違えて大騒ぎをする人もあります。
万が一本物のハイイロガン、サカツラガン(それにハクガン)などが現れた場合に間違えないように、一応覚えておいたほうがいいように思います。



手前はツールーズガチョウで、白いのはエムデンガチョウ
やや小さな瘤が見られるものは、雑種でしょうか。
シナガチョウの白いものはシロガチョウと呼ばれています。



これはシロガチョウと言うには瘤が小さい。
やっぱり雑種が多いのだと思います。



ツールーズガチョウと思われる個体にも変異が多い。

コクチョウ@北浦



コクチョウ
カモ目カモ科
体長 115~140cm(ネット上の資料による)
撮影 茨城県潮来市水原

ハクチョウ類は世界に6種。
日本産鳥類目録にあるのはオオハクチョウ、コハクチョウ、コブハクチョウ、ナキハクチョウの4種。
コブハクチョウは、ほとんど野生のものはいないとされている。
ナキハクチョウは東北地方で数例の記録があるだけの、極めて稀な迷鳥。
南米に生息するクロエリハクチョウは極めて特異な色彩だが、日本で見られることはないと思われる。(一部の動物園では飼育されている)


コクチョウはオーストラリアとタスマニアに生息する鳥で、長距離の渡りはしないとされています。
各地の公園や湖沼で飼育されているものが多く、その籠抜けと思われる個体が各地で観察されます。
県内でも涸沼や千波湖などで見られます。
私は、この鳥はハクチョウよりも美しいと思います。

ホオジロカンムリヅル@手賀沼



ホオジロカンムリヅル
ツル目ツル科
体長100cm程度
撮影 2008.11.9 千葉県我孫子手賀沼

11月8日と9日、我孫子市で第8回ジャパンバードフェスティバルが行われました。
毎度天気に祟られる催しですが、今年も寒さに震える2日間でした。

7月から、千葉県各地で目撃されている個体。
本来、アフリカのサハラ砂漠以南に分布する鳥です。
7/1に休園した、茂原市の動物園「ひめはるの里」から逃げ出した個体と言われています。
茂原市によると、「何度も捕獲を試みたが、警戒心が強く、なかなか近づけない」とのこと。

8月下旬から手賀沼の周辺で観察されています。
動物園から逃げ出した個体ということで、近くではありますが特別見に行こうという気もなかったのですが、バードフェスタ会場に現れました。
先のコメントと裏腹に、人を恐れる風もなく、悠然と歩いています。
そのうち、印旛沼のモモイロペリカンのような存在になるのかも。。。

それはそれとして、非常に美しい鳥ではあります。
近縁のカンムリヅルの亜種とする研究者もいるようです。
カンムリヅルは全体に黒味が強いのが特徴。
本種は灰色味が強く、頬の白と喉の赤い肉垂れが特徴的。
花火のような金色の冠羽は球形で、どこから見ても円形に見えました。

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